劣等感と誕生日
皆さんは誰かに劣等感を抱いたことはありますか?
私はあります。今日誕生日を迎えた3歳年下の次男に現在進行形で。
次男は私からすれば、人生を十二分に楽しもうとしているように見えてうらやましいと思う反面、劣等感を感じてしまう。
もちろん、次男には次男なりの悩みや苦しみがあっただろうから、簡単にうらやましいなんて言えない。
次男は初対面の人にも臆せず接することができる。私はそんな弟の後ろをついて行った。
私には無理だ。そもそも私が相手に対して少し警戒心を持って接しているから。
でも最近は初対面の人に会うよりも、知り合いに会うほうがしんどい。
今の私は過去の自分とは程遠いと思うから。こんな自分を見せたくない。
次男は自分の素を誰に対してもさらけ出せるタイプだと思う。
ただ、それを否定されたときや傷つけられたときに、落ち込んだり泣いたりしている姿を何度も見てきた。それと同時にまた立ち上がる姿も何度も見てきた。誰に似たのか。本当に強い人だと思う。
逆に私は自分の素をさらけ出せない。
怖い。すごく怖い。素の自分を見せるのが。それを否定されたときに、傷ついてボロボロになった心を元の状態に戻せるのか不安で仕方ない。
例えば私がおひさま(日向坂46のファン)であることは誰にも言っていない。このnoteをやっていることも言っていない。
否定されたりからかわれたりすることが怖いから。
結局私は、素の自分を見せること・自分が傷つくことが怖いのだと思う
次男は行動力がある。(私と比べて)
先日、高校野球を引退したばかりにも関わらず、明日からバイトに行くらしい。Mrs. GREEN APPLEが好きで、グッズやライブに行くためにお金を稼ぐらしい。
本当にこの行動力に関しては、劣等感を抱く前にうらやましいと思ってしまう。
私が最近始めた朝ランもそうだ。朝ランも次男発案で始めたものだ。
私も朝ランをしたいと思っていたのだが、なかなか行動に移せなかった。
私が次男に対して、一番劣等感に感じているものがある。
それは体の大きさだ。
今となっては次男のほうが身長は高いが、体格は同じぐらいだ。
(三男も身長がどんどん伸びていて、私が兄弟の中で一番身長が低いことになってしまう。だから心の中で三男に対して、これ以上伸びるなと念じている。あと、たまに頭から地面に向かって押さえているときもある)
昔は身長は私のほうが高かったが、弟のほうが体格が良かった。
弟は食べれば食べるだけ体が大きくなっていった。
対して私は必死で食べてもあまり大きくならなかった。
隣にはどんどん大きくなる弟。
「まだ食べれる」「もっと食え」
なんて強制力のある言葉で私は食材の味など気にする暇も無く、ただ一心に口を必死に動かす。
自分の中で忘れることができないことがあった。今でもはっきりと当時を覚えている。
私が小学5年で次男が小学2年のときだ。
その日は次男が怪我をして病院に行っていた。私もついて行った。
次男と母が診察室に入っているとき、看護師の女性に話しかけられた。
「お兄ちゃんと一緒に来たの?」
私の目線に合わせて話しかけてくれた。おそらく一人で待っていた私に気を遣ってくれたのであろう。
ショックなんて簡単な一言で表せない感情が芽生えた。そんな気持ちを押し殺して、なんと返そうか考えた。
「あの……僕がお兄ちゃんです」
必死で考えた結果出た言葉がこれだった。
「あっ、そっか。ごめんね」
なんて笑いながら、発泡スチロールみたいに軽い謝罪の言葉がとんできた。
私は引きつった笑顔でなにも言えず会釈した。
その夜、そのことを家族に話すと笑われた。
そのとき私はその場の空気を読み、笑ったが兄としてのプライドや自信がズタボロにされた。
そして今でも忘れられないくらいにショックな出来事となった。
次男によって長男という立場が嫌になり、両親からも「長男なんやから」なんて枕詞をつけられる。その度に自己嫌悪し劣等感を感じる。
次男のことは、今となっては好きだが昔は嫌いだったと思う。
次男をいじめたり喧嘩もよくした。劣等感を理由になんてしていいわけないのに。
おすすめのアニメがあったらお互い教え合うし、別に同じ空間に居てもなんとも思わない。
次男に対しての劣等感は簡単には消えないが、尊敬もしているし、兄弟の仲も一方的に思っている。
そう思っている今だからこそ心の底から言えると思う。
「18歳の誕生日、おめでとう」
---------------おわり---------------
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