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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第36回「武士の鑑」

2022年9月18日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第36回「武士の鑑」を視聴しました。

<始まる前に>

坂東武者の鑑・畠山重忠の最期が今回のテーマ。数えで42歳です。
義時もほぼ同い年、どういう心境だったんでしょうか。

<NHKのあらすじ>
深まる北条時政(坂東彌十郎)と畠山重忠(中川大志)との対立。
りく(宮沢りえ)を信じる時政は、源実朝(柿澤勇人)の下文を得て御家人を招集。
三浦義村(山本耕史)、和田義盛(横田栄司)、稲毛重成(村上誠基)らが集い、対応を協議する。
一方、手勢を率いて鎌倉を目指す重忠。板挟みとなった義時(小栗旬)は、政子(小池栄子)、時房(瀬戸康史)らと事態の収拾を図る。
そんな中、父・義時を心配する泰時(坂口健太郎)は……

■プロローグ

畠山重忠追討の下文が出され、畠山一族を滅ぼすことになりました。
時政は稲毛重成(村上誠基)に対し、息子の重保を由比ヶ浜に誘い出せと指示を出します。
三浦胤義(岸田タツヤ)は義村に義時に話さないのかと尋ねますが、義村は板挟みになるから話さないと言いました。
泰時は、義時にのえのことを話そうとしますが、今はそれどころではないと帰されました。
その頃、武蔵国の畠山重忠は戦場へと出発していきました。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)
頼朝死後の熾烈な権力争い。
それを制した北条がすべてを手にしたかに見えた。
しかし、その力に屈しない男がいる。

■二俣川の戦い

畠山重忠軍は鎌倉に向かっています。
実朝は畠山重忠を決して死なせてはならないと命じました。
重保は三浦と和田に討伐されました。
畠山重忠が鎌倉に向かっていますが、重保の死を知ったため、二俣川にとどまっています。
りくは、すぐに兵をだせと主張、義時たちはどうしても助けたいと思っています。
そこに、知らせが、畠山の手勢が高台にある鶴ヶ峰に陣を敷いたそうです。
時政はりくにそれ以上口を挟むなと制します。
義時は戦にさせないために、時政に大将にしてほしいと願い出ました。

■北条家では
畠山は必ず打ち取ってくれるとりくに話します。
その頃、武蔵国畠山重忠は戦闘へ出発しました。
政子は本当に謀反を企んでいたのかと疑問に思っているようです。

■義時の陣
暴れるだけ暴れて名を残す気なのだと和田義盛は言います。
説得役に和田義盛が選ばれました。
「腕相撲で勝負してみようと思う」(和田義盛)

■足立遠元の悩み

足立遠元(大野泰広)は執権殿が恐ろしい、畠山重忠や足立が憎いと怯えています。
足立遠元は、あまり重きをおいていないから大丈夫と政子に慰められ、地元に戻ることになりました。

■畠山重忠の陣

和田義盛が畠山の陣にやって来て、重忠を説得しようとしています。
「戦など誰がしたいと思うか!」(重忠)
畠山は北条に屈した男として誹りを受ける、畠山の名を歴史に刻む、もはや鎌倉で生きるつもりはない、と和田義盛に話します。
和田の言葉を遮り、腕相撲はしないと遮りました。
正々堂々、戦で決着をつけよう」(和田義盛)

■義時の陣

「謀反人畠山次郎重忠を討ち取る!」(義時)
和田は脇腹から突っ込むと提案します。
その頃、畠山重忠は、和田の心理をお見通しでした。

■戦いの始まり

八田知家は御家人たちは畠山の潔白を信じ始めていてどう転ぶかわからないと実朝に話します。
義時と重忠の一対一の一騎打ちになります。
そして、殴り合いになり、重忠が義時を短刀で仕留めるか、という寸前でしたが、馬に乗り重忠は消えました。
「戦は夕方には終わる」(声:長澤まさみ)

■実朝に報告

重忠の首が実朝の元に届けられ、逃げるいわれがなかった、次郎は己の誇りを守ることのみ。
義時に首を差し出され、執権を続けていくのであれば見るべきだと時政は強く言いました。

■犠牲者

執権殿は強引すぎ、御家人は畠山に非はなかったことを察しており、怒りを誰か他の物に押し付ける必要があるというアイデアが大江広元から出されました。
そして、その役を稲毛重成にするということになりました。
八田知家は長沼宗政に稲毛重成が謀反の張本人だと吹き込みます。
稲毛重成は無実の罪を着せられたのです。
三浦義村は稲毛重成を連行し、執権が殺せと命じたと長沼宗政に話します。
稲毛重成は義村に斬られました。

■政子の政治介入

りくは、畠山もいなくなり、畠山の所領をすべていただいてしまいましょうと考えます。
時政は、御家人の喜ぶ顔が見たいとそれを拒否しました。
畠山の所領について大江広元は政子に所領の処断をするよう提案します。
「小四郎、恐ろしい人になりましたね」(政子)

■実朝
実衣は恩賞の沙汰を尼御台が行うなんて聞いたことがないと不満です。
義時は時政に
「しばらく大人しくしてもらう」(義時)
「恩賞の沙汰はやらしてもらう」(時政)
ご自分の撒いた種、義時は首を横に振りました。
やりおったな、見事じゃ

■7月8日

「政子の計らいにより勲功のあった御家人たちに恩賞が与えられる」(声:長澤まさみ)
りくと時政は、政子の行為に怒り心頭です。

----つづく----

次回は第37回「オンベレブンビンバ」9月25日放送です。

■感想

まさか、重忠と義時による取っ組み合いの決闘が見られるとは・・・
珍しく2回にわたった畠山重忠特集回は、三谷幸喜のこだわりが窺えましたね。
畠山重忠といい稲毛重成といい、罪もなく死んでいく武将たちはあまりにも悲劇過ぎます。
稲毛重成と聞いて「稲毛」は地元なので、菩提寺を訪ねてみたいと思います。
よく行く生田緑地小山の頂上にあった枡形城址も稲毛重成が築城したとか。
二俣川も相模鉄道の駅名にありますね。
鎌倉も最近行っていないので行きたくなりました。
自分の家の近くに歴史上の人物が実在していたと思うと感慨深いものがあります。

■勝手に解説

畠山重忠が討ち取られたのは元久二年(1205年)です。
この時の年齢を比べてみると面白い。
・畠山重忠:42歳
・源実朝:14歳
・北条泰時:23歳
・北条時房:31歳
・北条時政:68歳
・北条政子:49歳
・和田義盛:59歳
・大江広元:58歳
・後鳥羽上皇:25歳
・平賀朝雅:24歳
頼朝が亡くなったのは1199年なので、わずか5年後の出来事です。
時政なんて長老ですね。

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