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族長の時代 1. 〜群衆の中の神々〜
何百万人という群衆を動員し、共鳴させ、時代霊や世代の象徴を生理的に群衆の深層心理に立ち上がらせる音楽とそのミュージシャンは、もはや魔術的な神霊力を与えられた族長である。おそらくそのコンサートや野外フェスで同期した何十万人は、あとからSNSやネットで押し寄せる数百万人〜数億人と、民族魂と時代魂を融合させることができる。人類意識、ユングの言う普遍的無意識にぽっかり穴があき、吸い込まれるような青空が覗い
もっとみるアンモナイトの耳 5.
かのEnigmaの“Return To Innocence”はこの四半世紀、おりにふれて聴いている曲の一つだ。私はアンモナイト工作員なので詳細なことはわからない。解説はウイキペディアに任せるとして、私の感性の反響のみを言語化してみる。なんてやっていると、ウイキペディアの精霊が、お前それはないだろう、フォロワーの方々にお前の妄想だけを読ませるのか、と突き上げてきたので、ウイキすると、
エニグマは19
アンモナイトの耳 4.
エディット・ピアフの『愛の賛歌』を聞いている。あのバイオリンの弦の震えのような歌唱法は、まさに時空を越えて、民族魂をも凌駕してすべての人間に愛を喚起している。
私の文学始めはヘルマン・ヘッセの『郷愁』だった。F.G.ロルカ、リルケ、ハイネ、アルチュール・ランボーなど偏りはあるが、何故かヨーロッパは私の感性に暗く深い影を落としている。なぜだろうか。
1980年代には心霊ブームもあり、守護霊とか指導霊
アンモナイトの耳 3.
雑用をいつものように、私の特性なのかきちんと順番通りに済ませて、コーヒーを飲みつつ気に入った音楽を聞きながら発想を書き留めている。レナード・バーンスタイン指揮のドビュッシー“海”が実に私の田舎には何故かフィットする。山ばかりなのだが、実は山にも海の精がいて、違う名前を持つのかもしれない。しばらくそうしていると幻想界の泡立つ海の渦巻から巨大な貝殻形象が現れた。ゴツゴツした牡蠣のような殻が剥がれ落ちて
もっとみるアンモナイトの耳2.
前々から脳裏にある発想の源として、アイザック・アシモフの『銀河帝国の興亡』シリーズがある。細かい事項はウイキペディア参照におまかせして、いい加減な水底の田螺の記憶だけで綴る。銀河帝国の壮大な崩壊を、心理歴史学という領域を開いたハリ・セルダンという科学者が予言というか科学的に予測する。彼の弟子達や信奉者達は帝国滅亡後の千年に及ぶ暗黒期を短縮するために銀河系の両端に二つのファウンデーションを秘密に設立
もっとみるアンモナイトの耳1.
ジョン・レノン、周波数で検索すると、528Hzとかソルフェジオ周波数という都市伝説界隈に出る。昔、グレゴリオ賛美歌などの周波数といい、レノンは『イマジン』に使用して暗殺されたのではないか、というあれだ。様々な周波数が取りざたされている。私も詩らしきものを作るときにはエモーショナルな楽曲やキース・ジヤレットのビアノを聞きながらだと、枯れかけの脳の髄液がうまく流れてくれる。作りながら牛乳ならぬ脳汁がど
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