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地域CL決勝ラウンド1日目レポート

地域CL決勝ラウンドは20日、Jヴィレッジスタジアムで開幕した。第1試合ではいわきが高知を3ー0で撃破、第2試合ではおこしやす京都が福井に2ー0で勝利した。得失点差でいわきが首位、同勝ち点でお京都が2位につける。明後日22日に行われる決勝ラウンド2日目では勝ち点3で並ぶ2チームと勝ち点0で並ぶ2チームが激突する。


いわき3ー0高知

寸評:地元サポーターの大声援を受けたいわきが完勝した。足元で繋ぎながらゲームを組み立てる高知に対し、いわきは高い位置からのプレスで対応。序盤こそ高知が攻め込むシーンが見られたが徐々にフィジカルとスピードを前面に押し出したいわきが攻勢を仕掛け始める。GKの好セーブに阻まれた場面もあったが、いわきの優勢で折り返した。後半も攻め込むいわきは59分、PA内左から上げた平岡のクロスをファーで金が頭で折り返し赤星が頭で叩き込む。その1分後にはまたも赤星がこぼれ球を押し込み追加点。高知は選手交代で流れを変えようとするが70分にバスケス・バイロンがトドメの3点目。シュート数でも相手の倍以上のシュートを放つなど、内容でも完勝と言って良い滑り出しとなった。

いわきFC:赤星魁麻選手
「1点目は(金)大生さんからの折り返しを触るだけで。僕のゴールなんですけどチームのゴールという感じです。(先制できて)ホッとしました。でも、まだ緊迫した状態が続いていたので気を引き締めてやるとチームで決めてました。2点目は落ち着いて決めるだけでした。しっかり冷静に得点することができたので(良かった)。2点取ることができたことも収穫なので次の試合に繋げていけたら良いと思います」
Q.初戦での勝ち点3について。
「勝ち点3は取れたんですけど次節(以降)がすごく大事になってくるので次にすぐ切り替えて次の勝ち点3を狙っていきたいと思います」
Q.次の試合の意気込みを。
「次絶対勝って、得点を決めることも大事ですけど、第一にチームが勝つこと、チームのためにプレーすることを意識してやりたいと思います」
Q.サポーターへ一言。
「サポーターの皆さんの応援が自分たちにも試合中にも聞こえてますし、非常に勇気をもらえるので非常にありがたいです」

いわきFC:バスケス・バイロン選手
「前半は少し全体的に硬かったかなと思ったんですけど、スコアレスで折り返したことで後半相手も落ちて、自分たちは焦らずに(行こう、と)。チャンスが来ると思っていたのでしっかり1点目、2点目と決めて相手を飲みこめたのが良かったと思います」
「走る走力の部分で相手を上回っていた。僕たちはそこをこの1年間厳しい練習をして(培って)きた。そこは自信があるのでこういう結果(勝ち)になったと思います」
Q.ご自身の得点について。
「自分には前半から結構シュートチャンスがありながらも枠外に外していた。後半もチャンスが来ると思っていた。あれはほとんど吉田(知樹)選手のゴールで自分は押し込むだけでした。点を決めて結果を残すことはすごい大事なことなので、明後日にも良いイメージがついたんじゃないかなと思います」
Q.次の試合について。
「次の試合がおこしやす京都なので、全社で自分たちは0ー2で負けてて本当に悔しい思いをしている相手なので、リベンジに燃えてるので絶対勝ちたいと思います」

いわきFC:田村雄三監督
「初戦勝つことができたのは大きいと思います。前半硬かったですけど、なんとか3ー0で勝てて良かったと思います。ハーフタイムに言ったのは『よくある1回戦の戦いだ』と。逆に硬いというか、この試合が大事だと、絶対勝たなければいけないという思いが強いから硬くなってる。悪いことではないし、良いことだ、と。後半はもっと逆にその思いを大事にしながら逆に解き放って、もっと前に思い切ってプレーすることを体現しよう、と。そう言って送り出しました。後半ああいう形で先制点を取れて、スペースも空いてこっちのリズムになったのかなと思います。選手がしっかりゴールを目指してやれた結果だと思います」
Q.サポーターの声援について。
「本当にいわきの方々、福島の方も含めて沢山来ていただいたのはすごく選手は勇気をもらえましたし、間違いなくホームの雰囲気を作っていただけて感謝しています。選手はそういう雰囲気を感じますので、すごく心強かったんじゃないかと思います。やっぱり自分たちの思いというか、体現しなくちゃいけないというのは、台風のことも震災のこともあって。90分通して皆さんに元気を与えられるような、120%でできるような、一生懸命な姿を見せたいと思います」
Q.次戦以降の意気込みを。
「選手には一戦必勝だと言っています。ポイントの計算や得失点の計算をしても仕方ない。とにかく目の前の試合を勝つようにということで。1戦目終わりましたけど次の準備をしようということですぐ帰れと(選手に)言ったので、次に向けてもう1回フレッシュな状態でできるように準備したいと思います」

