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いつか、昨夜を思い出す

エッセイマガジン『傘はどこかに置いてきた』
事実に基づいたフィクションみたいなノンフィクションを書きたいと思って、「自分語りエッセイ」をはじめました。

詳しくはこちら→「エッセイnote、はじめました」



Messengerアプリの『ピーン』という通知音で、一度目が覚めた。

7時20分。

誰が何を送ってきたのかも分からず、「おはよう」「頭いたい」とだけ返していたのに気が付いたのは10時53分、2度目の目覚めの時だった。相手が優しい後輩で本当によかった。


もう、別の後輩とのランチの約束まで1時間ちょっとしかない。

痛い頭を起こそうと、4日前にインストールしたばかりのamazon musicを開き、最初に見えた「晴れた朝に聞きたい洋楽」プレイリストをタップした。

ヴァネッサ・カールトンのサウザンド・マイルズの心地よいピアノは、間もなく途絶えた。

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バッテリー切れのiPhoneをケーブルにつなぎ、ランチの出発時間を気にしながらも、二日酔いの重い身体で僕は今これを書き出している。

この気持ちをできるだけ早く、言葉に吐き出して残したいと思った。

昨夜のことを思い出している。幸せな余韻に浸っている金曜日の晴れた朝だ。


***

1人はちょうど2年前くらい、もうひとりは次の春で出会って6年になる。

尊敬できる仲間と飲むアルコールは、ものすごいスピードで体内を回っていき、僕を感傷的にさせた。


彼らはもうすぐ、戦い始める。

憧れの世界で、たったひとりで戦い始める。

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