ジョニーウォーカー考3.
人間の意識波は量子あるいは量子波とされるが、素粒子にビリヤードのように玉突き影響を与える。何千万人いや何億人もの人間の意識波、量子波は水の結晶のように対象を変化させる。対象にもつれ合い貯まるとすると、人間の意識、人間の放つ量子は対象に残留し融合するとも考えられる。ものには使う人間の魂や霊が宿るというのは、この有史以来数千年の人間の霊的常識である。アルタミラ洞窟の絵やドゴン族の絵などは記録であると同時に磁気意識化されたシンボルにほかならない。様々な製品や食品、衣類、産品に商標としてデザインされた対象は意識磁気を蓄えて自らの意思を持つ産業神、農業神、商業神化する。人間の量子波と自然界、超自然界の存在の入り混じったエネルギー体が霊的磁気からなる精霊、神となる。日本の付喪神、キリスト教圏の聖遺物、呪物そして人間を守護し繁栄をもたらす産業神と言えるものとなる。
ジョニーウォーカーラベルは明らかにすでに呪物の域を超えて、産業神を経て、今や民族間の無意識の橋渡しをする文化神となった。村上春樹氏の『海辺のカフカ』に登場することで、毎日毎日、世界中の人々の大脳からの量子波を浴びて。それはもはや『騎士団長殺し』の“アラナイ”や『羊をめぐる冒険』の羊男と同じ宇宙的存在となっている。
まだないと思われるが、ウイスキーでも葡萄酒でもいい、《金田一耕助》または《金田一》と命名したブランドならば、ジョニーウォーカーに匹敵する日本の時代霊、象徴霊となり得ると思われる。シンボルマークは、春の葡萄棚の下でヨレヨレ姿の金田一耕助像。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?