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お医者さんが絶対に教えない依存症からの脱出方法

以前この記事で話したように、私はアルコール依存症だった。ほとんどの人は、何かしらの依存状態にはあるとは思うけど、アルコール依存から抜け出すのは結構キツい。というかほぼ不可能だから、一度アルコール依存症になったら一生断酒するしかないって言われてるんだと思う。

ちなみに私は現在東京在住の32歳女性で、アルコール依存に陥ってたのは、20代前半から後半までの数年間。当時はウイスキーストレートでがぶ飲みしたりして毎日二日酔いだったけど、今は友達と遊ぶときにちょっと飲むくらい。

私は専門家でもなんでもないので、ただの一個人の意見として聞いて欲しいんだけど、セックスでもギャンブルでもアルコールでも食べ物でも何でも、依存症から脱出するには、依存先から得られる快楽をはるかに上回る強烈な快感の世界があることを知るしか手は無いと思う。

私はそれに出会うことができたお陰で今があるから、ここへ来るまでにやったことの中で効果のあったものについて書いてみようと思う。誰かがこれを読んで真似しても同じ結果になるかどうかはわからないし、そもそも真似できないこともあるかもしれないけど、依存症ビジネスが跋扈する現代に生きる皆様にとって、何らかのヒントになったら嬉しいです。


会社をやめる

まず一番最初にやった(というかそうせざるを得なかった)のは、ストレスの原因を断つこと。

アル中真っ盛りのときに勤めてたのは、中規模のITベンチャーで、箱入り育ちの私からしたらあり得ないくらいの激務だった。今思えば、世間知らずで何も考えずに入社した私が悪いけど、上司との相性も最悪で、人生で最大のストレスを感じてた。お酒を飲む量はこの会社に入って一気に増えた。

二日酔いなのかうつなのかよくわからないというか、判断力がほぼゼロの状態になって電車の乗り方もわからなくなって、会社に行けなくなった。

人事の方にはだいぶお世話になって、傷病手当を満期までもらえたのが幸いだった。一人暮らしするのも大変で、実家に戻ったりして家族にもたくさん甘えました。

恋愛をする

血縁関係以外の人に自分の弱いところを曝け出し、信頼関係を構築するプロセスが人間的に大きく成長させてくれた気がする。肌が直接触れ合う関係性があることで、脳の快楽回路が調整されてる感覚もあった。

アル中になるまで同棲していた人と別れて、新しい恋人ができて、情や腐れ縁ではない、もっと純粋な心の結びつきを知ったことで見える景色が変わった。パートナー関係をきっかけに、人間関係全体に対する意識が新しくなって、アルコールやドラッグへの認識もそれ以前とは違うものになった。

海外に行く

これは自分の意志ではないけど、会社を辞めてすぐくらいのタイミングでタイに1カ月旅行に行った

私がうつ状態にあるのを見兼ねた知り合いが「一旦日本を出た方がいいんじゃないか」っていうことで色々アテンドしてくれて、1カ月くらいタイの田舎を車で巡る旅をした。

ほとんど初めての海外旅行。しかもそこそこ長い期間。日本とは全く文化の違う国で、のんびり暮らしている人たちを見て、ついこの間まで東京のオフィスビルでPCとにらめっこしていた自分がなんだか滑稽に感じた。

初めて見るものばかりで全てが新鮮で、「お酒を飲みたい!」という気持ちも忘れられた。この旅のお陰で、引きこもりがちだった私が、旅行大好きになれた。

アヤワスカをやる

幻覚剤の一種で、効果はLSDの100倍とも言われてるけど、数値で比べられるものじゃないというかなんというか。

強力な幻覚作用によって、それまで刷り込まれてきた思い込みや世界の捉え方が一気にリセットされる。臨死体験に近いものがあると思う。

覚醒剤も大麻も幻覚剤も一緒くたにして「ダメ。ゼッタイ。」の洗脳教育を受けてきた人は抵抗があるかもしれないけど、幻覚剤はうつや依存症への効果があることが、臨床研究でも解明されてきてる。

アルコール依存やタバコ依存をはじめ薬物依存症を治療する効果が発見されており、アヤワスカを使った薬物依存症の更生施設がブラジル、ペルー、アルゼンチン、ウルグアイ、チリにある[3][5][2]。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

自分の洗脳を解きたい人は、こういう本を読んである程度フラットな見方を身に着けるのもいいと思う。マイケル・ポーランさんの本はとても読みやすくて面白い。

アヤワスカ、何度もやったけど身体への負担はほぼ無い。というかむしろめちゃくちゃ元気になる。依存性も無い。実際、2週間に1回のアヤワスカセッションを4回くらい繰り返したら、耐性がついて効果も徐々に弱まっていって、必要じゃなくなるときがきた。そもそも何の問題もなく生活できている元気な人が日常的に使うようなものじゃない。それほどに、強力すぎるし神聖すぎる。

アヤワスカによって強烈な体験をしたことで、アルコールによって得ていた快楽がミジンコ以下だったってことがわかった。これが依存症から抜け出すための最も大きな転機だった。

瞑想をする

アヤワスカによる神聖な体験が忘れられず、瞑想を始めた。

幻覚剤に頼らずに、あの神聖な感覚を再現する方法を考えたときに、瞑想しかないと思った。そしてそれは間違ってなかったと今のところ思ってる。

安全な瞑想法によって入る意識状態は、幻覚剤によって引き起こされる意識状態よりも透き通っていて、パワフルで、安心感がある。しかも、瞑想の準備である体操や、瞑想を深めるための哲学などの教えを身につければ、自分だけでなく周りの人の健康や人生にも役立てることができる。

呼吸や身体の感覚に意識を向け、静かな時間を持つ習慣をつくるだけでも、依存状態からの脱却には相当効果的だと思う。

幻覚剤を使って強制的に変性意識状態に入ることは、苦しい状況から抜け出すには有効だけど、そこから先は自力で、完全に目の覚めた状態で変性意識に入れるようになる必要がある

終わりに

依存症から抜け出すため、再び陥らないために、これまで私がやってきたことと今もやっていることを書いてみたけど、どうでしたか?

「こういう人もいるんだな〜」でも「変なこと言ってるな〜」でも何でもいいけど、少しでも何か感じてもらえていたら嬉しいです。

アルコールに限らず、セックス、ギャンブル、ジャンクフード、ゲーム、SNS、精神薬などなど、依存症になりうる材料は身の回りの至るところにある。悔いの無い人生にするためにも、それらに必要以上に時間を奪われず、精神的にエネルギッシュで安定した日々を送りたいよね。

今まさに苦しい状態にあるという人も、そこから抜け出す方法はたくさんあるから、自分一人で抱え込まずに、まずは誰かに相談してみてくださいね。

それでは! 





Cover photo by Blake Cheek


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