2024年個展：シリーズ解説「現代日本の肖像」
今回は12月8日（日）まで開催中の個展で展示している「現代日本の肖像」シリーズについて解説。
シリーズ全体のコンセプト
過去に描いてきた人物画は、
いわばモデルさんの見た目だけを借りて、自分の内面を投影する形で制作していました。
しかし、このシリーズでは全く違います。
有名無名を問わず、自分が「今生きる日本人として興味を持った人物」をモチーフにし、その人に対して感じた事や自分なりのイメージを作品として表現しました。
高橋名人が大好きでした
【現代日本の肖像】憧れの高橋名人
F6号（41.0cm x 31.9cm）
木製パネルに日本画岩絵具、樹脂、アクリル絵の具
9万2400円（税込）
昭和60年代ファミコンブームの真っ只中。
当時小学生だった自分にとって
高橋名人はヒーローでした。
スターソルジャーや映画の演出でのスイカ割り、ハチ助等、「自分にとっての高橋名人」の記憶を頼りに形にしました。
そしてこの作品、本人にダメ元でお願いしてみたのがきっかけです。
酔っ払った勢いでSNSに失礼なコメントを何度も投稿してお願いした結果、まさかの「描けば！」と高橋名人本人から反応。
ありがたく描かせてもらいました。
江頭2:50とモザイク
【現代日本の肖像】江頭2:50 ～深夜2時50分の禿頭～
F6号（41.0cm x 31.9cm）
木製パネルに日本画岩絵具、樹脂、アクリル絵の具
9万2400円（税込）
以前は「奇声をあげて走り回るキモい芸人」というイメージしかありませんでした。
しかし2022年に「えがちゃんねる」を見始め、
「江頭ってこんなに面白かったんだ！知らんかった！」
と認識を改めました。
ちなみに個人的に好きな動画は以下。
きっと笑えます。下品だけど。
そして動画を見ていると
時々髪の毛が違う毛に見えてしまうことがあります。
チリチリだしヨレヨレだし。
「だったら描くの面倒だし、モザイクにしよう」と思って髪の毛の箇所はモザイクにしました。
本来なら許可を得て描くのが筋ですが、
まぁ江頭だし大丈夫だろうと勝手に判断して
無許可で描きました。
友村晋の知的好奇心
【現代日本の肖像】自称広島弁フューチャリスト 友村晋
F6号（41.0cm x 31.9cm）
木製パネルに日本画岩絵具、樹脂、アクリル絵の具
9万2400円（税込）
友村さんの存在を知ったのは2023年。
彼のYouTubeチャンネルや書籍を通じて、
その視点や視野、知的好奇心に強く惹かれました。
動画の一つにコメントを投稿したところ返事をいただき、さらには自分の作品にも反応をもらえました。
「おや？もしかして、お願いしたら描かせてもらえる？？？」
と思った自分は早速お願い。
無事許可をいただき、1～2時間ほどのZoomで話した際の印象や、動画・書籍から得たイメージを反映して制作しました。
話していて強く感じたのは、
その旺盛な知的好奇心。
細かくは省きますが、
宇宙に拡がる知的好奇心みたいに感じました。
そして彼の会社の名前は「株式会社ミジンコ」。
「地球誕生後の歴史から見れば自分の存在なんてミジンコのようなもの」と言う意図だそう。
あまり捻りすぎてもハマってしまうだけなので、安直とは感じながらも、まんまミジンコを描くことにしました。
また、彼は動画の中でよく自身のことを
「広島のクソメガネ」と自虐気味に表現します。
なので星空の中にうんことメガネを入れました。
素直に綺麗な絵を描くのは性分ではないへそ曲がりな自分がいます。
コンセプト文
会場に掲示してあるコンセプト文は以下。
有名無名問わず、
今生きる日本人として強く興味を持った人物をモチーフにして制作したシリーズです。
当時の映像を見るとただのオタクだけど、子どもの頃の憧れ、ヒーローだった高橋利幸。
下品でキモいけど、日常に笑い時々感動を提供してくれてる江頭2:50。
そして一般的には無名かつ品が無くて悪戯好きだけど、その知的好奇心と着眼点で多くの学びを与えてくれてる友村さん。
天邪鬼な自分から感謝の気持ちを込めて。
是非会場で実物をご覧いただければ幸いです。
12月8日（日）まで開催中。
早川剛個展～現代日本を描いてみた～
【日程】
2024年12月3日（火）～8日（日） 会期中無休
【時間】
12時～19時 最終日17時まで
【場所】
Nine Gallery
【住所】
〒107-0061 東京都港区北青山2-10-22 谷・荒井ビル1F
【入場料】
無料
【在廊予定日時】
四六時中います。
【最寄り駅】
東京メトロ銀座線「外苑前駅」出口3より徒歩3分
もし文面を読んで興味を持ってくれたなら、
上記画像リンクから自分のサイトをご覧いただけます。
これまでの作品すべて見れます。そして作品売ってます。
よろしくお願いいたします。