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乱世にありて、調和を見つけんと欲す

ミャンマーの2021年は1/5から。三ヶ日(という感覚はまるでないが)の翌4日が独立記念日であるため、正式な仕事始めは5日からになる。
シームレスな年越しにあって、出勤を再開したスタッフらと新年の挨拶を交わしていくと、自然と年始の風が気持ちの中に吹き込んでくる。

その前夜は、前職の東京勤務時代の同僚らとzoom飲み。1人の時はまったく飲まず、オンライン飲み会にもほとんど参加したことがないため、だいぶ久々の「酒の席」となった。

かつての後輩たちも、大化けこそしないものの、まとう雰囲気はさすがに違っている。
新入社員研修として、担当していた墨田区を同行訪問した時に、当時できたばかりのスカイツリーに連れて行った彼女も今や8年目だとか。全然意識していなかったが、振り返るとずいぶんな年月だなと、じんわりとした思いが沸き立つ。

*8年前、前職時代の若手集合の図。

訪問したクリニックや病院以上に、ひいきにしていた弁当屋や、無料駐車場として活用したショッピングモール、安めのコインパーキングなどが、懐かしくよみがえった。
そういえば、目の前で名刺を破かれたこともあったし、説明会用弁当の具が気に入らないとブチ切れられたこともあった(その日は、唐揚げではなくハンバーグの気分だったそうで)。おかげさまで、メンタルはだいぶ鍛えられました。

そんなスタートを切った今年、アメリカから早速凄まじい光景が飛び込んでくる。

保健衛生研究の白眉たるハーバード公衆衛生大学院をもちながら、押し留まる気配すらないこの状況…。1日あたりの死者数が、2001年同時多発テロの犠牲者数を凌ぐという事実は、あまりにも重い。
「自由の国」全開の振る舞いに疲弊しきる医療関係者の方々が、ただただ気の毒でならない。

家でおとなしく『ねこあつめ』に耽ればいいではないか。課金もタスクもなく、ゆるっとニャンコたちが集まるのを見るだけ。中にはプレゼントをくれるのもいる。

大挙して議会に押し寄せ、妙な被り物をして占拠にかかるよりも、はるかに安全で癒される。当然だが、銃撃など起こらない。
アメリカのみなさん、しのごの言わずに、とにかくネコを集めようや。

この乱世の調和はどこにあるのか。
日本や世界各地から届く残念な知らせに、驚愕と嘆息を繰り返しながら、(ソルフェージュ課題の和声聴音がズタボロだったのはさておき)今日も明日も、そのヒントを探し続ける。

きっと見つかる。見つかるまで足掻こうと密かに決意し、気になっていた新刊を手にして、2021年が幕を開けた。

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