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ヨガにとって健康はスタートライン

ヨガに興味を持つきっかけとして「健康になりたい」「ダイエットをしたい」「メンタルを安定させたい」という方は多いと思います。かく言う私もその一人でした。

だけど、「健康問題が解消された」「目標体重を達成できた」「前よりも心が穏やかになった」という、心身の健康が叶った時点でヨガを辞めてしまうのはすごくもったいない。

だってその段階では、まだヨガの醍醐味を味わえていないから。

「健康になる」ということが、ヨガをする目的と全く外れているかというとそうではないのですが、健康はあくまでも素地であって、ヨガが目指しているのはそのはるか先にあります。

ちなみに言うと「身体が柔らかくなる」「難しいポーズが出来るようになる」というのも、ヨガの目的ではありません。多くの人が「ヨガ」と聞いて思い浮かべるアクロバティックなポーズは、ヨガの叡智のほんの一部。実際、目を惹くような難しいポーズが取れなくても、偉大なヨガの先生はたくさんいます。

では、ヨガの醍醐味、本来の目的は何でしょうか?

それは、人間の精神を進化させること。

宇宙の誕生以来、この世界はずっと進化をしてきました。地球上でもすべての生物が進化し、人間も類人猿からテクノロジーを駆使する現在の人類へ進化を遂げてきた。

既にすごい進歩を遂げているようにも思えますが、この進化もまだまだ道半ばと考え、さらなる進化を目指すのがヨガの立場です。

ちょっと大きなお話になりましたが、これを自分という個人にあてはめてみるとどうでしょう?

「大人になったら進歩はそれで終わり」と考えるのではなく、例え30歳だろうが70歳だろうが120歳だろうがまだまだ道半ばと考え、さらに精神をより高い次元に成長させ続ける、というようなことかなと思います。

もちろん、普通に生活をしているだけでも精神は成長するものです。誰もが自分の人生を通して魂を磨き、成長していることは間違いありません。

しかし、ヨガを通してそのことにより意識的になると、さらに成長のエネルギーが高まります。

私自身、ヨガを始める前は、毎日雇われ仕事をして、美味しいものを食べるのがささやかな幸せで…というような、どちらかと言うと平坦な日常を生きていましたが、ヨガを始めてからドラマティックな展開、魂が震える瞬間が圧倒的に増えました。

その中で、自分だと思っていた殻がどんどん破られ、新しい自分を発見していく。それは面白くもあり、怖くもあり。全く経験したことのない感情に見舞われることもあるけれど、間違いなく精神的な成長に繋がっているという実感があります。

健康になるために始めたはずのヨガでまさかこんなことが起こるとは思っていませんでしたが、やってるうちに「どうやらこっちが本質のようだ」と思い始め、気づけばヨガの講師です。

会社員からヨガの講師になるまで4年間。これを長いと取るか短いと取るかは人それぞれですが、この間ほんとーーーに色んなことがあった。そして、これからもし何十年と生きるとなると、この数年と同じくらいかそれ以上に濃密な時間がさらにこの先もずっと続いていくと思うともう……!言葉になりません。

だからね、最初のきっかけは色々だけど、ヨガを始めた人には、この感覚を是非味わってもらいたい。ただヨガを知っているだけの人も、ものすごい可能性に溢れた道を選べる凄さに気づいて欲しい。

私も、この凄さを一人でもいいから深く伝えられる人でありたいから日々精進いたします。というお話でした🙏

おすすめの本(参考図書)

今日の話は、師匠の師匠・本山博先生のこちらの本の言葉を参考にしているので、ヨガや瞑想の目的や人類の進化についてもっと深く知りたい方は是非読んでみてください。知る人ぞ知るヨギの必読書!

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Cover photo by Pablo Heimplatz

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