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地方移住008 福岡県は相談者が2.5倍増のなぜ「ふるさと回帰フェア」密着取材 

認定NPOふるさと回帰支援センターが主催する「ふるさと回帰フェア2024」が先月21日と22日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、去年を38%上回る28,800人の移住検討者が来場したことは「地方移住006」で速報しました。

フェアに出展した自治体・団体は670と去年を300ほど上回り、移住定住促進政策に力を入れる自治体が増えたこともわかります。    

福岡県は九州のてっぺん 福岡県の移住定住サイト「福がお~かくらし」より

その中で、私が東京の若い世代の皆さんにに強く移住をすすめる福岡県
去年と同様に移住全般・就農林・就職の3ブースを出展していました。
相談に訪れた人は2日間3ブースの合計で110組。これは去年の45組の約2.5倍にあたるものすごい伸びです。
私が巡回した限り、相談ブースの席はいつも埋まっていた印象です。

福岡県の移住定住促進施策を所管する県政策支援課にこの感想を後日メールで尋ねたところ「漠として全国あるいは九州のどこかに移住しようという人たちに対して、(福岡県に移住をという)一歩を踏みだすきっかけになった」と「手ごたえあり」の回答が届きました。

福岡県の県庁所在地福岡市の都心・天神では再開発「天神ビッグバン」が進行中。正面の「ワンフクオカビル」は12月竣工予定。西鉄の本社やホテル、商業施設も入居予定。9月8日早川撮影。

「都会」も「自然」もある福岡県
福岡県には都会的なエリアも自然豊かな自然のどちらもあり、農林水産業も
盛んで商工業も充実しています。バラエティ豊かな働き方や暮らし方ができることが福岡県の自慢で、私はこの福岡県の移住先を選ぶ際の多様さ2日間で100組を超える相談者を呼び込んだと見ています。

西鉄天神大牟田線の車窓から筑紫野市~小郡市の水田 2024年9月24日早川撮影

福岡県の移住定住ポータルサイトが地方移住の玄関
「地方移住」が頭をよぎった方で、効率よく移住先の候補にたどりつきたい方は、まず多種多様で働き方、暮らし方にたくさんの選択肢がある福岡県の移住定住ポータルサイト「福がお~かくらし」を見てください。(私のおすすめは各市町村と県が対話をしながら統一コンセプトで制作した60市町村の紹介動画「移住院住香の定住日記(いじゅういんすみかのていじゅうにっき)です)

福岡県 移住・定住ポータルサイト 福がお~かくらし (fukuoka.lg.jp)

福岡県で物足りなければ他の九州や瀬戸内の県へ…
自然が豊かなエリアは福岡県内にも相当ありますが、「これくらいでは不満。もっと自然豊かな所がいい!」なら、隣の大分県や佐賀県、熊本県、長崎県、さらに宮崎県や鹿児島県などの南九州で検討を進めてみてください。
災害のリスクが低く穏やかな気候で生活したいと考えるなら瀬戸内です。
福岡県の東隣りに位置する山口県(本州の西端です)や瀬戸内海をはさんで向かい側に位置する四国の愛媛県に検討を広げることをお勧めします。そこまで行ってピンとこなかったら北国や沖縄に目線を移してみましょう。

知名度高い福岡市・北九州市・久留米市の相談多数
さて先月の「ふるさと回帰フェア2024」には、福岡県からは県のほかに北九州市・久留米市・飯塚市・柳川市・八女市・朝倉市・宗像市・遠賀郡芦屋町・鞍手郡鞍手町の9市町が参加。福岡県政策支援課によると、相談者に尋ねられた市町村は福岡市北九州市・久留米市、など知名度の高い大きな街が多かった印象とのことです。
福岡市は今回もブースを出していなかったため、福岡県内の市町村で最も多くの相談者が訪れていたのは北九州市で45組。2位は久留米市33組、3位は柳川市の26組ということでした(福岡県政策支援課調べ・速報値)。

北九州市は福岡県のてっぺん 関門海峡をはさんだ対岸は本州・山口県の下関市。福岡県移住定住ポータルサイト「福がおーかくらし」より

北九州市が人口90万人を超える政令市で、首都圏に関係人口が多いことを
考慮すると県内でトップの来訪組数は当然ともいえますが、ブースには本当に次々と相談者が訪れ、担当者は昼食もとれなかったかもしれません。

北九州ライフ|いこう暮らしやすさの先へ/移住応援公式情報サイト (kitakyushulife.jp)

北九州市都市戦略局の平澤秀樹移住プロジェクト推進係長に、フェア終了直後に現場で取材したところ、「幅広い年代のいろんな方が来られたが、移住先としてすでに北九州市を決めている人もいて『具体的に市内のどこに住んだらいいの?』とか『北九州市は食べ物がおいしいって本当ですか?』などの確認も多かった」という答えが返ってきました。

北九州市のブースにも張られていた刈谷仁美さんの移住促進イメージイラスト

北九州市は北橋健治前市長時代の数年前から、移住してきてほしい層のメインターゲットを「子育て世代」に切り替えました。NHKの朝ドラ「なつぞら」でオープニングアニメの作画を担当した若手クリエーター刈谷仁美さんにイメージイラストを依頼するなど、様々な施策にとりくんできましたが、武内和久市長に代わってトップからの発信も強まったことで着実に結果を
出し始めている印象があります。

1日だけ出展していた飯塚市・宗像市・八女市・朝倉市・鞍手町・芦屋町にも相談者が来ていました。

朝倉市、鞍手町、八女市などは福岡県産いちご「あまおう」の産地です

初参加の鞍手町には7組の相談
初参加で7組の相談を受けた鞍手町役場の小田佑亮まちづくり戦略係長は、現場での私の取材に「年配の方が多かったが古民家を使ってカフェを開きたいという方とか、子育て世代の方からの相談もあったので福岡市にも北九州市にも近くて便利な町ですよ」と鞍手町の魅力を説明した、と答えてくれました。

福岡県鞍手町の移住・定住サイト
/www.town.kurate.lg.jp/documents/20210927_guide_ijyuteijyu.pd

今年のふるさと回帰フェアは、福岡県のみならず佐賀県・大分県・鹿児島県など九州各県のブースはいずれも活況でした。これらのブースのようす、全国各地のようすは次号以降にレポートしていきます。それではまた。


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