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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第18回「岐路」

2024年5月5日(日)20時『光る君へ』第18回「岐路」を視聴しました。

<始まる前に>
そろそろ花山院が再登場するのかな?
花山院が関わる大事件の伏線が出てきそうです。
まあ、その前に道兼でしょうね。

<NHKのあらすじ>
道隆(井浦新)の死後、一条天皇(塩野瑛久)が次の関白にと命じたのは道兼(玉置玲央)だった。
道兼は民の為によい政をと奮起していたが、関白就任の日に倒れ、七日後にこの世を去る。
その頃、為時(岸谷五朗)の屋敷にききょう(ファーストサマーウイカ)がまひろ(吉高由里子)を訪ねてくる。
次の関白は伊周(三浦翔平)か道長(柄本佑)かで内裏では話が持ち切りだと聞かされ…。
夜、まひろが道長との思い出の場所へ行くと…

■プロローグ

■長徳元年(995年)

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「筑前守兼大宰少弐であった宣孝が4年ぶりに京に戻ってきた」

●宋の土産
宣孝(佐々木蔵之介)が筑前から戻ってきました。
お土産の戦人の宋の酒をまひろも嗜みます。
戦の前に己を鼓舞する酒だ、とまひろはいいます。
科挙という制度があり、身分を超えて政に加えられると、ボロ儲けし国司の旨味を味わい尽くした、唐物の口紅をまひろに試させます。
大宰府から宋まで海で10日、宋の京まで陸路で2か月かかるとか。
為時は妙なことを考えるなとまひろを牽制します。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■公卿

道綱(上地雄輔)は、伊周は若すぎる、帝も若い、関白も若いと意見し、実資(秋山竜次)に褒められます。
実資は出過ぎ者の中宮だと非難します。
次の関白は道兼になるのが順当だと、それを影で一条天皇が聞いていました。
伊周から、一条天皇は、右大臣・道兼を関白にすると決めました。
伊周を関白にすれば公卿の不満となることは必定だと話します。
なんのために入内したのだ、伊周は定子(高畑充希)を非難します。
伊周が関白になるのが不安がある、人望を得るように精進してほしいと定子は伊周に直球で物申します。
ききょうは定子から、どちらも大切な人、どうしたらいいのかと悩みを打ち明けられます。

■関白・道兼誕生

●ナレ
「一条天皇は道兼を関白とする詔を下した。道隆の死から17日後のことだった」

道長に対し、道兼は右大臣にするから助けてくれと要請しました。
もはや父には恨みはない、諸国の租税を減免し、新規の荘園を停止することを決めました。

●ナレ
「この日、道兼は関白就任の慶賀奏上の後、清涼殿に向かった」

●道兼倒れる
清涼殿で、道兼は一条天皇に力を尽くすことを誓いました。
しかし、立ち上がろうとした道兼は、その場に倒れました。
倒れた道兼を見舞う道長ですが、二度と来るなと、追い出しました。
呪いを唱える道兼、笑いながら咳き込み、それを見た道長が抱き寄せました

●ナレ
「関白の慶賀奏上から7日、道兼は35歳で世を去った」


(感想)
史実では疫病ということになっていますが、伊周の陰謀?
藤原氏ならば陰謀を簡単に実行できるし、史実を捏造できそうです。

■七日関白

隆家(竜星 涼)と伊周は、七日関白とはよく言ったものだ、よくぞ死んでくれたものだと薄ら笑っています。
高階貴子(板谷由夏)は、父が守ったのだと言います。
伊周は後を継ぐという気、満々です。

●まひろ家
妻のちやはを道兼に斬り倒され為時は、仇とはいえ、これで良かったのか、無念であったろうと悲しみます。
まひろは、琵琶を弾きながら、

●ナレ
「道兼が死んでからわずか1月の間に、道長、伊周を除く大納言以上の公卿は、死に絶えた」

●詮子
道長と倫子は詮子のもとにやってきて、次はお前、私には務まらないというなと念を押します。
伊周になってしまう、倫子は今のままで十分というと、黙っておれと怒られました。
詮子は、伊周が関白になったら私達は終わり、うつけ者!と声を張り上げました。

●伊周
実資以外の顕光(宮川一朗太)、公任(町田啓太)、道綱、が伊周の宴に呼ばれやってきました。

●一条天皇と定子
これで堂々と伊周を関白にできると定子に語りました。

実資は「いよいよ伊周か、よろしくない流れであるなあ」

●三人衆
行成は、道長が関白になるのが道理だと述べます。
公任、斉信(金田哲)はそうなればいいが、道長にはならないだろと予想しています。
道長に関白になる気はあるのか?
その気はない、と思うと公任は答えました。

