こんにゃくには毒がある!?意外な製法とつぶつぶの正体🌈
私たちの食卓に欠かせない万能食材『こんにゃく』。
こんにゃく芋が、かつて『毒芋』と呼ばれていたのをご存知でしょうか?
こんにゃく芋に多く含まれている『シュウ酸カルシウム』は、毒物及び劇物取締法で『劇物』に指定されているほどの猛毒。
こんにゃく芋を粉状にしたものを吸わせ、敵を苦しめるという戦術もあったといいます。
もちろん、今でも、こんにゃく芋を生で食べるのは、とても危険な行為。
では、なぜ、こんにゃくは現在、販売することができているのでしょうか?
最初にこんにゃくを販売したのは、水戸藩の中島藤右衛門という人物。
彼は、藁の灰から作ったアルカリ水を混ぜて煮込むことで、えぐみを取り除けることを発見します。
このアルカリ水が、凝固剤の役割を担い、こんにゃくは独特な食感を持つ食べ物へと進化を遂げます。
そこから、こんにゃく芋を乾燥させて粉末にする技術が確立され、原料の貯蔵や遠方への輸送が可能となり、こんにゃくは全国へと広がっていきました。
現在は、こんにゃく芋を茹でる工程で灰汁(食品用水酸化カルシウム)を混ぜ、こんにゃく芋の毒を消してから、こんにゃくの製造を行っています。
こうして、店頭で販売することが可能になった『こんにゃく』ですが、私たちが目にするこんにゃくには、中に黒いつぶつぶがあります。
皆さん、この黒いつぶつぶが何なのかご存知でしょうか?
こんにゃくには、白こんにゃくと黒こんにゃくがあります。
こんにゃく芋から作るこんにゃくは、少量の皮などが入るため、真っ白ではなく、灰色っぽい色。
これが、元々黒こんにゃくと呼ばれていたもので、現在は、区別するために『生芋こんにゃく』と呼ばれています。
西日本ではかつて、この生芋こんにゃくが主流でした。
その後、こんにゃく芋の粉末を使用して作られたのが、『白こんにゃく』。
こんにゃく芋の粉末は、製粉する際に不純物がとれ、白くなります。そのため、白いこんにゃくになるんです。
しかし、生芋こんにゃくに慣れ親しんだ人々にとって、白こんにゃくは受け入れ難いものでした。
そこで、メーカーが、生芋こんにゃくの色に近づけるために、こんにゃく粉に海藻(アラメ・ヒジキ・カジメ)の粉末で色をつけ、販売したのが、『黒こんにゃく』。
つまり、黒いつぶつぶの正体は、海藻の粉末だったんです。
ちなみに、白こんにゃくと黒こんにゃくの栄養素に違いはありません。
どちらも、食物繊維・カリウム・カルシウムが含まれており、生活習慣予防や動脈硬化のリスク軽減、さらに、腸内環境を整えてくれる万能食材です。
今でも、こんにゃく芋が取れる時期には、生のこんにゃく芋のみを使用した『生芋こんにゃく』の製造が行われています。
少し先にはなりますが、11月頃に『新芋』と書かれたシールが付いたこんにゃくが販売されますので、ぜひチェックしてみてください😊
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