見出し画像

【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第27回「宿縁の命」

2024年7月14日(日)20時『光る君へ』第27回「宿縁の命」を視聴しました。

<NHKのあらすじ>
石山寺でばったり出会ったまひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)。
思い出話に花を咲かせるうちにふたりは…。
そして季節は秋になり、道長の娘・彰子(見上愛)が入内し、その6日後に定子(高畑充希)は皇子を出産。
一条天皇(塩野瑛久)の気持ちはますます定子と皇子へと傾く。
道長は晴彰(ユースケ・サンタマリア)に相談を持ち掛けると、とんでもない提案をされる。
一方、まひろは懐妊が発覚し、宣孝(佐々木蔵之介)は喜ぶが…


■プロローグ

石山寺のまひろの前に道長が現れました。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■長保元年(999年)

●石山寺での一夜
まひろに試されていると思っていると言われた道長に、まひろは試していないと反論します。
人の心が見えるようになったのは、偉くなったからではないと述べます。
宋の言葉を習ったまひろは、宋語で挨拶します。
もっと話せと要求する道長の言葉に応えて、いろいろ宋語を話します。
越前には美しい紙があり、歌や物語を書いてみたいと訳しました。
道長は、その場を離れようとしますが、未練が残っているのか、戻ってきました。
そして、二人は抱き合い接吻し、一夜を二人で過ごしました。

■春:定子懐妊
一条天皇は、定子懐妊のことを喜びました。
定子は子を産むことを許されないだろうと思っていました。
そして、清少納言(ファーストサマーウイカ)に定子を託しました。
道長は、晴明の予言が正しく、生まれるのは御子かどうか考えています。

●倫子と赤染衛門
赤染衛門(凰稀かなめ)に対し倫子(黒木華)は、我が家の命運がかかっているとして、彰子の教育係を頼みました。
赤染衛門は彰子に仕草などを指導します。
猫の子麻呂も心配そうに見ています。
赤染衛門は閨房(寝室)の心得を教えますが、まずは、声を出して笑うようにしてほしいと要求します。
閨房ではない役目は自分には無理だと赤染衛門は断りました。


(引用)
久しぶりに猫の登場です。
小鞠といい、子麻呂に続き、2代目かな?
この子、名前は「ひげ」といい、品種は日本猫(ミックスキャット)、メスの10歳です。
美術展ナビより
https://artexhibition.jp/topics/news/20240714-AEJ2203732/?dicbo=v2-aYCZFAu


■宣孝

宣孝がまひろの屋敷にやってきて、11月の賀茂の臨時祭で神楽の長を務めることになり、そのうち宇佐八幡宮への奉幣使として豊前にも行くことになると喜んで報告しました。
これも、左大臣のお計らい、まひろのおかげで大事にされているからだと述べます。
大和の墨、伊勢の紅を土産に持ってきました。
心を入れ替えたというまひろ、殊勝な物言いをしています。

●殿のくせ
まひろは宣孝のくせを文に書きました。

■まひろ懐妊

吐き気がする、気分が悪いと訴えるまひろです。
いと(信川清順)は、病ではなく、懐妊だといいます。
授かったのは2月のことだといい、宣孝の足が遠のいた頃の子だとわかりました。
実は子ができたと打ち明けるまひろです。
今年の暮に生まれると話すまひろに対し、良い子を産めと励ます宣孝でした。
宣孝にまひろは、宣孝の子ではないと告白します。
これを宣孝に打ち明けるべきか否か考えています。
別れたいというまひろに対し、宣孝は誰の子でも自分の子だ、一緒に育てようと言います。


(感想)
これは妻という扱いではなく、妾そのものですよね。
平安時代には、これが普通のことだったのかもしれないですけど。
ドラマではあくまでも「妻」としているのも、何だか言い訳がましい。。。
現代のように、科学が発展し、なんでもDNA鑑定で白黒はっきりつけようというのも、功罪があるような無いような、昔のほうがおおらかだったんでしょうね。

