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79万年前から火を使っていた!?火が起こせるようになって起きた変化とは?🌈

イスラエル北部にある遺跡『ゲシャー・ベノット・ヤーコブ遺跡』。

この遺跡で行われた、2004年の調査で、約79万年前の人類(猿人)はすでに火を起こして生活していたことが明らかになっています。

しかし、この2004年の調査では、

「79万年前の人類は、自然現象に依存して、火を起こしていた」

と分析されていました。

しかし、最近の研究で、

「79万年前の人類は、自力で、火を起こしていた」

と見解が変わりつつあります。

その理由は、

「ヤーコブ遺跡で、焼けた火打ち石が発見され、オリーブ・大麦・ブドウの木や種などに火を扱っていた形跡が残されていたため」

この発見によって、79万年前の人類が、自然現象に依存することなく、自力で火を起こして生活していたことが明らかになりました。

すでに、79万年前から、人類は焚き火を囲み、木の実や魚などを焼いて食べていたんです。


人類が火を扱っていた形跡が残されていた『ゲシャー・ベノット・ヤーコブ遺跡』。

この遺跡は、かつてアフリカとヨーロッパを結んでいた重要ルートの上に存在します。

この事から、ある可能性が浮上しているんです。


「人類は、アフリカ大陸から北ヨーロッパへ、自力で移動することができていた」


アフリカで『ホモサピエンス』と呼ばれる人間の祖先が誕生したのが、今から約20万年前。

その約7万年後に、一部は、アラビア半島沿岸部を伝い、現在のイラン付近に到着後、そこを起点に3つのルートで移動していたことが分かっています。

<南ルート>
インドから東南アジア、オセアニア方面に向かう。
<北ルート>
中央アジアを経由してアルタイ山脈、東アジア、北アジア方面に向かう。
<西ルート>
中東からヨーロッパに向かう。

今考えれば、西ルートである、アラビア半島やインド亜大陸から北のヨーロッパへの移動は簡単なことのように思えますが、当時、インド亜大陸とアラビア半島から地中海沿岸へ至る道は、茨の道でした。

その移動を可能にしたのが、およそ5万年前に訪れた、気候が暖かくなった時期。数千年という期間だったと言われています。

これは、最近の地質調査で明らかになったことです。

温暖な気候のおかげで植物が生い茂り、ペルシャ湾岸から地中海沿岸までの砂漠地帯に、緑の通路が繋がり、砂漠を横断することが可能になったんだそうです。

移動した先で、肉や魚などを焼く際に火を使い始めたことで、人類に、ある変化が起きます。

それが、臼歯の大きさと胃腸の容量が小さくなり始めたこと。

その原因は、「肉や魚が火を通すことで柔らかくなり、消化しやすくなったため」と言われています。

これによって、消化に費やすエネルギーが少なくなり、その分、脳にエネルギーを行き渡らせることができるようになりました。


「火を使う動物は、人間しかいない」


人類は、発火法を発見し、知能が豊かになったことで、火で肉食獣を遠ざけることができるようにもなりました。

また、火を囲んだ食事と団らんによって、コミュニケーションも密になり、脳が進化していったんです。

そんな火の不思議な働きは、人々に敬われていました。

火の神様にまつわる伝説は世界中にあり、火を焚いてお祈りをする火祭りは、今でも世界各地で続いています😌

最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
 

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