高知ユナイテッドSC:横竹翔選手
「悔しいです。大事な初戦で、どっちが先制点を取るかで試合の流れが変わってくる展開だったんですけど……。特に2失点目3失点目は畳み掛けられた印象です。1失点目をした後に落ち着いて1点取り返そうという話をチーム全体でしたんですけど、その後すぐに点を取られて……。本当にもったいないというか、やられてはいけない時間帯でやられてしまったと思います。(攻撃面では)相手の陣地に攻めた後のアイデアや精度が足りませんでした」

高知ユナイテッドSC:大谷武文監督
「自分らのサッカーのところでいくと入りは悪くなかったと思います。(自分たちが)決定機を決められずにいわきさんに決められたゲームだったかなと思います。内容もそうなんですけど、チャンピオンズリーグのところは結果なので。3失点のところをどうしっかり止めるかというのはしっかり修正して次の試合を迎えたいと思います。球際の部分で相手に強みがあるのはわかっていたことなので、もう一度全体で意識するところからやっていきたいと思います」
Q.次戦以降への意気込みを。
「間1日空くのでしっかりリフレッシュして。我々のサッカーをしっかり追求しながら2戦目以降、一戦必勝でやっていきたいと思います」
Q.サポーターに一言。
「次切り替えて、2戦目しっかり集中して皆さんで勝ちを取りましょう」


お京都2ー0福井

寸評:序盤から出足の速さで上回るお京都は前線からのフォアチェックで福井を押し込んでいく。持ち前のサッカーを見せられない福井は焦りからかパスミスが頻発。中盤でのカットからお京都が攻め立てる場面が目立った。終盤になるにつれ徐々に福井が押し込み始めるがAT、GKのパスをカットしたイブラヒムが1対1を制して先制。後半は福井が選手交代をした直後の65分、CKのこぼれ球をサバンが豪快に叩き込み追加点。昇格に向けて負けられない福井も終盤にかけて押し込んだが、失点するタイミングの悪さが響き痛恨の黒星。プラン通りに福井の攻撃を無効化したお京都が白星スタートを切った。

おこしやす京都AC:石田祐樹監督
「予選ラウンド同様に難しい初戦というのをどう入っていくか。当然相手の強みが出てしまう立ち上がりの想定もありますし、逆のパターンもある。どういう状況でも落ち着いて冷静にやっていこうということを意識してやっていきました。(福井の)想定的にはもっとシンプルにやってくるかと思っていたんですけど、思った以上に繋いできた。ただピッチの中で選手たちの判断ではめ込んでいく形を導き出せたところは本当によく頑張ってくれたと思います」
Q.先制点について。
「イブラヒムが(先制点を)取れたことで、本人も自分のゴールを熱望してたと思いますし、前半終了間際の良い時間で取れたこともチームに勢いをもたらしてくれたと思います」
Q.次のいわき戦について。
「いわきさんは2017年から何度も対戦している。昨年も今年も全社で当たっている。当然うちの戦い方、うちに対してのことはある程度熟知した上で臨んでくる。ただ、いわきさんも相手関係無しに自分たちのやるべきことをやってくると思いますし、フィジカル的な要素と個の能力が高い。3試合同じスタメンで戦い続けられる力も(ある)。ただ、うちはそれに対しても真っ向勝負でぶつかっていきたいと考えています」

福井ユナイテッドFC:望月一仁監督
「相手の圧力に屈した感じです。そこをしっかり外して勇気を持って(相手の守備を)動かせたらチャンスはあったんですけど、中々そこが上手く剥がせませんでした。(先制点の場面は)ロスタイムの時間なのでもっとシンプルにやってほしかった。それがサッカーの全てだと思います。(後半に向けて)繋ぐのか蹴るのか、その判断の部分で、繋ぐなら勇気を持って繋がなきゃいけない、蹴るなら背後に(蹴ろう)という話をした。中々そこの繋ぐのか、蹴るのかが上手く合わなかった。(後半は)2点目が大きかった。そこで自分たちが中々ゲームをコントロールできなかった」
Q.初戦の硬さはありましたか?
「硬さはありました。いつもらしくないプレーが多かった。ボランチのところで落ち着きがない。すんなり裏を取れず判断が遅れた。ちょっとやることをハッキリした方が良いのかなと感じました」
Q.サポーターの応援について。
「皆様の熱い応援があって選手を後押ししてもらってるので、結果を出せなかったことに責任を感じています」
Q.次の高知戦に向けて。
「しっかり繋ぎながらサッカーをやってくる。うちも負けずに戦っていきたい。(高知は)個がしっかりしててスピードある攻撃をしてくるので、こっちも総合力で戦っていきたいと思います」

(選手監督コメントは抜粋です)

文:湯郷五月

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