君の描く空は

第２話　アルバイト

カズユキが「え？此処に居るのは俺だけじゃないの？」と驚いて見ていた。

そこに居たのはコウヘイで「よ、また会ったな」と嬉しそうにして居た。

カズユキが「何でこんな所にコウヘイが居るの？俺此処で、初バイトをするはずだったのに」とちょっと嫌な顔をした。

店長が「悪いけど、この商品の陣列お願いできる？」と急いだ様子で走り去ってしまった。

コウヘイが「俺は陣列もやるし、とにかく手伝うから一緒にやろうぜ」と声を掛けた。

カズユキが「おお、こんなに大きな棚を飾るのか？一人じゃ飾り切れない」とコウヘイに返事を返した。

コウヘイが「そうだよな？やっぱり新しい人が入ったって、アルバイトの店長も張り切って居るから、また忙しい店にアルバイトに入ったよ」とカズユキに話し掛けた。

カズユキが「だってよ？大人用カートが二十五万円以上だぞ？そんなお金は俺の所持金にはない」とコウヘイに話をした。

コウヘイが「もしかして、カートレーサーか？そんなにやりたいのかよ」と声を掛けた。

カズユキが「まーな？そんなに夢中になれることはカートレーサーでしかない。エンジンがブンって鳴るのがまたかっこいいのさ」と凄く笑顔になってワクワクしていた。

コウヘイが「ふーん、そうか？俺にはその気持ちは分からないな。でも、そんなに夢中になれるものが有るって良いな」とカズユキに素直に思うところがあった。

フウカが「ね？喋ってないで手を動かしてよ。店長に怒られたら残業させられるよ」と注意をして来た。

コウヘイが「すみません。俺らこんなに忙しい職場だとは思っておらずこの職場を選んでしまって今回だけは見逃してください」と尻ごみをした。

フウカが「分かったわ。でも一個でも手を抜いたら、その時は、このアルバイトを辞めて貰うからね」ときつく話をした。

コウヘイとカズユキは「はい、分かりました」と一斉に返事を返した。

フウカが「分かったら、よろしい。じゃ、気を引き締めてやるようにね」と注意をして持ち場に戻った。

コウヘイが「ふー、あんな娘が居ると思うと嫌だぜ。でも、このアルバイトを始めた訳だし、最後までやり切ろうぜ」とカズユキと仕事に励んでいた。

カズユキが「そうだな。２人なら百人力だぜ」とガッツポーズをして見せた。

コウヘイが「ふー、こんなにやっても減らなかった仕事が２人なら、早く終わるな」と楽しそうに話をして居た。

カズユキが「そうだな？あんなに仕事があったら、いくつも人が居ても足りないね」とコウヘイに返事を返した。

フウカが後ろに居て「そんなに仕事が大変だった？まぁ、最初にしては良いじゃない」と真顔で返事に答えた。

カズユキが「ありがとうございます」とフウカにお辞儀をした。

フウカが「じゃ、この調子で明日も頑張ってね？気を引き締めて頑張って貰わないとただでさえ、人が足りないの」とコウヘイにきつく当たった。

コウヘイが「偉そうにして、また始まったよ」とフウカの黄柄な態度に嫌気がさしていた。

フウカが「何？何だって？」とイライラしたような顔をして楯突いた。

コウヘイが「何でも無いから安心しろよ」と知らんふりしていた。

カズユキが「２人して面白いな。まるで漫才みたいだ」と凄い満面の笑みで返事に答えた。

コウヘイとフウカが怒った顔で「誰が」とカズユキの耳元で怒鳴った。