見出し画像

#94【あなたは、良い習慣を身につけて、人生を変えたいと思いませんか?】

どーも、はつです。

あなたは、良い習慣を身につけて、人生を変えたいと思いませんか?

今回ご紹介するのは、グレッチェン・ルービン著『人生を変える習慣のつくり方』です。

人はどうすれば、思い通りの自分になれるのか?その答えは「習慣」にある。

毎日の生活は、習慣という目に見えないもので成り立っている。人は、約40%の行動をほぼ毎日繰り返すので、わたしたちの存在も、習慣によって形作られると言える。

つまり、習慣が変われば、生き方も変わるというわけだ。
そうすると、こんな疑問が浮かぶ。

習慣が生き方を変えるのだとすれば、どうすれば習慣を変えることができるのか?その答えを本書で探っていこうと思う。

〜中略〜

習慣は意志だけで変えるものではない。
習慣を変えるのに最適なタイミングは「いま」なのだ。

人生を変える習慣のつくり方』P3

冒頭に書かれているこの文章を読むと、そうもうこれは宗教なのです。
「習慣」という神さまを信じるものが救われる宗教なのです。
しかもその効果は絶大なようです。

■まずは、4大習慣を改善すること

よい習慣を手にいてたければ、何はともあれ土台である次の4大習慣を改善することが近道を書かれております。その4大習慣とは、

①睡眠
②食事
③運動
④整理整頓

「睡眠」「食事」「運動」はマズローの欲求でいう「生理的欲求」で説明される分野で、「整理整頓」は「自制心」がキーワードになると思います。

睡眠と食事と適度な運動は自己実現を目指す上での一番ベースとなる欲求と言えます。ここの改善は習慣のみならず豊かな人生を送るためには外せない内容なのではないでしょうか。

また、「整理整頓」に関しては、自分を取り巻く環境が整っていると、自分の思い通りに行動できているという実感が強くなります。

きれいに整理整頓された環境にいると、自制心が養われ、よい習慣が身につきやすくなることも理解できます。

「強い意志」をもって習慣化するのではなく、自制心を養って毎日少しずつ「正しいやり方」で理想の習慣が身につきそうな気がします。

■よい習慣にも「目的」を明確にすることが一番重要

私が本著で一番面白いと感じたエピソードをご紹介いたいます。

それは『瞑想』について書かれているエピソードです。この部分に、ある程度筆者の習慣に対する姿勢がよく現れていると感じました。
大きく取り上げられておりませんが、本著を正しくを理解する上で、押さえておきたいポイントです。

結局、瞑想はやめることに決めた。

ところが、そう心に決めたとたん、新たに生まれたアイデンティティを手放したくないと思っている自分に気づいた。

「瞑想する人」のままでいたいという理由だけで、瞑想を続ける誘惑に駆られてのだ。これは、瞑想したいという気持ちとは似て非なるものだ。
やはり、瞑想はやめる。

私には合っていない。

受け入れられなかったことは残念だが、「自分にとって正しいことをしよう」と自分に言い聞かせた。

『人生を変える習慣のつくり方』P334

著者は、人が満足したものは、別の誰か(自分)も満足する確率が高いと思い「瞑想」を始めることにしました。

瞑想の習慣を身につけようと何ヶ月も続けましたが、気持ちが静まったと数回感じたことを除けば、何の変化も感じられなかったそうです。

大変退屈なだけで何の成果も得られずに、結局、瞑想をやめてしまい瞑想という習慣は身につきませんでした。

瞑想をやめると決めた時に著者は、新たに生まれたアイデンティティーを手放したくないと思っている自分に気づきました。

つまり自分は「瞑想する人」になりたかったのであって、瞑想したいという気持ちとは違うということに気づいたと話が結ばれております。

よくありそうな話ですね。
『瞑想している私ってカッコよくないですか?』みたいな。

著者は「どうすればよい習慣が身につくか」ということはよく研究されておりますが、取り入れたい習慣の中身については、よく研究していないことがこのエピソードでよくわかります。

私が瞑想について調べたところ、瞑想は決してスピリチュアルな行為ではなく、ちゃんと科学的な効果がありそうです。

瞑想には、コントロール欲を満たす効果があります。
つまり、自分で自分のことをきちんとコントロールできているという感覚を持てたり、このような感覚を持つことで幸福感に満たされる効果があるようです。
前述の4大習慣の『整理整頓』に当たると思います。自制心を養って自分自身をコントロールできるようになるということです。
このようなことを目的に瞑想を実践されている方も多いようです。

つまり、本著には、よい習慣を身につけるいわゆる”考え方”や”テクニック”が数々紹介されておりますが、なぜその習慣を身に付けたいのか、その習慣を身につけてどんな自分になりたいのか、ということについては若干軽んじられている気がいたしました。

冒頭にもありましたが、思い通りの自分になるために「よい習慣を身につけましょう」と書かれておりますが、そもそも

「思い通りの自分」とは何なのか、目的がはっきりしていないからよい習慣が身につかないと考えられないでしょうか?

本著では、良い習慣が身につくときに「雷に打たれた」と表現されておりますが、その「雷に打たれた」とは、目的がはっきり見えた状態のことをいうのかもしれませんね。
やはり、よい習慣にも「目的」を明確にすることが一番重要なんだと気付かされました。

しかし、この本の目的は習慣を身につけることであって、自己啓発的な側面で書かれているわけではないので、間違ったアプローチではありませんね。

本書にはもっと読んでもらいたいところがありますが、少し長くなりましたのでまたの機会にご紹介いたします。

というわけで、おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?