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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第12回「亀の前事件」

2022年3月27日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第12回「亀の前事件」を視聴しました。

<始まる前に>

影の参謀、大江広元が登場するようです。
13人の一人ですので、どう描くのか楽しみです。

<NHKのあらすじ>

北条義時(小栗旬)から父・伊東祐親(浅野和之)と兄・祐清(竹財輝之助)の死を告げられ、憤る八重(新垣結衣)。
義時は八重をいさめ、源頼朝(大泉洋)から与えられた江間へと八重を送る。政子(小池栄子)が懐妊し頼朝の嫡男誕生への期待が高まる中、比企能員(佐藤二朗)が比企尼(草笛光子)を伴い鎌倉に出仕。
さらに、三善康信(小林隆)から推挙された官僚・大江広元(栗原英雄)らが都から下向し、新たな関係が動き出す……

■プロローグ

八重は父・伊東祐親の自死が信じられないようです。
義時の説得で、八重は江間に来ることになりました。

---曲---

エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)

頼朝の嫡男誕生に期待が高まる。
政子の懐妊が引き起こした、小さな波紋。
それはやがて、大波となって押し寄せる。

■実衣の結婚

阿野全成(新納慎也)と実衣(宮澤エマ)が結婚を頼朝に報告します。
八重は義時の江間の領地で暮らしてもらうことになりました。
江間小四郎義時に名前を変えました。
「北条の家は誰が継ぐのですか?」(実衣)
小四郎(義時)に決まっているというのが総意ですが、りくが産めば跡継ぎになることだ、とりくは主張します。
もはや北条は伊豆の小物ではない、と頼朝も認めました。

■新たな任命

乳母である比企尼と頼朝が再開しました。
三善康信の推挙で大江広元(栗原英雄)、中原親能(川島潤哉)、藤原行政(野仲イサオ)の三人が鎌倉にやって来ました。
比企能員に乳母役を任命、安産を祈願し鶴岡八幡宮に馬を奉納する役を義経に任命します。
馬引き役を任命させられた義経は反抗的な態度をみせます。
そんなことをするためにここにいるのではない、と馬引き役を拒否します。
頼朝は、大江広元に鎌倉に足りないものを見極めるよう命じます。
義経は頼朝との関係がうまくいかない現状についての心境を政子に慰められます。
政子は出産が近づいたため、比企の館に移りました。

■寿永元年(1182年)8月12日

政子は男子を出産する(長澤まさみ)
万寿(頼家)二代将軍の誕生です。

■隠れ家

義時が訪れたのは亀と頼朝の別宅、隠れ家です。
八重に親身にお世話をしているので心配しなくてよい、と亀は伝えるように言います。
「北条に権力が集まりすぎては困る」(頼朝)

■八重

鎌倉に戻りたい八重は、頼朝のそばにいたいと懇願します。
義時は、父を殺したのは頼朝であることを八重に打ち明けますが、八重はそれを伝えてどうなのか、千鶴丸の敵をとったのだと、頼朝をかばいます。

■実衣

全成は親の悪行は子の災いをもたらすといい、政子の他に別の女がいると、実衣に打ち明けてしまいました。
実衣は、帰ってきたほうがいい、いろんな意味で・・・と暗黙のアドバイス。
政子には秘密にするように時政から言いつけられていたのですが、妾のことをりくが政子に打ち明けてしまいました。

■後妻打ち(うわなりうち)

りくは兄に後妻打ちを策謀するよう計画します。
後妻打ちとは、前妻は後妻の家を打ち壊してもいいということです。

■亀の前事件

義時は、亀を避難させることになり、義経に見張り役を依頼します。
亀の隠れ家にやって来た、りくの兄・牧宗親(山崎一)は、この館を壊しに来たのだ、と見張り役の義経に説明します。
義経は誰の館を見張るのか聞いてなかったため、頼朝の妾の館と聞いて驚きます。
それならばと、義時は弁慶(佳久創)に指示して派手に館を打ち壊していきました。
焼き討ち後、頼朝は、全焼した隠れ家の惨状に驚きます。
梶原景時は着け火だと報告します。
下手人は牧宗親であると政子は打ち明けます。
政子はまさか全焼するとは思っていませんでした。
継母のりく、または牧宗親が怪しいと頼朝は、勘付きました。
そして、九郎義経が火をつけたこともバレてしまいました。
政子に頼まれれば何でもやるのかと問い詰められ、あっさり牧宗親は義経がやったことを白状します。
牧宗親は髷を切られました。

