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公募に目覚めた近況と、公募の際に留意すること3つ

こんばんは、鳩谷です。
文字を部分的に太字にする」「見出しを付ける」「目次をつける」という小技を覚えたので、試しに記事を作成してみたいと思います。


公募に目覚めた私の近況

今、結果待ちの公募が3つありまして、もう一つを近日中に投稿予定、それから大本命の文学賞の執筆を進めているところでもあります。

多動症なのでジッと待つのが苦手でして、結果発表はまだまだ先だとわかっているのに毎日WEBサイトをチェックしてしまいます。
それなら他の賞の結果を考えられないほど、毎秒新作の執筆をしていればいいのでは? というひらめきを得て、仕事以外ではずっとインプットなり実筆なり、何かしら活動しています。

ずっと泳いでいないと死んでしまう魚なのです。家にテレビがなく聞き流しのできる娯楽がないため、仕事から帰宅して疲れていても、自然とデスクに座ってパソコンを開いてしまいます。
これを小説講座の先生に話したら「最高の執筆環境じゃない!」と目を輝かせておられました。さすが作家さんです。

ところで鋭意執筆中の文学賞は該当地域の在住者だけが応募できる文学賞なのですが、なんとこの賞、県代表を通過して九州代表に選ばれると、とある著名な雑誌に全文が掲載され、無名でも芥川賞へのノミネートが可能になるのです。(あくまで「可能」であり、ケースとしては稀らしいです。多分)
もちろんそれに伴う確かな実力は必要ですが、周囲の方々に「無名の九州民が芥川賞をとる最短の道はココ!」と教えていただいたので、ヒヨッコながらここ数年挑戦しております。

同賞から芥川賞作家になられた方も確か3~4名ほどいらっしゃる、歴史と実績のある文学賞。
それなのに、応募数は地区予選で20~40作品程度。地区予選の一席、次席の該当なしはないので、平均しておよそ30分の2、約15人に1人の確率で地区予選に入賞します。
確率論じゃないけれど、自分が入賞する可能性はゼロじゃない、という希望が持てます。

ただ、プロアマ問わず参加できる賞のため、すでに活躍していらっしゃる本業(もしくは兼業)作家さんも、新聞で連載を持っているエッセイストさんも、別の文学賞で下読みをされている編集さんも、誰でも応募できるので、めちゃくちゃレベルが高いです。
審査員の作家さんに「きみの作品のファンになったよ!」と言わしめる方でも、一等賞はなかなか取れないようです。

そんな賞に挑戦しつつ地域の文学系コミュニティに参加してみると、その道のベテラン(公募歴の長い方)や下読み経験者の方々から貴重なお話を伺うことが時々あります。

その中でお伺いした話を自分なりにまとめた「公募に挑戦するうえで気を付けたほうがいい3つのこと」について、下記記載させていただきます。

※個人を特定するような内容ではありませんのでご安心ください。
※あくまで素人の持論です。ご承知おきください。

公募に挑戦するうえで留意したほうがいい3つのこと

①これまでの受賞作を読み、傾向を把握する
 就職活動と一緒。「貴社が求める人材」を探ることが重要。
②文章の決まり事は最低限でOK、「何を伝えたいか」を書く
 誤字脱字はそこまで重要じゃない! パッションが大事。
③審査員が着目するのは「読者目線で書かれているか」
 事実錯誤、展開の矛盾、表記ゆれは厳しめにチェックされる様子。

①これまでの受賞作を読み、傾向を把握する

ミステリなのにファンタジー、のようなカテゴリーエラーの作品が下読み(1次~2次選考)で弾かれるのは必定として、下読みさんは「最終審査の先生が好みそうなもの」「最終審査の先生に読んでいただきたいもの」を探すそうです。
下読みは主催団体に属する社員または雇われた一般人が行うことが多く、最終審査が下読みの上司や、外部からお招きする作家などの著名人であれば、下読みも「目利きの腕」が問われます。気を張ります。(会社勤めのご経験がある方ならわかるかもしれません)(文学賞もビジネスなので……)

就職活動と一緒です。
求人票の募集要項やPR欄に「大卒以上」「若い世代の女性活躍中!」とあれば、「大卒は必須事項」「20~30代の女性がベスト」とターゲティングされた求人です。(法的に明記できませんが、ニュアンスはそうです)
応募先企業がどんな人材を求めているかを探るように、その文学賞がどんな作品を求めているか、主催企業がどんな作品を受賞させて世間に公表したい(売り出したい)かを探ることが大切です。

②文章の決まり事は最低限でOK、「何を伝えたいか」を書く

受賞作を読んでいると気づくことがあります。
「この作品、誤字脱字めっちゃ多い」
「三点リーダやダッシュが偶数になってない」
「でも入賞してる……!」
書き慣れている人はかなり気を配る部分だと思いますが、多少の誤字脱字があっても、重要視されない……というよりは、お目こぼしいただけるケースもあるみたいです。

重要なのは、「この作品で”作者”が何を伝えたいか」が明確になっていること。
また、「この作者にキラリと光る何かがあるか」「粗削りでもパッションがあるか」が注目されます。

とある文学賞で惜しくも優秀賞(次席)だった方が、お酒の席で嘆いておられました。「完璧な話を書いたのに、どうして最優秀賞(一席)になれなかったのか」と。その年は一席の該当作がなく、その方が事実上の一等賞でした。
審査員に言われたのは「話が”キレイ”にまとまり過ぎていたから」らしいです。
粗削りでもパッションがほしかった、ということなのでしょう。一般通念からの脱却を望む、という審査員の方の選評を目にしたこともあります。

小説は「主人公の成長/変化を描くもの」です。
エピソードの羅列や舞台等の設定説明で終始することにならないよう、プロットやログラインをしっかり立てて、「主人公からにじみ出る何か(=作者の想い)」を作品にしっかり反映させるようにしましょう。

③審査員が着目するのは「読者目線で書かれているか」

上述②の「作者がこの物語を通して何を伝えたいか」が第一に見られる一方で、文章構成の技量的な面で重要視される項目も色々あるそうです。

(例)
・事実錯誤:江戸時代なのにスマホがある。(ファンタジーなら読者を納得させる合理的な理由付けが必要)
・展開の矛盾:締め切った部屋なのに、カーテンが風で揺れている。
・表記ゆれ:漢字の開き方、送り仮名などが統一されていない。

これらは、「読者がひっかかりや違和感を覚えて読み進めるのを苦痛に感じてしまい、読書から離脱するのを防ぐ」ため、特に厳しく見られるようです。
小説は読者ファーストです。読み手の隣に寄り添うように、あるいは下から支えるように、作者の独りよがりにならないように物語を運びましょう。
推敲では誤字脱字に加え、とくにこの辺りを重点的に確認するのが肝要です。

おわりに

……見出しの使い方これであってますかね!!??
久しぶりにライターみたいな記事を書きました。小説の息抜きにと思って書き出したら思いのほかねっちょり書いてしまい、約3000文字あります。やっぱり文章を書くのって楽しい!
読みやすかった、面白かった、気づきを得た、と何かしら少しでも思っていただけたら幸いです。

拙宅の記事に貴重なお時間を割いていただき有難うございました。
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夢に向かって邁進する公募勢の皆様へ。
これからもともに頑張っていきましょう……!