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「○○になります」→「じゃあ今まではなんだったんだ」の流れ

私が生まれて初めてアルバイトをしたのはコンビニである。

時給は確か七百円だったと思う。
現在との格差に驚くけれど、当時その地域の相場としてはそんなに悪くなかった。
今書いてみて時代の流れをひしひしと感じる。
あんまり深く考えたくない。

入った当時、一番最初に教えられたのはレジ。
もちろんまだセルフレジはなく、バーコード決済もなかった。
電子決済という概念自体が薄く、ほとんど支払いは現金だった。
しかも、手動。

お札と小銭一枚ずつ自分で出すタイプ。
当時はそれが普通だったからね。

喫煙者にもまだ優しい社会だったから、煙草、番号で言ってくれるお客様なんてほとんどいなくて、銘柄覚えるの大変だった。
当時覚えた銘柄は今ほとんどお名前変わってるけどね。
もう役に立たない記憶が私の脳を未だに占拠しているよ。ふふふ。

レジを覚えるとき、結構厳しめに言われたのが言葉遣い。
これは今でもそうだと思うんだけど。

「〇〇円のお返しになります」は特に厳しく言われた。
「お返しになる・・なら、その前は何だったんだ」ってクレームが入るんだそうで。

確かにそうだよね。
まあ返す前も後もお金ですよって話なんだけどさ。

あと「よろしかったですか?」ね。
「今よろしいかどうか聞けよ」って流れ。

まあよろしかったは過去形なんだけど、質問してるのは今だから。
そのときよろしかったら今もよろしいでしょって話で。

気になる人は気になるんだよね。
私も今延々を永遠って言われたり、度外視を度返しって言われると「ん?」ってなるけど。

この、言葉の誤用が気になってクレームを入れてくるのはお年寄りが多かった。
美しい日本語を浴びて育ってきた世代だからかな、と思うんだけど、私も最近上記のような誤字が気になり始めてきた。

これ、年を取ったからかな……?

頭の柔らかさを失って、「あら日本語は正しく使いなさいよ」って腹たててるのかなあ?
自分も日本語狂いまくりの青春時代を送って来たというのに。

というようなことを、先日スーパーのレジでふと思った。

まあ確実に年は取ってるけど。
コンビニバイト辞めてから〇〇年以上経つけど。
〇の中の数字は内緒だけど。

なんか、自分の若さを感じることってほとんどないけど、老いを感じる瞬間ってちゃんと認識させられるよね。
目を逸らして生きていきたいのに。
時間の流れって本当残酷。

美しい思い出は老化の現実と共に。
確実に時間は流れている。
これ以上無駄にしないよう、出来るだけ抗いたい次第である。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回以降もお付き合いいただけると嬉しいです。
それではー。

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