免疫はモジモジくん

小学2年ぐらいまで 私には免疫が見えていた。
具合が悪くなるのは 大抵 夜中で 夢の中に 免疫が出てくるのだ。
免疫は モジモジくんのような格好だが とんねるずのモジモジくんは
黒で 私の免疫は白と 何色と表現していいか うっすらとした色だ。
この白いモジモジくんと うっすらとした色のモジモジくんは
それぞれが 大人数のチームのように 別れている。
夢の中で モジモジくんは 綺麗に行進している。
お互いが向き合った方向から来るにも関わらず ぶつかることがない。
それはまるで 某国の軍隊の行進のように  整然としている。
ところが そのうち何かが起こり ぶつかるはずのないモジモジくんたちが
列を見出し まるで喧嘩をしている状態になる。
と 同時に 私の体は 熱が急に上がり 具合が悪くなるのだ。
それを単なる子供の夢と 片付けることもできよう。
が 私のモジモジくんは とんねるずが モジモジくんを考えた はるか以前に
夢の中に存在していた。
それは 私の体が 内部でなにが起こっているのかを 夢で見せくれたのだと
今でも 思っている。
そういうこともあり 私にとって 免疫は “内なる神“ なのだ。

今 世の中で 悪と呼ばれる存在の一つは その 個人個人の “内なる神”を
蔑ろにし、私を信じなさいと言い寄ってくる。
お金を積むなら もっと効果的な薬を 差し上げましょうという。
こちらのドラッグストアーの棚に “Maximum Strength“という表示をした
薬をよく見かける。
直訳すると 最大強度となるが 最大強度になるなら 中身も最大で 
それって 摂取過多にならないんですか?と 単純に思ってしまう。
人は 最大や最高という言葉に弱いから ついつい買ってしまうのだろう。
そんな表示があろうがなかろうが 効く時は効くし、効かない時は効かない。
効かなくても 最大強度なら 品質が悪いことになる。
大抵 薬というものは 適量というものがあって それ以上なら 毒になることもあるし それ以下だと 効果がない。
それにも かかわらず 最大強度と言わなくてはいけないのは 人助けよりも
ビジネス優先だからに他ならない。
その昔 人々は 得意なことを持ち寄って それを分かち合いながら 暮らして
いた。
やがて その得意なことは 機械化されていき 機械を持つものが 利益を
得るようになっていった。
楽に楽にと 機械化を進めていった挙句 人が必要なくなった。
人の仕事を楽にしようと進められた機械化が 人の仕事を奪うことになろうとは
誰も思わなかったのだろうか?

今では 私のモジモジくんを 夢に見ることはなくなったが それでも
モジモジくんたちは 24時間万全の体制です。
人は 専用ドリンクを飲んでも 24時間戦えませんが 免疫は休むことが
ありません。
それが 神業でなくて なんだというのでしょう?



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