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荒地のエンジン19. “豊洲市場は災害食供給の心臓、大動脈”

災害食自販機ローリングストック備蓄モデルの件で豊洲市場協会を訪ねた。ゆりかもめで海の東京を巡った。海からの息吹が吹き上げるまだ半分海の領有する土地は非日常の気流を吹き上げていた。理事長と私、自販機メーカー社長で市場協会の専務理事を訪ねた。思いがけずお若い。30代か。お話が切れ味鋭いのもわかる。水産庁助成金の審査委員をされており、まさに漁業振興のオーソリティなのだ。お話によれば額面5000万円の助成金もあるが、事業予算の2/3までであり、助成金も事業費用使用後におりるので、なかなか使い勝手が悪いという。ご経験によれば、漁業者はなかなか助成金や事業資金を使いたがらないとのこと。海のもの、世界を巡るものを獲得したり育て上げたり、工業や商業、農業に携わる方々とは意識の置き方が違うようだ。この若き専務理事ならば、卸売市場の機能、シナプスを使った、新しい災害食用農畜水産物、食材原料の需要を農山漁村産地にもたらせるかもしれない。中央卸売市場はまさに都内各地の災害食自販機の心臓であり大動脈なのだ。自販機モデルの災害食ローリングストックステーションに対してなかなか面白いと評価頂いた。さらには現在、豊洲市場来場者は一日に一万数千人、搬入トラック1日2万台さらに転送、に達する日もあり、豊洲市場自体が通過場所でなく、留まれる場所に変化しつつあるとのこと。キャンプ施設、バーベキュー場も備え、臨海流通レジャーシティ化しつつあるので、豊洲市場自体にも災害食備蓄の需要は高い。というか海からの一撃には抵抗するすべがない。私はメンバーに強力な文科省、教育委員会関連の女性がおり、既に始まっている小中学生達による災害食研究事業と合わせた小中学生や子どもたちによる災害食をブランド化して、災害食自販機を小中学校に設置するモデル可能性も出てきたことを伝えた。小中学校はほぼ全てその地域の避難所となっているはずで、区役所と豊洲市場の連携が深まる。食育事業ト合わせて、防災教育を豊洲市場で企画してはと提案してみる。何百人もの赤い帽子の小学生台や、少し大人びた中学生達が豊洲市場を埋め尽くす風景の浮かぶ。都庁の支援事業可能性もある。専務理事とは、2月にもう一度、教育委員会関連のJ.D.女史や区役所防災担当も参加頂く勉強会を豊洲市場で行う許可を頂いた。その次の農水省勉強会への参画にも快諾頂いた。自販機メーカー社長は理事からマグロなどの高級魚の味覚を保つ絶妙な冷凍温度帯を示唆され、一つの事業分野の手応えを得たようだ。
全国農山漁村→中央卸売市場(加工施設)→都内小中学校、駅、区役所などへの災害食自販機設置のデッサンが現れ始めたのだ。


ゆりかもめ、市場前駅から


海の東京

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