加湿器で「やってはいけない」NG使用法とは

急に冷え込んで冬を迎えるこの季節。毎年のようにあわてて加湿器を引っ張り出すという人も多いかもしれません。確かに、乾燥を好むインフルエンザウイルスを防ぐ上でも、美容の面でも、加湿をすることで適度な湿度に保つことはとても重要です。

しかし、加湿器を使うにあたって注意しなければならないポイントもいくつかあります。今回は「これだけはNG!」というポイントを紹介したいと思います。

出入り口や換気扇の近く、部屋の隅、窓の近くに置くのはNG!
まず気を付けたいのが、加湿器を置く場所です。

出入り口や換気扇の近くは、うまく加湿できないのでNG!
加湿器は部屋全体を加湿するために使うものなので、空気が入れ替わりやすい場所に置くとうまく加湿できません。特に換気扇の近くに置くと、せっかくの湿った空気が外に出てしまうため注意しましょう。

部屋の隅や窓の近くに置くとカビの原因になるのでNG!
部屋の隅に置くと壁紙が湿ってしまいカビの原因になります。また、窓の近くに置くと、湿った空気が冷やされて結露が発生してしまいます。これもカビの原因になるため、なるべく窓から離して設置しましょう。できるだけ部屋の中央に近い場所に置くことが重要です。

「エアコンの真下」はタイミング次第
エアコンをオンにしている場合は、エアコンの真下に加湿器を置くことで湿った空気をうまく循環させることができます。しかし、エアコンをオフにしている場合、湿った空気がエアコン内部に入ることでカビを発生させるリスクが高まるので注意が必要です。

また、自動で湿度をコントロールしてくれる加湿器の場合、エアコンの風が直接当たる場所に置くのはNG。エアコンから出る乾いた暖かい空気によって、加湿器が温度や湿度を正しく検知できなくなってしまうためです。そういった加湿器を利用する場合には、エアコンの風が直接当たらない場所に設置するように心がけましょう。

水道水以外の水を使うのはNG!
「きれいな水の方がきれいに加湿できる」と思われるかもしれませんが、ミネラルウォーターや浄水器を通した水を使うのは絶対にNG。水道水を使うようにしましょう。水道水には殺菌成分が含まれているため、タンクや加湿トレイに入れていても雑菌がすぐに発生することはありません。

しかし、ミネラルウォーターや浄水器で塩素を除去した水は殺菌成分が含まれていないため、水道水より雑菌が発生しやすいのです。

同じ理由で、冷蔵庫の製氷機能でミネラルウォーターや浄水器の水を使うのもNGです。製氷ユニット全体を取り外して洗える製品では使えることもありますが、取り扱いには注意したほうが良いでしょう。

加湿器のタイプごとにもNG使用法がある?
加湿器は大きく「超音波式」「スチーム式」「気化式」の3種類に分かれています。これらは加湿の方式が異なるため、注意点も異なります。それぞれに合った使い方を心がけましょう。

超音波式加湿器は「家電製品の近くに置かない」「高い場所に置く」「雑菌発生に注意」
超音波式加湿器は、水に超音波振動を与えることで細かいミストを発生させる仕組みです。そのため、水の中のミネラル分や雑菌などをそのまま放出してしまう危険性があります。ミネラル分は白い粉となってテレビなどの家電に付着する場合があるので、できるだけ家電製品の近くに置かないようにしましょう。

また、超音波式加湿器のミストはほかの方式に比べてサイズが大きいため、床置きすると床を塗らしてしまう場合があるので注意しましょう。反対に、テーブルの上など高い場所に置くと効率的に加湿が可能。ただし、家具が濡れてしまう場合もあるのでその点には注意してください。

そして何よりも、雑菌の発生には気を付けましょう。加湿トレイに雑菌が発生すると健康被害を及ぼす危険性があり、死亡例もあります。加湿トレイはこまめに掃除することが重要です。

スチーム式加湿器は「壁や天井の近くに置かないこと」「高温スチームに注意」
スチーム式加湿器はヒーターで水を加熱して水蒸気を発生させる仕組みになっています。高温のスチームが発生するため、壁や天井の近くに設置すると壁紙や天井クロスがはがれてしまう場合があるので注意しましょう。小さな子どもやペットがいる家庭では、高温スチームが万が一でも当たらない場所に設置することも重要です。

気化式加湿器は「フィルターや加湿トレイの手入れが必要」
気化式加湿器は、水を含ませたフィルターに風を当てることで気化させて水蒸気を発生させる仕組みになっています。フィルターが常に濡れた状態になっている製品が多いため、こまめにフィルターや加湿トレイを手入れする必要があります。ただし雑菌が発生しても、超音波式加湿器のようにそのまま放出されてしまうことはありません。

いかがでしたでしょうか。空気が乾燥するこれからの季節、これらのポイントをしっかりと押さえながら加湿器を活用してみてくださいね。

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