●ききょう
ききょうは、中宮に賜ったお菓子を持ってきました。
それをほうばるまひろは美味しそうです。
内裏の中は次の関白は誰になるのかでいっぱい、うんざりしてそれでまひろ家を訪ねたのです。
道長を知っているのと問いかけますが、よく知らないと返事します。
細かいことに厳しく、中宮が螺鈿細工の厨子棚がほしいと言うと、そのような贅沢は許さないと言ったとか。
道長の性格が出ていてつい笑ってしまいます。
「あの人、人気がないんだ」(まひろ)

●白居易
弟・惟規(高杉真宙)が戻ってきました。
学生たちの間で流行っているのが、白居易の「新楽府」

白居易が民に代わって時の為政者を正しているものです。
どのように正しているのか、惟規は読んだことが無いから知らないと。
まひろは惟規に、新楽府を手に入れるようお願いしました。


(引用)
「新楽府」は、「光る君へ」では毎回のように登場する白居易(白楽天)の代表的な作品のひとつです。もともと、「楽府」は民間で歌われていた歌謡のことでした。後世になり、題だけを借りて自由に創作されるようになり、多くの詩人が「新楽府」として作品を作りました。
美術展ナビ

■詮子

強引に一条天皇の寝床にやってきて人払いします。
次の関白について、帝の考えを聞きたいと話します。
帝は伊周にすると言います。
詮子は帝が中宮に騙されているのだと非難します。
道長にしなさい、と要請します。
道長は野心がなく、やさしく、我が強い伊周に比べて、帝の支えになると。
朕は伊周に決めていると頑なです。
己の信じた政ができることを願っている、どうかご自身のために道長に決めてくれと懇願します。
一条天皇は聞く耳を持ちません。


(感想)
詮子ってそんなにすごい人物だったんですかね。
ドラマなので脚色があるとはいえ、強引に道長をトップの座につかすことができたということは、なんとも恐ろしい力です。
道兼が突然亡くなり、伊周になってしまうという危機感は相当なものだったでしょう。
そう考えると、命をかけて天皇を説得したというのは、あっても不思議ではないですね。

●ナレ
「翌日、一条天皇は伊周ではなく道長に内覧の宣旨を下した」

■憤る伊周

女御たちを大きな声で退出させる伊周
ききょうは、それを側で聞いていました。
伊周は定子に帝の寵愛は偽りであったのか、年下の帝の心などどうしようにもできるといいながら何もできていないと。
内覧を取り上げられた上に、内大臣のまま。
中宮の役割は御子を生むことだけ、御子を産めと罵声を浴びせました。

●さわとの別れ
さわ(野村麻純)がまひろの家にやってきて、父が肥前守になったので、一緒にいかねばならない、もう会えなくなるかもしれないと泣き出します。
国司の任期は4年なので会えなくなることはないだろうと答えます。
惟規がそこにやってきて、さわは、昔、慕っていたけどもうやめたと薄情です。


(感想)
完全な悪役となった伊周。
974年生まれなので、21歳ですか。
かなり早熟な21歳、いや、若気の至りかな?

●ナレ
「そして一月後、一条天皇は道長を右大臣に任じた。道長は内大臣の伊周を超えて、公卿のトップの座に就いたのである」

道長が公卿のトップにつきました。
倫子は母親・穆子(石野真子)と嬉しそうに会話します。
関白も左大臣もいないのに、内覧で右大臣の役目を頂いたので、政権の頂に立ったのと同じ、でかした倫子と語ります。

●明子
右大臣は関白の職は要らないと言ったと、源俊賢(本田大輔)が明子(瀧内公美)に話しています。
関白でも右大臣でも我が殿に変わりない、と明子は言います。
俊賢は、これだけ出世すると、右大臣一本で行くと決意しました。

■廃墟にて

道長は満月の夜、いつもの廃墟のまひろの下へやってきました。
抱擁し合った二人のことを思い出しています。

「でも、今は語る言葉はなにもない」(まひろ)

----終わり----

次回は 第19回「放たれた矢」5月12日放送です。

■感想

伊周がトップに就任しそうになった時、これを大転換したのは詮子です。
道長が筆頭大臣の地位に就いたことで、伊周は暴走します。
『小右記』には、「右大臣・内大臣、仗座に於いて口論す。宛も闘乱のごとし。上官及び陣官の人々・随身等、壁の後ろに群がり立ち、之を聴く。皆、非常を嗟く」
と喧嘩のような口論があったそうです。
その3日後には道長の随身(護衛)が、隆家の従者と乱闘し、殺害される事件が起こっています。
そして、次回かな?有名な事件が起きることになります。
さて、ドラマでは道長に野心がないように描かれていますね。
実際はどうなんでしょうか。
権力闘争がすさまじいものだったというのは間違いないでしょう。
そうなると、トップに就く意志がないという説はちょっと生ぬるいかな。
この後、道長の野心に火がつくこともありそうなので、どう描くのか楽しみにしています。


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