【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第28回「一帝二后」
2024年7月21日(日)20時『光る君へ』第28回「一帝二后」を視聴しました。
<NHKのあらすじ>
年の暮れ、まひろ(吉高由里子)は道長(柄本佑)との子を出産。
宣孝(佐々木蔵之介)は子を賢子と名付け、約束通り我が子として育て始める。
一方、道長は入内させた娘の彰子(見上愛)を中宮にし、定子(高畑充希)と后を二人にする「一帝二后」を、国家安寧のためにもくろんでいた。
詮子(吉田羊)や行成(渡辺大知)が一条天皇(塩野瑛久)の説得にあたるが、当の彰子が一条天皇の心を捉えられる気配はなく…
■プロローグ
まひろに子供が産まれ、乳母のあさ(平山咲彩)に教えられ子育てをしています。
弟の藤原惟規(高杉真宙)は宣孝に似ているといい、無理していないと率直に話しました。
---音楽---
冬野ユミ
---テーマピアノ演奏---
反田恭平
■一帝二后
詮子は一帝二后を認めました。
行成経由で詮子が一条天皇に文を書くことになりました。
●一条天皇の考え
行成(渡辺大知)が詮子の文を渡します。
天皇は一帝二后について、后を二人立てるのは認めないという考えでした。
しかし、行成は道長に、天皇の考えをそのまま伝えることはしませんでした。
●倫子
彰子が帝の心を捉えるためにはどうすればいいのか相談しています。
●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「赤染衛門は彰子の女房になっていた」
赤染衛門(凰稀かなめ)が彰子に先祖・藤原良房の教えを聞かせています。
そこに一条天皇が彰子に笛を聞かせようとやってきました。
笛を吹く一条天皇、彰子は、何も話さず、赤染衛門に促され口を開きます。
帝の顔を見ない彰子は、笛は聞くもので見るものではないと返答しました。
中宮になりたいのか問われると、仰せのままにとしか答えません。
行成に一条天皇は、可哀相になったと考えるようになり、后にすることを認める思いを打ち明けました。
●道長病で倒れる
彰子を中宮にしても良いと一条天皇が言いました。
それを行成は道長に報告します。
急に道長が倒れてしまいました。
■長保2年(1000年)
●安倍晴明
晴明(ユースケ・サンタマリア)は藤壺の女御の立后は、2月25日だと先読みします。
晴明は道長に国家安寧のために先を読むのが陰陽師の仕事だと言いました。
道長は、日記にまだ詔が下りていないと彰子立后の行を削除しました。
■行成の言上
行成が一条天皇に呼ばれ、言上します。
中宮が出家して以来、神事がなされない。
左大臣はそれを憂いて彰子を立てたのだ、神事を第一にすべきだ、世は荒れ果てると行成は強く提言しました。
●一帝二后の宣旨
(ナレ)
「一条天皇は一帝二后を承諾した。前代未聞のこの宣旨を聞いて、反発する公卿はいなかった」
「あのご意見番の実資さえ、異を唱えなかったのである」
■名付け
宣孝が戻ってきて、我が子と対面します。
宣孝は賢い子と書いて賢子(かたこ)と名付けました。
●道長への報告
宣孝は道長に、子が産まれたことを報告します。
道長はその場では平然とした態度です。
■一帝二后の始まり
(ナレ)
「彰子が立后の儀式のため内裏を一旦退出した翌日、一条天皇は定子と御子たちを内裏に呼んだ」
■定子と帝
后が二人になったことを定子に謝る一条天皇です。
帝の苦しみより、己の苦しみに心を囚われていた、彰子を中宮にして盤石にしてほしいと定子は述べました。
人の心は裏腹、彰子の思いも見えているものだけではないとも言います。
(ナレ)
「内裏では彰子立后の儀が執り行われようとしていた。先例なき一帝二后の始まりである」
●儀式
彰子が正式に皇后になりました。
●明子
明子(瀧内公美)の子も4人となり、覚えた「蒙求」を道長に読みあげます。
「王戎簡要 裴楷清通 孔明臥龍 呂望非熊」
また道長は突然倒れました。
倫子は倒れたという知らせを受け、高松殿に駆けつけました。
明子の手をどけて、介抱する倫子、心の臓に乱れがあるとのことです。
(ナレ)
「道長の体調不良は瞬く間に知れ渡った」
●道長病の報
道長が亡くなれば、朝廷は大崩になると実資(秋山竜次)は道綱(上地雄輔)に語ります。
●まひろへの報せ
まひろは、賢子に漢詩を聞かせています。
すると宣孝が現れ、道長が高松殿で倒れ危篤だと教えました。
意識が回復した道長は、まひろに手を触れられ戻ってきてと言われる夢を見ています。
その時、道長の意識が回復しました。
道長は回復し、階段を登り、倫子の家族のもとに戻りました。
■定子懐妊
(ナレ)
「定子は三度身ごもっていた」
清少納言は、青ざしという麦のお菓子を差し伸べます。
定子はお菓子の載っていた紙に歌を書き、清少納言に差し出します。
「みな人の 花や蝶やと いそぐ日も わが心をば 君ぞ知りける」
定子は歌とともに清少納言に感謝の意を述べました。
■定子薨去
(ナレ)
「定子はその年の暮れ、皇女を出産し、世を去った」
御簾に結ばれていた定子の歌を清少納言は伊周(三浦翔平)に渡します。
「あいつのせいだ!左大臣だ!」(伊周)
一条天皇は定子薨去の知らせに涙しました。
「夜もすがら 契りしことを 忘れずは 恋ひむ涙の 色ぞゆかしき」
----終わり----
次回は 第29回「母として」7月28日放送です。
■感想
前代未聞の一帝二后、正妻が二人というのは異常ですね。
さすが権勢をほしいままにする道長です、やることが破格です。
ドラマでは主人公なので道長のことを良く描いていますが、やっぱり藤原氏の象徴ですのでやっていることは横暴なことばかり。
定子と一条天皇のやりとりが悲しさを増していますが、やはり藤原の子、わがままが多かったと感じざるをえません。
それも道隆が無理矢理中宮にしたことから始まり、道長を追いやろうとした敵でもあります。
お兄さんなのに兄弟で、さらにその子の世代でも憎しみ合っています。
定子は政争の具に巻き込まれた悲劇の才女なのかもしれないです。
さて、これで定子と清少納言の逸話が終わり、源氏物語創作話へと移っていきそうです。
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