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読書記録

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定年退職後、自分の時間を取ることができるようになりました。 今まで読みたいと思っていた小説を中心に、読書感想文を書きたいと思います。
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2023年12月の記事一覧

川端康成「古都」を読んで

図書館に寄った時、川端康成の「古都」を、文庫本で見つけました。 今年、所属する任意団体の旅行で、奈良と京都の旅行に行ってきました。 「古都」という言葉に惹かれ、短編集の「愛する人達」と一緒に、借りました。 作品の書かれた昭和30年代というと、日本が戦後の間もない時代です。 高度成長が始まる前の、昭和初期の社会、文化、風俗が色濃く残る頃です。 作者は、その時代を生き、小説に当時の人々の生活を描きました。 読後の感想を、以下にまとめました。 家の存在、人間模様 当時は、家

清水書院出版「つなぐ世界史」を読んで

私は、学生時代、科目では世界史が好きでした。 自宅に地球儀があり、それを眺めながら、国の位置を確かめ、首都を覚えるのも楽しみでした。 中学の頃、図書館に、世界の国々のことを書いた全10巻ほどの本があり、少しずつ借りて読みました。 図書司書の方に、「とても熱心ね。その本、みんな読んだのね。」と、明るい笑顔で言われたことを、今でも覚えています。 そんなことがあってか、生涯を通じ、世界の歴史や地理に関心がありました。 ウィリアム・H・マクニールの「世界史」が愛読書で、ときどき読