■彰子の入内

●屏風歌
入内を盛り上げるために、屏風に公卿の歌を貼ることになりました。
斉信(金田哲)の歌
「ふえ竹のよふかきこゑそきこゆなる きしの松かせふきやそふらん」(千載和歌集)
なかなか歌を提出しようとしなかった公任(町田啓太)の歌
紫の雲とぞ見ゆる藤の花 いかなる宿のしるしなるらむ(拾遺和歌集)
行成(渡辺大知)
実資は公卿が屏風歌を読むなどあり得ない、先例もないと断固拒否します。
オウム「センレイ?」(山村響)
公卿がなにゆえ歌を詠まねばならないか、公私混同だと。
花山院から歌が送られてきました。
「ひな鶴を養ひたてゝ松が枝の 影に住ませむことをしぞ思ふ」

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「道長の思惑どおり、この屏風は公卿の多くが支持していることの証しとなり、道長の政にも大きな意味を持つこととなった」

実資がやって来ると、道長は屏風を披露します。
花山院の歌も紹介し、大納言をはじめ、大勢に歌を貰ったと目録を見せつけます。

●彰子入内
(ナレ)
「11月1日、彰子が入内した」

■定子出産

(ナレ)
「彰子の入内から6日後、定子は御子を産んだ」

一条天皇は御子が元気だという知らせに喜びました。
御子誕生の報せに、居貞親王(木村達成)や藤原娍子(朝倉あき)は祝の品を準備します。
入内の意味がないという是貞親王、意味はあると道長は反論します。

●伊周と隆家
伊周と隆家は再び我らの世となると話しています。
帝が退位すれば定子の力も弱まる、焦ると良い目がないと隆家は考えていました。

●詮子と帝
詮子は我が子・一条天皇に御子誕生を祝いの言葉を述べています。
定子を幸せにできないのは伊周が悪い、帝のせいではない、と反論します。
一条天皇は、すべては母のせいだと大声を上げました。
一条天皇は、父に愛でられなかった母の操り人形だったと明かしました。
母の顔を見るのを避けるために、女御の顔を見に行くと行って出ていきました。

(ナレ)
「奇しくもその日、入内からまもない彰子は、早くも女御となり、その披露目が盛大に行われた」

●お披露目
屏風の前で、彰子は一条天皇と対面します。
一条天皇は彰子に対し、楽しく暮らしてくれれば朕も嬉しいと述べると、はいと返事しました。

■一帝二后

我が運も傾きかけているという道長に、安倍晴明は女御を中宮にしなさいと返しました。
太皇太后・昌子が先ごろ亡くなり、皇后の遵子を太皇太后にすれば皇后の座が空きます。
そこに中宮・定子を入れ、そして彰子を中宮に入れれば、皆もひれ伏すでしょう。
やってしまえばいいのです、国家安寧のために彰子様を差し出した、一帝二后は力を強めると言います。

●まひろ出産
まひろに子が産まれました。

----終わり----

次回は 第28回「一帝二后」7月21日放送です。

■感想

彰子は藤壺と呼ばれたとか。
つまり、源氏物語の藤壺のアイデアとなった人物でしょうか。
一条天皇の母である藤原詮子は、橘氏を介して弘文天皇とその妻で飛鳥時代の天武天皇の皇女・十市皇女の11世孫にあたります。
天武天皇の男系皇統は途切れてしまうものの、女系の血は一条天皇を介して徳仁天皇にいたる現在の皇室及び旧皇族に伝わっています。
定子、彰子、女御の尊子も弘文天皇・十市皇女夫妻の後裔です。
橘氏といえば、県犬養橘三千代の系譜です。
藤原不比等の妻でもあります。
藤原氏の血は濃くて強力ですね。


この記事が参加している募集

#日本史がすき

7,430件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?