Schumann Piano Concerto Movt. 3

シューマンの譜割というか、ポリリズムというか。

ピアノ協奏曲の次の部分だが、譜面を追わずに聞いている一聴衆としては、耳がどうしても和声の切り替わる点を拍の頭と捉えてしまうので、赤で示したように、一拍ずれて二分の3拍子として認識してしまう。青のカッコが一単位になる。長さにして2小節分だが、これをひとカタマリとして三拍子として認識してしまうわけである。しかも譜割からは一拍遅れている。

ここで178小節目からピアノが4分音符3個分のフレーズを叩き込んでくる。

二拍単位で三拍子を感じていたところへ、3拍単位の二拍子が割り込んできて、どうしても二拍三連を感じてしまう。この二拍子感が雄大さを感じさせるのだが、さらにオーケストラは2拍遅れてくるので、事情は複雑である。

ピアニストも指揮者もオーケストラもよく混乱しないなといつも感心する。


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