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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第11回「許されざる嘘」

2022年3月20日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第11回「許されざる嘘」を視聴しました。

<始まる前に>

今回は平家の話が出てきそうです。
南都焼討に関係ある話でしょうか。

<NHKのあらすじ>

鎌倉では、源頼朝(大泉洋)の新たな御所が完成。
坂東武者に平家の旧領を恩賞として与えるなど着々と体制が整えられ、北条義時(小栗旬)も慌ただしい日々を送っていた。
だが、りく(宮沢りえ)は、頼朝の舅しゅうとである夫・時政(坂東彌十郎)の処遇の低さに不満を募らせる。
一方、都では平清盛(松平健)が敵対勢力の掃討に乗り出し、その苛烈さに人々が恐れおののく。
そんな中、平家討伐を焦る義経(菅田将暉)は集った兄たちの前で……

■プロローグ

八重と義時の結婚に政子は反対のようです。
八重は義時のおばにあたり、義時の母の腹違いの妹だが、縁者同士の結婚は中世では珍しくない(長澤まさみ)
「お断りいたします」(八重)

---曲---

エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)

挙兵の年の暮れ。
頼朝は力を蓄えている。
打倒平家の旗の下、鎌倉に集う新たな面々。
真に頼れるのは誰だ。

■八重にフラレた義時

ライバルの三浦義村は義時が八重にフラれたことを知っていました。
「フラレてから勝負だ」(義時)
「勝負はついている」(義村)
人を揃えるため三善康信を呼ぶことになりました。

■梶原景時の館

義時が梶原景時を勧誘しますが、かえって足並みを乱すことになったら申し訳ないと逡巡します。

■鎌倉の御所が完成

治承四年(1180年)12月12日鎌倉の御所が完成しました。
帳簿に名前が乗っていることに感極まる安達盛長(野添義弘)
義時の名前がないため、江間の地を与えることになりました。
和田義盛を侍所別当に命じます。
以前、和田義盛が侍所別当になりたいと願ったことを頼朝が約束を守りました。
侍所別当を知らないで言っていたようです。これは、家人の取りまとめ役です。
所領を与え、主従の契を交わす、関東の独自政権が芽生えた瞬間である(長澤まさみ)
「佐殿は鎌倉殿、ご一同は御家人でございます」(義時)

■平家

以仁王を匿った園城寺を焼き討ち、さらに、奈良の重衡らの東大寺大仏殿が焼け落ちました。

■梶原景時参上

頼朝は、景時に石橋山の戦いで見逃してくれた恩を与えます。
侍所所司を命じられます。

■時政

周りの側近が重要な役職を与えられ、時政(坂東彌十郎)がどんどん霞んでいくと、りくは心配です。
阿野全成(新納慎也)が実衣に(宮澤エマ)口説いています。
義円も京から下ってきている(長澤まさみ)
平家たちとの大戦を前に何をすべきか問われた義経はこう答えます。
「なぜ平家討伐に出ないのですか」(義経)
イライラが募っているようです。
政子ら女性の前で義円は紀貫之の和歌を詠みます。

■清盛倒れる

治承五年(1181年)2月4日
清盛倒れる。
「頼朝を殺せ。墓前にあやつの首を揃えるのだ」
英雄・平清盛死す。享年64歳
清盛死すとの知らせに、頼朝は笑いが止まりません。
「清盛の首をこの手で取ることは叶わなかったが、平家のとどめはわしが刺す」

■後白河院

「天罰じゃ、ホホッホ」後白河院(西田敏行)
宗盛は後白河法皇に政権を返上する(長澤まさみ)
宗盛(小泉孝太郎)は、戦をやめるつもりはないと、頼朝追討の院宣を願い出ます。
頼朝殺せという遺言が平家の運命を狂わせていく(長澤まさみ)

