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「髪を整える」と言うこと。

先日、とある高校生から


学校から髪を切って登校してくるよう命じられました。僕はその点に疑問を持ちました。学校始まるまで外出は避けるものだし、かと言って自分で切るのも何か違う気がして、、、長くてもぼさぼさ、セルフカットでもぼさぼさ。それについて美容師さんはどう思われるかぜひ聞かせてほしいです!


と、質問をいただきました。ご質問ありがとうございます。この状況下に置いて「髪を切る」ということについて美容師として、そして僕個人的意見も交えてお答えします。


結論から言うと僕は、


学校が始まる前に美容室に行くべき


ですね。まあまあボサボサですよね。ではどうして学校はこんな状況なのに


髪を切ってから学校に来い


と言うのか。今回はそこの意図を考えてみました。学生からすれば「髪型ぐらい自由にさせてくれ!」とか「コロナなのに髪切りに行って大丈夫なの」と、不安に思うかもしれないけど、「髪」って相手に与える第一印象に影響を及ぼします。


例えば、特になんの贔屓目もなく自分にとって思い入れもない無名のチーム同士の高校野球を観戦したとしましょう。片方のチームが全員坊主頭。もう片方のチームは全員ロン毛。最初に見た印象だけでどっちを応援したくなるのか。この場合、一般的には坊主の方のチームが応援されやすいです。知り合いが1人でもいれば別ですが。


学校は生徒一人一人の可能性や未来を育む場所。僕は美容師として自分自身の夢や希望を叶えるためにも、見た目の印象で相手に「不快」を与えてしまうのは勿体ないと思います。髪って相手に清潔感を洗えるパーツでもあるから、不潔っぽいとそこからいじめに発展したり、差別を受けたりするんです。見た目での相手与える印象って意外と大事で、学校はそういったことを避けるためにも定期的に頭髪検査を実施しているんだと僕は思います。


でも今、コロナで心配ですよね。美容室行くの。でもね、美容室は安心できる施設なので大丈夫。


僕が「美容室は安心できる場所」と言い切れる理由があります。


実は、昔々理美容の仕事は「人体とつながっている部分(皮膚、髪)に他人が刃物を使って施術する」と言う理由から医療の一部でした。そこを分離して、理容師、美容師の仕事が誕生しました。


その流れから美容師は「公衆衛生学」をしっかり勉強して国家試験を受けます。なので全国約50万人の美容師の資格を持つ人たちはみんなそのことを学び、お店も保健所からの審査を受けて許可をもらって営業してます。簡単に言うと衛生面、消毒面でのプロです。


でも昨今、美容室は一般の方へ衛生面での周知より、商売的にヘアデザインやケアケア、リラクゼーションと言う周知の方がお客様に喜ばれてきたので、「衛生面に置いて安全安心な施設」と言うことは一般の方に認知されてきませんでした。


今回のコロナでの緊急事態宣言が発令された当初、政府答弁においても営業自粛要請の業種に【理美容業は安定的な国民生活を営む上で継続して必要な事業】ということで、営業自粛の対象ではないとおしゃっていました。この答弁は「僕ら美容師の本来のあるべき姿、原点」を代弁してくれたようで、僕自身とても嬉しくなりました。


この発令以降、僕ら美容師はお客様の暮らしを守るためにも全国一斉に殺菌、滅菌、消毒に今まで以上に気を使うようになりました。


そして美容室は、夢と希望を叶えるために髪を切って自分の気持ちをリフレッシュさせてくれる場所でもあります。そして、個人と個人が繋がる時代が始まった今だからこそ髪型って「周りの人に自分の心代わりの意思表示」できる要素でもあります。


自分のイメージする未来を掴むためにも、緊急事態宣言が解除され新しい暮らしが始まるこのタイミングで、まずは美容室行って鏡に映る自分に「自分は一体これから何をしたいのか」と自分自身に問いかけて、美容師さんと髪型の相談した上で髪と気分を整える。それから、新しい一歩を踏み出してみることをオススメします。


新たな一歩は髪型から


ですね!


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