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アロハ通信#16 ラジオ体操


三味線の伴奏で語る怪談

体力の衰えを感じるこの頃、毎日少しずつでも歩かなくてはと思っていてもなかなか続けることができません。そんな私ですが、一つだけ続いていることがあります。それは地域でのラジオ体操です。

私の家の前の公園で、日曜と祝日以外の朝九時からラジオ体操の会があり、
CDに合わせての体操とストレッチをしています。時間にして十五分くらいのものです。参加者は六十代から八十代のシニアで、男性七、八人、女性十二、三人くらいの二十人前後が集まり、おしゃべりしながらだったり、動きは人に応じてばらばらだったりというゆるーい体操で体を動かします。でもこのラジオ体操の会は、近所の交流が少ない地域にあって、皆さんと顔を合わせて短いおしゃべりをして、時には地域の情報交換をしてと、元気をもらう場になっています。

CDデッキのお世話をしてくれる人があったり、準備や片付けをしてくれる人があったり、皆さんの協力で八年が経過しました。時には季節に応じて、春の藤棚の下でのお茶会、笹飾りを囲んでの七夕祭り、お月見会などいろいろなイベントもしています。お月見会では、夕方から皆が集まってススキや団子を飾り、椅子やテーブルを持ち寄り、お弁当を買い出しに行きと、準備が着々と整います。去年のお月見会では三味線伴奏付きの怪談話で盛り上がりました。また以前には何度か女性だけでハイキングにも行きましたが、だんだん歩くのが苦手という人もでてきて、最近は美味しいパンが食べられるお店でたまにモーニングの会をするようになりました。

雨さえ降っていなければ、雪の日でも暑い夏の日でも頑張って続けています。コロナ禍の時も、皆の希望で、マスクを付け距離をとりながら体操しました。お陰で家にこもることもなく、皆さんの笑顔にほっとさせられました。

こうして続いてきたシニアのラジオ体操ですが、七十才半ば超えの方がほとんどなので少しずつ体調を崩す人も出てきているのが気がかりです。でもこれからも、できるだけ細く長く続いていってほしいと願っています。

森田郁代(奈良在住)

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