富士山1707年12月スコリア斜面崩壊による谷埋め堆積物
富士山中腹で1707年12月後半の2週間に渡って進行したプリニー式噴火のとき火口のすぐ脇、宝永山赤岩の崖下から東になだらかに広がる斜面にスコリアが厚く積み上がった。噴火中または噴火直後にその斜面が不安定になり、まだ熱い大量のスコリアが幕岩を目指して下方に移動した。幕岩のすぐ上流の谷壁で、その堆積物が幕岩溶岩の上に厚さ10メートルで乗っているのを観察できる。
堆積物はほとんどが黒いスコリアからなる。スコリア礫のあいだに細粉は含まれていない。火口近傍の降下堆積物のようにも見える