■政子

頼朝は、このまま男子が生まれなければ九郎に跡を継がせる意向だと政子に話します。
そこに、源行家(杉本哲太)が来訪したという報せが。
「関わるとろくな事はない、追い返せ!鎌倉殿は多忙である」(頼朝)

■源行家

源行家は、兵を1万貸してもらいたいと義円や源範頼(迫田孝也)らに訴え出ます。
義円は叔父上の力になりたいのは山々ですが・・・無理だと答えます。
義経は、義円に御台所の前で和歌を読んだり、ひけらかしたのが鎌倉殿は一番嫌うといいます。
鎌倉殿に認められたいのなら、西に行き、手柄を立てるしかないとアドバイスします。
西に行く義円の手紙を受け取りますが、義経は受け取った手紙を破り捨てました。
頼朝は、義円が何も言わずに鎌倉を去るのは変だと、義経に問います。
文を破り捨てるところを景時に見られていた義経、頼朝に愚か者だと怒られ謹慎させられました。
「九郎、息子のように思っている、跡を継いでもいいと思っている」(頼朝)
その後、義円は行家の軍勢に加わり、平盛綱と戦い討ち取られました。

■その年の冬

政子、二度目の懐妊です。
男の子を願うため、先の戦いで捕らえられているものを恩赦するというのはどうかと義時が提案します。
義経は跡継ぎの誕生に不安が募ります。

■伊東祐親

伊東祐親(浅野和之)と伊東祐清(竹財輝之助)の恩赦が決まりました。
伊東祐親が頼朝との面談が決まりました。
祐親は、清盛が死んで気が抜けたようで穏やかな表情になったと安心します。
江間の所領が義時のものになったことを八重に打ち明けます。

■畠山重忠と梶原景時

畠山重忠(中川大志)は、北条宗時(片岡愛之助)が持っていた袋を持つものを捕えました。
全成は、祐親が生きている限り、千鶴丸の成仏は難しいと頼朝に話します。
頼朝との面会の前、伊東祐親は八重に思うように生きろ、後ろ姿が母親に似てきたと言い残します。
善児(梶原善)は伊東祐親を殺しました。
頼朝の意向を受けた、梶原景時の命令で。
伊東祐親・祐清親子はご自害された、と梶原景時は義時に話します。
「速やかに収めろという鎌倉殿の指図です」(梶原景時)
「伊東祐親は意地を通したのだ、あっぱれなお方だ」(頼朝)
「爺様はもう帰ってきません!」(義時)
全成は胎内の子は、千鶴丸が成仏できていないかぎり、生まれてきても長生きできない。
善児は梶原景時に仕えることになりました。

----つづく----

次回は第12回「亀の前事件」3月27日放送です。

■感想

義経がかなり意地悪なキャラで描かれていました。
義円をそそのかして行家軍に帯同させ手紙を破り捨てるシーンは、だまして行かせた感たっぷりです。
さもありなん、といった感じ。
平家の南都焼討はあっさり、そして、清盛の死もサラッとでした。
これで、今後も平家のシーンは簡潔な描写になりそうなのが感じ取れました。
梶原景時について、当時のCIAのような内務特務機関を担っていたというのが面白い。
どんなミッションインポッシブルな007スパイ大作戦が見られるのか乞うご期待。

■勝手に解説

福原(神戸市)に遷都を決行した平清盛は、不評を買い、再度京都に都を戻しました。
さらに、治承四年(1180年)12月には、南都焼討を行います。
南都焼討とは、平氏軍が、東大寺・興福寺など奈良(南都)の仏教寺院を焼討にした事件です。
反平氏運動の拠点となっていた大衆(後の僧兵)という南都寺社勢力の弾圧討伐を目的として焼き討ちが強行されました。
全国各地で平家に反抗する武士が立ち上がる中、高倉上皇が亡くなり、ついに平清盛が熱病に冒され死亡します。
平家滅亡を知る前にこの世から去ることになりました。
清盛の後継は宗盛に託されます。
平宗盛は、清盛の三男で、母は清盛の継室・平時子です。


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