君の描く空は 2
第3話 友達
ミズキが「おはよう。カナデ」と声を掛けた。
カナデも「おはよう。ミズキ」と挨拶を返した。
カナデが「最近、寒いよね?此処の所、暖かいと思ったら寒いし」とミズキに話し掛けた。
ミズキが「うん、そうだね?そうだと思って、ショートパンツにニーハイ履いてきちゃった」とピースサインを送った。
カナデが「あぁ、良いなぁ。私何てスカートに普通の靴下だし、おしゃれ感全くないよ」とミズキを羨ましそうに見ていた。
ミズキが「ふふふ、羨ましがられてちょっと私も嬉しいかも」と笑顔になった。
マフラーを被って来たので、教室に入って、マフラーを脱いだ。
ミズキは「ね?最近プリクラとか流行っているみたいだよ?私達も帰りに撮らない?」とカナデに声を掛けた。
カナデは「良いね?私もプリクラとか気になって居たの。一緒に帰り撮ろうね?」とミズキと約束をした。
ミズキが女の子たちの道具を見て「プリ帳か?あんなの何処で売っているのかな?」と横目でジロッと見ていた。
カナデがたまごっちを取り出して、ピコピコと机の下でやって居ると先生が「誰か、何か操作して居るような音が聞こえるけど」と声を上げた。
カナデが「あー、しまった。たまごっちの音が駄々(だだ)洩(も)れだ?」と冷や汗を掻いていた。
先生が「カナデさんかしら?変に汗を掻いているみたいだけど、ちょっとバックの中見せてくれる?」と訊ねられてバックの中を漁った。
先生が「これね?すみません、皆さん聞いて下さい。授業中にたまごっちを使っている人が居ると思いますが、うるさくなるので、たまごっちは家に置いて来て下さい」と注意をした。
生徒達が「はーい」と一斉に返事をして、カナデに対して先生が「これは没収します。授業中にやるものではありません」と叱られていた。
カナデは「どうしよう。たまごっちを後で返してもらわなきゃ」と必死な顔をして居た。
ミズキが「カナデ。授業お疲れ様」と声を掛けると、カナデは「どうしよう。たまごっちを没収されちゃったよ。授業終わって家に帰ったら、たまごっちを返して貰わなきゃ」と焦っていた。
ミズキが「そんな、たまごっちなんて授業中に持ってくる人が居るの?普通は家でやる物でしょう?」と偉そうな口を叩いていたが、ミズキも「たまごっち良いな」と心の中では思って居た。
ミズキは家に帰ってから、母親のシホに「あのさ、たまごっちが欲しいの?買ってくれない?」と頼んでいた。
シホが「あのね?人に頼む時は買ってくれない?じゃなくて、買って下さいでしょう?」と口答えをした。
ミズキが「ごめんなさい。お願いします。買って下さい」とシホに土下座をして頼んだ。
シホが「しょうがないわね?たまごっちで良いのね?じゃ、今日は特別に私が買ってあげるから」と笑顔で返事に答えた。
ミズキが「ありがとう。お母さん」とシホに笑顔を見せた。
しばらくしてたまごっちも使い捨てられて、大きくなったミズキは、おしゃれをするようになった。
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