マガジンのカバー画像

創作

43
詩とか、小説とか。ノンフィクション、フィクションごちゃまぜ。
運営しているクリエイター

#吐露

ありのままで愛されたかった

ダメ人間でもいいって言われたかったな 笑っていて欲しかった 嗤わないで欲しかった 褒めて欲しかった 褒めないで欲しかった 泣き声がうるさくても 食べられなくても 身体が弱くても それでいいって言われたかった 周囲の目のために心配しないで欲しかった あなたの枠ではなく わたしの枠で心配して欲しかった 熱が出たならどこにいても何を置いても早く帰ってきて欲しかった 授業参観の日くらい、仕事を休んで欲しかった 代わりはいないのに 他の誰でもない あなたに帰ってきて欲しかった 私

ただ、思うままに綴る

ふと、悲しかったことをただ「悲しかった」と綴ってみたくて筆を執る。 心が途中でブレーキをかけるかもしれないけど。 わたしはかなり目が悪く眼鏡をかけている。一時期はコンタクトだったけど、小3〜6くらいまでの間は眼鏡をかけていた。 当時はいまほど眼鏡をかけている子というのは多くなくて、クラスに一人いるかいないかだった。わたしはクラスの男子から「メガネザル」なんてあだ名でからかわれていた。本当にそれが心底いやで、おまけに眼鏡をかけていた自分の顔もブスでいやだったし、早くコンタ

わたしが持っているもの

わたしが持っているものが刃なら、人を傷つける凶器でもあり、生き抜くための術であり、またいつか誰かを守る武器にもなるだろうか。 おそらくそれは理性であり、言葉であり、わたしの生き方そのものなのだろう。 ほんとうのことをいうと、刃物ではなく毛布を持ちたかった。凍える誰かの背中に、あたたかな毛布をかけてあげられる人に憧れていた。そんな人になりたかった。 でもあいにくわたしには、無償の愛でできた上質な毛布はなく、たくさんの人の愛を拾い集めてつなぎ合わせた、つぎはぎで隙間だらけの