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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第14回「星落ちてなお」

2024年4月7日(日)20時『光る君へ』第14回「星落ちてなお」を視聴しました。

<始まる前に>
兼家が今回消え、道隆の天下がやってくるようです。
藤原も世代交代ですね。

<NHKのあらすじ>
仕え先を探すまひろ(吉高由里子)は、土御門殿からの帰りに道長(柄本佑)と鉢合わせてしまう。
久しぶりの再会だったが・・・。
ある日、兼家(段田安則)は道長らを呼び、道隆(井浦新)を後継者にすると告げる。
道兼(玉置玲央)は納得がいかず、激高する。
やがて兼家が逝去。
跡を継いだ道隆が摂政になり、独裁を始める。
一方まひろ(吉高由里子)は、たね(竹澤咲子)に読み書きを教えていたが、厳しい現実が待ち受けていた。


■プロローグ

●永祚2年(990年)
前回の回想から。
娘・彰子(森田音初)が初めて父上といったのに上の空の道長です。
仕事の話は自ら断ったのではなく、断られたとまひろは、いと(信川清順)に報告しました。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■家督相続

兼家は息子たちを呼ぶと、出家すると宣言し、跡を道隆に継ぐよう命じます。
それに対し、道兼は不服です。
人殺しに一族の長が務まると思うか、下がれと命じました。
円融院に毒を盛り、花山院を呪詛した張本人じゃないかと抵抗します。
汚れ仕事を担って兄の支えになれと言いました。
兼家は、今より父はないものと思って生きよと言って去っていきました。

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「これ以来、道兼は参内しなくなった」

■為時
いとが為時(岸谷五朗)に対し、暇をいただきたいと泣きながら願い出ます。
食べなくても太ってしまうので、暇をいただくしかないと言うことのようです。
この家はお前の家である、ここに居てくれと遺留しました。

●道綱母
寧子(財前直見)は、道綱、道綱、道綱のことを忘れないようにと声をかけています。
道綱(上地雄輔)は、蜻蛉日記の歌を詠む兼家に感慨深げです。
輝かしい日々だったと回想します。

●明子は呪詛
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)「今宵星は落ちる、次なるものも長くはあるまい」
須麻流(DAIKI)も何かを察しています。
彷徨い歩く兼家、三日月を見て、段々と赤く輝きます。
大雨が降り出し、明子(瀧内公美)は倒れ、兼家も倒れました。


(感想)
赤い月が、今後の藤原氏の行く末を暗示しているようでした。

■知らせ
道長が倒れている兼家を発見し、すでに落命状態の兼家を抱き起こしながら父上と声を出し泣いています。
兼家が3日前に身罷られたと宣孝(佐々木蔵之介)より報告がもたらされました。
もう一つの報告が、宣孝が筑前守として国司に命じられたということでした。
為時は、一人で涙をためていました。

●流産
明子は子を流産しました。

●倫子
倫子は道長に、明子は若いのでこれから子はできると励まします。

●ナレ
「関白・藤原兼家の喪に服して、都はしばらく静まり返っていたが」

■道兼

藤原繁子(山田キヌヲ)が、好いた殿御ができたと離縁を申し出ました。
長女の尊子(愛由)も連れて行くと言います。

●3人衆
藤原公任(町田啓太)は、父親も見る目がなかったと嘆きます。
斉信(金田哲)、行成(渡辺大知)も、跡継ぎの話は、なるようになった順当なことと話しています。

●ナレ
「摂政となった道隆の、初めての公卿会議が行なわれた」

■公卿会議

道隆の息子・藤原伊周(三浦翔平)が蔵人頭に就任しました。
●ナレ
「道隆はまだ17歳の息子・伊周を一足飛びに蔵人頭に任命した」

一条天皇と戯れる定子。
そこに皇太后・詮子がやってきました。
一条天皇に直接申していると、出直すと言って帰っていきました。


(感想)
定子が悲運な人生をおくるのは可哀想ですね。

●実資
婉子女王(真凛)と結婚した実資(秋山竜次)は、伊周を蔵人頭にしたことで憤っています。
実資は婉子に、日記に書けば良い、と先の奥方にも言われた、身分は違うと婉子は怒っています。
為平親王の娘で花山院の女房であった高貴な妻だと褒めました。


(感想)
実資、本当にこんなキャラだったら面白い!

■藤原伊周

鯛が淡路から届き、高階貴子(板谷由夏)は伊周の婿入り先を考えています。
婿入りの話を父母に任せたいと言い、和歌の会を開くことになりました。
そしてあの二人も漢詩の会と同様に呼ばれることになりました。

●ナレ
「和歌の会は、5年前の漢詩の会と同じく、道隆の屋敷で行なわれた」

■和歌の会

桔梗(ファーストサマーウイカ)とまひろの久しぶりの対面です。
桔梗の父は肥後で6月に身罷ったといいます。
二人はただの賑やかしだと歎いています。
お題は、秋です。
「秋風の 打吹くごとに 高砂の 尾上の鹿の 鳴かぬ日ぞなき」


(感想)
「秋風の吹く度ごとに、高砂の尾上の鹿の鳴かない日はない」
(新日本古典文学大系「拾遺和歌集」岩波書店より)
https://artexhibition.jp/topics/news/20240406-AEJ1963178/
花山院が編纂指示した歌のようです。

●言葉を教えるまひろ
たねは父母の名前を書けるように成りました。
そこに桔梗が現れます。
和歌の会の姫たちを批判する桔梗です。
宮中に女房として出仕し、広く世の中を知りたいと思っている言います。
文字の読めない人を少しでも少なくすることだと言います。
桔梗は、志のために夫を捨てようと思っていると語ります。
息子も夫に押し付けるつもりだとも。
自分のために生きたいのだと主張します。

●異変
いつも字を教えているたねが来ないようです。
たねの父・たつじ(平田理)は、一生畑を耕すのだ、文字などいらない、あんたらの慰みものじゃないときっぱり言います。

■道隆の独裁

検非違使庁の改革案を出し続ける道長です。
身分の高いものだけが人ではないと、反発します。
道隆は、定子を中宮にするつもりだ、公卿たちを説得するよう命じました。
皇后と中宮が並び立つ前例はないと道長は反対です。
摂政の命令だから逆らうなと言います。

公卿たちは、前例がなく、ありえないという意見で一致します。

●ナレ
「そしてその数日後」
道隆は一条天皇に定子を中宮にすると、言わせました。

●ナレ
「道隆の独裁が始まった」

----終わり----

次回は 第15回「おごれる者たち」4月14日放送です。

■感想

まさにタイトル通りの巨星墜つですね。
藤原兼家、この3か月の主役と言っていい存在感でした。
延長7年(929年)に生まれ、永祚2年(990年7月)に亡くりましたので、享年62歳ということです。
兄の兼通との確執は根深いものだったようで、お互い憎しみ合ったとか。
花山天皇への寛和の変が無ければ、道長の栄華も無かったかも知れませんね。
969年の安和の変も関わっていたとか疑いがあるようです。
権謀術数に明け暮れた人生だったというのは幸せなんでしょうか?
何だか最期は自分を恨んだ亡霊の夢で苦しめられたのではないかとかわいそうに思えてきました。



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