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京大数学勉強法 普段の勉強

  以前の記事に引き続き,僕がやってきた数学勉強法を紹介したいと思います。前回は,テストの受け方について書きました。受験生はテスト演習する機会が多いですから,一度でいいので,僕のやり方を試してみて欲しいと思います。下から飛べるようになっています。

 僕は京大医学部に一年浪人して合格した,現3回生です。アルバイトで受験勉強を教えています。今でも僕の行っていた勉強法はなかなか良いと思いますし,予備校や塾,高校では教えてもらわず,自分で編み出したものなので,参考にしていただけたら新たな視点が得られるかなと思います。ではさっそく本題に入ります。

テスト演習だけやっていたらいい?

 ある程度学力のある受験生なら,テスト演習をしたがるでしょう。まあ確かに,楽しいですよね。何点取れたかすぐにわかるし,高得点なら嬉しいですもんね。ただ注意して欲しいのは,

塾や模試のテスト演習ばかりを繰り返し一喜一憂している人


になっていないかです。
 僕はテスト演習を否定しているわけではありません。むしろ必要だと思っています。注意して欲しいのは,取り組み方です。一度解いた問題セットに対して,フィードバックを行えていますか?
 ゲームに例えましょう。ポケモンで,ジムリーダーやライバルに負けたらどうしますか?仮に原因が相手の素早さの高いほのおタイプに自分のパーティが全員突破され負けたなら,それに勝てるよう技構成を考え直したり,違うポケモンを連れて行ったりしますよね。モンスターハンターなら,武器や防具を揃え直すと思います。
 それと同じことを数学の試験でも行いましょう。
 本番入試のように,6問ないし5問のテストの問題のことをセットと言うことにします。もし,満点が取れたセットなら,フィードバックはそれほど必要ないでしょう。他の解法を見たり,時間配分は良かったかどうか確認してください。
 毎回満点を取れる人はいません。この記事の読者は少なからず,伸び悩んでいる人を想定してます。

 僕のオススメのテスト演習の受け方は,間違えた問題の類題は最低5問は解きましょう。整数問題を間違えたなら,同じようなテーマの問題を5問。もし,数Ⅲの体積求値問題を間違えたなら,それを5問解きましょう。それに加え,何回も間違える範囲,苦手意識のある範囲は3時間くらいとって,その範囲の問題だけやりましょう。はじめは,1セットで2,3問もわからない問題があるでしょうから,フィードバックの時間が長く,大変でしょう。しかし,それも減っていきます。もし,フィードバックする気がないなら,はなからテスト演習しないほうが良いと思います。たっぷり時間をとって難しい問題をじっくり考えて,思考力を鍛えた方が実力は伸びます。
僕は漸化式で解けるタイプ以外の確率問題に苦手意識があったので,1日,その範囲だけにあてました。他の科目は一旦置いておいて。1日あると,20,30問解けます。一問一問しっかり考え,確率に対する直感力,センスが鍛えられたと思います。この方法は苦手意識を払拭するのにも役立ちます。
毎回確率が出るのなんてわかりきっているのに,
『苦手な問題や。。。』
って思うのバカじゃないですか。なら,1日かけて克服しましょう。1日中やれば,『あれだけやったしな。』と思えます。問題にも立ち向かいやすく,冷静に思考する時間を取れます。
 こんな感じで,出題されたら嫌な分野をなくしていってください。この努力を続けて,それでも解くことのできない問題はきっとみんなできない問題です。10分考えて無理なら,他の問題に時間をかけましょう。(前の記事も参照)
 これで,テスト演習を最も効率的に行う方法がわかったと思います。

数学は安定しないから。。。

 また,一般的に数学は安定しないと言われます。これははっきり言って間違いです。数学力がある人は点数を取れるようになっています。運ゲーではありません。
 テスト演習も良いですが,時には難問をじっくり考えることもしましょう。時間は無視です。1時間くらい考えると良いと思います。大変ですが,めっちゃ成長します。やってみてください。
 理由についてはとても簡単で,みなさんが難問をじっくり考える練習が必要であることを納得していただけると思います。

 受験生のテストでの目標は『時間内に問題を解ける』です。ではそれを達成するためにどのようなステップがあるでしょうか。

 赤本や手元にあるテキストの問題でも,なんでも構いませんが,何か一つ難しそうな問題がテストに出題されたことを想定してください。現状では『問題が解けない』状態にあるとします。 

 ここで僕が言いたいのは,『問題が解けない』→『時間内に問題を解ける』に持っていくには一つ重要なステップを見落としていることです。

『問題が解けない』→『時間があれば問題は解ける』→『時間内に問題を解ける』

この段階を意識すると良いです。私立高校に長い通学時間をかけて通い,塾では大量の宿題を出されている受験生はこの,時間をかけるというのが難しくなってしまっています。ですので,宿題を終われせる必要があるため,解けないと判断した問題は早々と諦め,次にいき,なんとか学習リズムを保っている状況は多く見られます。これでは目標にたどり着けません。

 これも前の記事で書きましたが,大学が欲しいのは思考力のある人間です。時間がないことを理由に解けない問題を1時間も考えられずに諦めて,結果暗記力で答えられる典型問題と偶然のひらめきが起こったときにのみに解けるラッキー問題しか点数が取れない状態になってしまいます。それでは安定せず,不安を残すこととなるでしょう。

 忙しい受験生もなんとか時間を見つけて,難解な問題にじっくり取り組んで欲しいと思います。その経験は必ず今後生きることとなります。

本当の学力

いかがでしたか?ここでも言いたいことは,小手先のテクニックに頼らず,本当の数学力をつけてください。本当の思考力,処理能力がある人が高得点を取れるのが数学です。テキトーに問題集5周やればいいってもんではないと個人的には思います。

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