■事件の顛末

源氏の棟梁が妾をもったくらいでとやかくいうな、という頼朝に対し、りくはそれに反発します。
そこに政子が登場
政子は、肝心なのは夫の裏切り、妾とあっていたことは許せないと一歩も引き下がりません。
時政は鎌倉殿でも許せない、と激怒、加勢します。
ここはお前が怒るところではない、頼朝はあっけにとられます。
伊豆へ帰って米を作っている方がいいと、時政は後は任せたと言って帰っていきました。
義時になんとかせよと命じる頼朝、大江広元はそれを冷静に見つめます。

■上総介広常

上総介広常の館を義時が訪れ、亀が顔を出します。
広常の館に亀が匿われていたのでした。
大江広元は義時は手放してはいけないと頼朝に報告、ただ一つ気になっていることがあると・・・。

----つづく----

次回は第13回「幼なじみの絆」4月3日放送です。

■感想

大江広元が登場、今で言う官房長官?幹事長といった感じでしょうか。
初代政所別当で、まさにナンバーツーです。
冷静沈着な性格だったといわれ、まさに頼朝の懐刀だったらしいので、今後の描き方が楽しみです。
亀の前事件はたしかにあったらしく、『吾妻鏡』にも記載されているとか。
亀の素性についてはあまりわかっていないらしく、本作ではあんな感じの女性をイメージしています??
八重と亀のタイプの違いがどうも納得できないけど・・・。

■勝手に解説

13人の合議制の原因となった頼家が誕生しました。
13人が出揃いましたので、あらためて13人をご紹介します。

・北条義時(小栗旬)
北条時政の次男、鎌倉幕府の二代執権、鎌倉殿の13人の筆頭です。承久の乱の主役です。

・北条時政(坂東彌十郎)
北条政子、北条義時の父で、鎌倉幕府の初代執権です。別名北条四郎

・大江広元(栗原英雄)
下級貴族出身で鎌倉幕府及び公文所の政所初代別当であり、行政長官です。頼朝の懐刀です。

・三善康信(小林隆)
鎌倉幕府の初代問注所執事であり、下級貴族出身です。武士の政務補佐として頼朝の元で活躍します。

・中原親能(川島潤哉)
大江広元の兄であり、鎌倉幕府の公家との交渉で大きな成果を上げた文官御家人です。

・三浦義澄(佐藤B作)
頼朝の宿老として一ノ谷の戦いや壇ノ浦の戦い、奥州合戦に参戦して武功を挙げる御家人です。

・和田義盛(横田栄司)
三浦氏の一族、初代侍所別当で、平家滅亡後は奥州合戦に従軍して武功を立てますが和田合戦で敗北します。

・八田知家(市原隼人)
保元の乱で源義朝について戦い武功をあげる御家人です。

・比企能員(佐藤二朗)
源頼朝の乳母である比企尼の甥ですが、北条政子と対立、比企能員の変により比企一族は滅亡します。

・梶原景時(中村獅童)
頼朝に重用され侍所所司、厩別当になりますが、頼朝死後に追放され滅ぼされました(梶原景時の変)。

・安達盛長(野添義弘)
蓮西ともいい、頼朝の乳母である比企尼の長女・丹後内侍を妻としており古くから頼朝に仕えています。

・足立遠元(大野泰広)
公文所5人の寄人の1人に選ばれ、左衛門尉に任ぜられています。

・二階堂(藤原)行政(野仲イサオ)
藤原南家流の下級貴族出身の官人です。母方が熱田大宮司家であった縁により頼朝に仕えました。


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