こじんまりセレクターの備忘録 2021/7/31
朝からバタバタだった。
翌日、仕事の接待で山奥にてバーベキュー。
まるで不法投棄の穴場にでも行くのかと言うような道も舗装されていない山道をこれでもか、と車で登った所に突然道が開けた所に行く。
海や川よりも山が好きなので凄くワクワクしていた。
正直、ただバーベキューが、ただ接待が待っている、と言うだけではワクワクしない。
どこまでいっても接待だし、朝7時には起きて8時には出る、という流れだったので仕事並に頑張って起きる必要がある。
それでもワクワクしていた。
前日(7/31)のイベントだった。
今どきの若いカップルが1度は行きたくなる様な神戸の港からほど近い場所で開催されたSPECiAL RAGGA SESSiONというイベントにオファーして頂いた。
その界隈ではレジェンドとも呼ばれる、C-rag with The Harmony Crewがメインゲストのライブ。
そんな偉大な方の息子(以下じばん君)から声をかけてもらった。
いつもいく先輩達のコーヒーショップで自分も"カンパニーDJ"という枠で混ぜてもらっている。
そこにいつも通りじばん君も同席していて、ある日突然
「今度親父が神戸でライブするんやけど回してみーひん?」
と言われた。
元々、どんな場所に呼んでもらったとしても基本的にDJでのオファーは断らない様にしている。(予定があったりしてお断りさせてもらっている場面もあるけど)
自分の"こんな曲、素敵じゃない?"という"モノサシ"を知らない人にも伝えることができるし、そこでまた色んな勉強ができるし、何より自分が1番好きな事をさせて貰える。
考えすぎかもしれないがここ2年で考え方が変わり、本当にいつもそう思う。
予定も空いていたのでいつもの様に"マジですか!ありがとうございます!"と即答してその誘いを受けさせてもらった。
が、その後すぐに考えた。
じばん君にとって、すごく意味のあるイベントに誘ってもらったと考えた。”考えすぎ、もっと楽しもうや”と言ってくれ、家に泊まりに行かせてもらったときは、”最高の朝”を楽しもうと言ってくれ、松任谷由実のレコードをかけ、トーストと牛乳を頂き、そのあとびっくりするぐらい快晴な芦屋の海岸沿いを三時間くらい散歩した。疲れる事なくびっくりするくらい楽しかった。
多分、じばん君はそんな深い事何も考えずに誘ってくれたんだと思う。そこの事実は知らなくていい。じばん君が”最高の家族ぐるみの遊び”に誘ってくれた事がただただ嬉しかった。
その日から当日まで約1ヶ月程あった。どんな曲をかけよう、自分の色をいつも通り出していいのか、そんな事を仕事中もワクワクしながらずっと考えていた。
前日の30日は夕方から深夜へ向けての仕事だった。仕事が終わり、1日のバーベキューの食材を買ったりしたら深夜2時頃になった。深夜というのもあり、食材全てが揃わなかった為31日の朝に食材を揃えてから神戸へ向かう事となった。神戸には12時頃到着予定。
31日、前日の疲れが残っているかどうかも確かめる間もなく起きてすぐ準備をし、スーパーへ食材を買いに行った。あると思っていた野菜がなかったり、思ったより時間がかかってしまった。
家に戻りすぐに身支度を整える。忘れ物はないか?いや、必ずある。自分はそういう時前日にある程度の準備をするタイプでこの時ももちろんしていた。が、深夜に帰って来て朝早くに起きないといけない、という小さなミッションが大きく感じてしまい、準備もカバンに荷物を入れるのではなく、近くに置いておいて明日出発前に確認すればいいか、と考えてかなり雑になった。なので忘れ物はどうせあるんだろうなぁ、と思いながら急いで駅へと向かった。結局配線を忘れている事にすぐ気付き、じばん君が持っているのを貸してもらう事になった。開き直る事ではなさすぎるが、ほれ見たこと。
予定より30分遅刻。やってしまっている。若干ブルーになりかけていたが、「(遅れて)すみません!」と駅でじばん君に伝えた際、「ええよええよ」と返してくれた笑顔で勝手に忘れさせてもらった。
会場に着く前におすすめの洋食屋に連れて行ってもらった。基本的におすすめのお店を紹介されてもその中で自分の好きそうなものをいつも選ぶが、じばん君とあと先輩2人からおすすめされる食べ物や映画、曲はすぐに興味が沸いたし、食べたい、観たいと心のそこから思う事が多い。そこの洋食屋ではハーフカツにエビフライが一尾乗っかっていると思われる事がギリギリわかるくらい日に焼けて決してわかりやすく無い写真の特A定食と”ほぼ熱湯”とだけ言われたもやしスープがオススメ(いつも食べてる)と言われた。どっちも興味深々。
店内は10人前後しか入れないようなこじんまりとした店。なんとなく夫婦かな?とイメージができる多分お父さんお母さん。
料理が来る間、今日はどんな一日になるのか、とか近況報告をして待っていた。
ざっくりとしか書けないが待ちわびた特A定食、最高に旨かった。もやしスープは熱湯だった。食レポはできません。うまいもんはうまい。
しっかりと平らげたあと、タクシーで会場に向かっている途中、自分が思っていた以上に汗だくですでにシャツが臭くなっている事に気付く。お気に入りのシャツを移動から着るのは辞めよう、と強く感じた。あとでTシャツを買いに行きたいとじばん君に伝える。
そして会場に到着。ジュークボックス、黒電話や映画でしか見た事がないタイプのトランシーバー、いつかのSam Cookeのイベントポスターやアンティーク品がところ狭しと置かれ、使い古されたんだろうなぁと想像ができるいい味が出ているソファーがステージに向かって沢山並んでいる。
すでにC-ragさんが到着しているとの事で挨拶をさせてもらう。
控え室に入ると暑さからか、それとも着替えの途中だったのか上半身は何も着てない状態だった。
ここの細かい事は正直、緊張と夢見心地で曖昧だ。ただ、一言心にブッ刺さった。
”俺はメッセンジャー。お前もお前のサウンドを鳴らしたら良い”
それまでの肩の荷が降りたようにリラックスさせてくれた。それはじばん君が言ってくれた様に”楽しめ”に近いニュアンスだった事を覚えている。
そのあと、機材の調整を済ませたあとシャツを買いに行く。なんてことない誰でも手に入れれるH&Mの安いシャツ。当分これを大げさではあるが人前に立つ時の衣装にしよう。
また続きは後日。
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