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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第11回「まどう心」

2024年3月17日(日)20時『光る君へ』第11回「まどう心」を視聴しました。

<始まる前に>
藤原伊周といえば道長の新たなライバルが、初登場のようです。

<NHKのあらすじ>
兼家(段田安則)の計画により花山天皇(本郷奏多)が退位し、為時(岸谷五朗)は再び官職を失うこととなった。
まひろ(吉高由里子)は左大臣家の娘・倫子(黒木華)に父が復職できるよう口添えを頼むが、摂政となった兼家の決定を覆すことはできないと断られる。
諦めきれないまひろは兼家に直訴するが…。
一方、東三条殿では道隆(井浦新)の嫡男・伊周(三浦翔平)らも招いて宴が催され、栄華を極めようとしていた。


■プロローグ

●寛和2年(986年)
為時が戻ってきましたが、「終わりだ」といい、屋敷に入ると倒れてしまいます。
息子の惟規(高杉真宙)が戻り、帝が退位し、為時が蔵人の職を解かれたと。
新しい帝はわずか7歳、摂政・兼家の思いのままになると嘆きます。
もはや望みがないと嘆き、惟規には学問を励めとだけ述べました。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■帝の出家

宮廷内は若すぎる帝の出家の噂で持ちきりです。
藤原公任(町田啓太)が明け方父に知らせるため、厳しい顔をして馬で屋敷にやってきたとのことです。
行成(渡辺大知)、斉信(金田哲)は、どうやって帝を連れ出したのか道長に質問しますが、知らないほうがよいと返されました。
さすが見事な字だと行成の書いた書を褒めました。

■直談判

倫子のところへまひろがやって来ました。
父の仕事のことで頼みにやって来ますが、それは難しいことだと拒まれてしまいました。
摂政に直接頼みたいというまひろに、それはやめろと倫子は断言しました。
東三条殿にやってきたまひろは、兼家に対し父の職について直訴します。
官職を懇願するまひろに対し、兼家は為時が自分の元を去ったのだ、一度背いたものに情をかけることはしない、官職を得ることはないと断じました。
道長は父に誰が来たか問うと、虫けらが迷い込んだだけだと答えました。


(感想)
そりゃそーだ、自分自身が悪い。
わかっていて虫けらだというのはすごい感覚ですね。

●宣孝
高倉にやってきた為時は、なつめ(藤倉みのり)を介抱しています。
宣孝(佐々木蔵之介)はまひろの行動に、肝が座っていると驚いています。
有望な婿を取ればなんの心配もないと話します。
器量もそう悪くない、博識で話は面白い、誰もが喜んで妻にするだろう。
若くてわしのような男を探してやると約束して帰りました。

●道長
虫けらが迷い込んだだけだとという兼家の言葉に動揺して弓矢を外します。

■摂政・兼家

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「摂政となった兼家は、内裏の後宮内に直廬という自らの執務室を持った。早速臨時の除目を行った」

一の座は摂政・藤原兼家、太政大臣・藤原頼忠(橋爪淳)、左大臣・源雅信(益岡徹)、右大臣・藤原為光(阪田マサノブ)、権大納言・藤原道隆、参議・藤原道兼(玉置玲央)

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「兼家は息子たちを露骨に昇進させていった」

●東宮
帝になった一条天皇(高木波瑠)に詮子(吉田羊)がしっかりするように励ましています。

●ナレーション
「帝の母である詮子は国母となり皇太后の称号を授与され、兼家の亡き長女の生んだ御子で花散院と腹違いの弟の居貞親王が東宮となった」
居貞親王(小菅聡大)が一条天皇に謁見しています。

●道綱母と兼家
道綱(上地雄輔)と母の寧子(財前直見)が兼家と語らいます。
高い位を熱望する寧子です。

■即位

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「わずか7歳の天皇が即位する朝が来た」
「これは天皇の即位式の時のみに用いられる高御座である」

