見出し画像

自動販売機が街にない理由。

頻繁に使うことはないが、ふと南アフリカにいると日本のアレってそういえばかなり便利だったなと思うことがある。

コンビニに置いてある、マルチコピー機の話だ。

あれ、多分結構すごい機械です。

なにせ、タッチパネルやアプリを駆使するだけで、書類の類の複写はもちろん、スマホやSDにある写真を印刷したり、オンラインで購入したチケットの発券ができる。最近では、マイナンバーカードを使えば、戸籍謄本などの印刷も役所に行かずに発行することができる。
そもそも、コンビニエンスストアのクオリティが高すぎるのはよく話題にあがるが、このマルチコピー機のユーティリティプレーは、キミッヒやダビドアラバのような有能ぶりである。

というのも、ビザの申請時には、パスポートや銀行残高証明、航空券、VISA申請時の支
払い証明書、宿の滞在証明書など複数の書類を印刷しなければならない。
そのときに、家にプリンターがあればちょちょいだが、なかなか家にプリンターがあるところも今は多くはない。

ぼくは、仕事はゴリゴリPCで行うが、考えの種を散りばめたり、整理したり、物事の編集をしたりするときには、割とまだ紙とペンがすきだ。
だから、印刷ができる環境を重宝していた。

それでだ。
南アフリカには、セブンイレブンがない。
コンビニは、一応ある。
でも、やたらとシーシャを売っていて、商品棚も埃があったり、ちょっと薄気味悪いのであまり使用していない。
そんなコンビニストアにはもちろん、プリンターの類は無い。

どうするかというと、街にある”印刷会社”を使用する。

日本でいうところの、キンコーズやアクセアなどの店舗を構えてクイックに印刷をしてくれるあれが、南アフリカにもちゃんとある。

ケープタウンには、いくつかプリント会社があるが、
最大手は、PostNetで南アフリカ全土で460店舗を構えている。
ほとんどの大きめのモールには入っているので、ここで大概問題なく印刷はできる。

あとは、CitiPrint やWizardz Print や個人店のような印刷屋もあるので、数は案外結構ある。

いずれも人員を配置しており、印刷をお願いするときには、事前にメールで印刷したいデータを送付し、店舗に着いた際に、

「さっきメールをした〇〇です、その内容を印刷してください」

というようなコミュニケーションをとると、日本でのコピー機と同等の金額感でサクサクと印刷をしてくれる。

割と柔軟で、コミュニケーション能力も高い人が多いので何度か助けられている。
初めて行ったときは、渡航2ヶ月で英語全くできないにも関わらず、印刷方法から、VISAの申請の時にはこれがあったら良いよなどというアドバイスまでくれた。
(ケープタウンのVFSの建物の一階にPost netがあり、多くの人がそこでVISAの書類を印刷するため、対応慣れしている。)

そうだ。書いていて思い出したが、
マルチプリンター以外にも日本の便利なものがある。

証明写真ボックスだ。

南アフリカには、証明写真ボックスは、たぶんないです。みたことがありません。
じゃあどうするかというと、わかりません。(笑)

ただ、日本のようなあのボックスは無いので、一眼レフのようなカメラを担当者(決してプロとかではなく、事務員)がその場で撮って印刷するというスタイルだ。
漏れを気にする人は、日本で撮ってきた方が良いだろう。

ぼくは撮ってもらった一度経験がある。
VISA申請のために証明写真が必要だった時に、世界各国の領事所が入ってあるビルのCitiprintというプリント屋さんで、証明写真を撮ってくれることを聞き、そこに行ったときだ。

しかし、行ったもののカメラの故障か何かで撮影ができなかった。
すると、そのプリント屋のスタッフ数名が、どこかに撮れるところがないか協議してくださり、ビルの中にある”スペイン領事所”で撮れることを思い出し、ぼくを連れてスペイン領事所に連れて行ってくれた。
当時のぼくは、英語が話せなかったのだが(いまもね)彼らが、「こいつの写真を撮ってあげてくれ」とスペイン領事所の方と話をつけてくれて写真を撮ってもらえた。

つまり、プリント屋さんの彼らはコミュニケーションが温かくて、とても優しいという話に戻ります。

なので、もし南アフリカに旅をしたり、移住をしたりして印刷が必要になったら、マルチコピー機などは期待せずに、Postnetに行ってください。

最後に、南アフリカにはそういえば自販機も街に無いなあと思った。

おそらく、これらの、”お金をいれてなにかをする”的なものは、
窃盗に遭うからだろうなと、書いていて一人で納得した次第です。

治安が悪いと、技術の伸び代がなくなってしまうのは辛いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?