悲鳴が聞こえ、道長が高御座に入ると、そこには何かの死骸が置かれていました。
道長は一切他言ならないといい、側近は穢れているので準備できないと命に従いません。

●ナレーション
「何事もなかったかのように即位式は執り行われた」
花山院(本郷奏多)の呪詛が聞こえています。

●ナレーション
「失意の花山院は播磨国書写山の圓教寺に旅立っていった」

●道長の機転を褒める兼家
道長は誰の仕業か突き止めなくて良いのか問います。
だれだかはどうでも良い、即位したのがすべて

●ナレーション
「即位式の当日、道長は五位の蔵人となった」


(感想)
一条天皇の礼服の背中には北斗七星、左肩には金色の日輪と八咫烏)、袖に大きく描かれているのは、龍ですね。
礼冠を被り、草薙剣と八尺瓊勾玉が置かれています。

■藤原伊周

藤原伊周が安倍晴明と初対面
頼もしい嫡男であり、聡明なところは高階貴子(板谷由夏)に似ていると褒められます。
一の姫・定子(中村たんぽぽ)が紹介されました。
兼家は安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に、これからは道隆の世である、よろしく頼むと述べました。
そこに道兼がやって来ます。
なぜここに呼ばれていないのか憤慨しています。
昇進のことは公卿たちの目があり慌ててやってはいけないし、定子のための宴だともいい道兼を説得しました。


(感想)
道兼はうまく利用されたという設定ですね。

●道綱
道綱が道長のところにやって来ました。
蔵人所の俊古(久保田武人)は、藤原為時のことは知っているが、実資もあのような形で職を解かれるとは、と嘆いています。

●為時家
家人たちは実家に帰っていきました。
文の歌を撫でるまひろ、漢詩を読み返す道長。

■和歌サロン

倫子が歌を詠みます。
「君や来む われや行かむの いさよひに 真木の板戸も ささず寝にけり」
もどかしい、おなごは待つだけ、というしをり(佐々木史帆)と芽子(渡辺早織)
まひろは、自分はみじめになるからではないかと答えます。
赤染衛門(凰稀かなめ)は言葉の裏に込められた思いを感じ取れるようになると良い歌が詠めるようになるとアドバイス。
倫子とまひろは話しします。
まひろが倫子に、なぜ婿をとらないのか質問すると、今狙っている人がいると、誰だかは言えない、内緒だと笑います。

●漢詩
まひろは漢詩を取り出し、筆をしたためています。
「天子称朕 固不聞声・・・」
さらに、白楽天の「長恨歌」を書写しています。
乙丸(矢部太郎)が薪を集めて帰ってきました
道長が百舌彦(本多力)とまひろの家までやって来ます。
今宵、いつものところで待っていると伝えるように言います。
乙丸から伝言を聞いたまひろはすぐに道長を探しますが、すでにその姿はありません。


(感想)
倫子が詠んだ和歌は、古今和歌集「巻第十四 恋歌四」から第690番だとか。
「長恨歌」は七言古詩、120句、840字の長編詩。
唐の皇帝玄宗と絶世の美女・楊貴妃との恋愛という史実に基づく内容です
美術展ナビ
https://artexhibition.jp/topics/news/20240316-AEJ1921787/

■その夜

二人は抱き合い接吻し、見つめ合いました。
妻になってくれという道長はそばにいてくれと求婚します。
まひろは、北の方(正妻)にしてくれるのか、それとも妾にするということかを問います。
道長は妾だと答えますが、まひろは反発。
「どうすればお前は納得するのだ、言ってみろ」

●道長の懇願
道長は、兼家にお願い事をしようとしています。
まひろは月の映る池を見ながら泣き続けていました。


(感想)
道長の言い分もよくわかります。
だけど、妾では満足しないでしょうね、今の感覚なら。

----終わり----

次回は 第12回「思いの果て」3月17日放送です。

■感想

いよいよ花山天皇は出家して播磨国(兵庫県)に旅立ちました。
とはいえ、後の政変に関わってくるので再登場がありそうです。

17歳で即位して19歳で退位というのは、かわいそうというかなんというか。
まともでないことは確かです。
藤原に操られたとはいえ、もう少し利口だったらなあ、という感じです。

そして、花山院は猫好きだったとか。
花山院の退場とともに猫の小麻呂の出番がないのは、関係するのかな?
そして、藤原の策略で生まれた一条天皇が即位、わずか7歳だとか。
即位の前に高御座に置かれたものは何でしょうか?
鳥の亡骸でしょうか。
大変気になります。
奈良時代から平安時代にかけては比較的温暖期で、食糧供給も安定していました。
そのため海外の情勢や内政も安定していたので、藤原氏のやりたい放題につながったんでしょう。


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