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見習いゴッドファーザーと育っていく小さなフクロウ達


人生のステージが変わってきたと感じる。

少し前まで自分のことばかり考えていた。でも今は人のことばかり考えている。

とある書き手さんから頂いた原稿を返すのが非常に遅くなっていて、申し訳ない気持ちは強いものの、どうすれば次のステージに進めるか思いあぐねている。忘れていると思われているかもしれないが、常に気にかかっている。やはり嫌われるのも覚悟で根本的な変更を求めるべきだろうか。

同時に大宮の記事も見ている。よく練られた優れた文章なのだが、恐らくこのままでは世界は変わらない。自分の中の世界を壊し、創造し、それを外界へと敷衍させていくような試みをしないといけない。

それは、自分の顔面を思い切り殴るような行為で、普通の人はやらない。だからこそ、介助する他人が必要なのだ。

OWL magazineでいうと若者枠の長崎出身の音楽家YUさんは、若いのに人格が完成している。ぼくよりも大人なのである。だけど、彼の場合はパンチで殴ってはいけない。理詰めで蕩々と説得していく必要がある。理屈で提示したものは、そのまま身に付けてくれる。だから、時間はかかるけど丁寧に丁寧に説明するというアプローチを取っている。

この前書いたリイチくんは、絶対的な主人公属性を持っていて、職業は間違いなく勇者だろう。魅力の強さは絶対的なのだが、はてさて勇者という職業はどうやって育成したらいいのだろうか。技能をつけるだけでは駄目だろう。試練を与えるべきなのかもしれない。

これがゲームや小説ならば、魔界の門番ケルベロスを倒してこいとでも言っておけばいい。勇者属性のものは最後には勝つように出来ているからだ。

しかし、現実世界ではそうはいかない。どこへ向けて育成するのかを踏まえて、どんなスキルをつけるべきなのかを熟慮した上で課題を与えていく必要がある。もちろん他の人を育成するときでも一緒なのだが、何せ前に進むエネルギー量が尋常ではないので、なるだけ小まめに修正していく必要がある。

育成といえば一段落して一人前になってきた五十嵐メイさん。彼女も主人公タイプなのだが、人間関係の中で生きていく少女マンガの主人公である。この場合は、進路に立ち塞がっている障害物を1つずつ取り除いていく作業が必要だった。

もう障害物はほとんどなくなったので、後は自動的に進んでいく。少し前までは、文法から記事のテーマまでなんでも聞かれたものだが、最近は色々と聞いてくることもなくなってきた。知らせがないのは良い知らせなのだ。

障害物を取り除くのも育成。障害物を設置していくのも育成だ。

それでは、キヅール取材で同行してくれた富沢さんはどうなのかというと、多分いずれも当てはまらない。彼は、不老不死の秘術を使った実年齢300歳の賢者のような性格をしているので、飴でも動かないし、鞭でも動かない。褒めても、叱咤しても駄目だろう。

ちなみにぼくはネガティブ言説によってモチベーションをあげるという指導法は大嫌いなので、基本的には褒めながら長所を伸ばすというアプローチを取る。

ともあれ、一度原稿を見せてもらったので、どういう表現をしたいのかは少し見えてきているのだが、そこに落とし込むべきなのか、あるいは別の目標を提示するべきなのか。

近々本格的にOWL magazineに参加する、矢島かよさんは、言の葉の流れで勝負できるエッセイストで、文章表現上で必要なスキルはほとんど身に付けている。だからといって教えることがないかというと、そういうことではない。彼女の場合は、「直す」よりも、そっと寄り添いながら「世界には色んな夢がある」ことを確認していく作業になるように思う。

何のことだかわからないかもしれないが、書いた文章の半径10cm以内を直す編集もあれば、惑星1つ挟むくらい遠くを直す編集もあるのだ。

あと、特大爆弾娘、某天才女子の編集もしないといけない。これは一世一代レベルの大きい仕事になりそうな気がしている。

ボリスタラボからの死角、もりたくろうくんの原稿も近々届きそうかな?もりくんは伸びしろが大きい状態なので、大なたを振るいつつ指導していくことになるはずだ。

新しい人ばかりではないのだけど、ここ1,2ヶ月の育成ライターだけでもこんな状態なのだ。

OWL magazineで書いてくれることは本当に嬉しいことで、ぼくにとっては家族と一緒だ。愛する子供達なのである。

だから、OWL magazineで書いていくことを通じて成長し、さらなる飛躍をして欲しい。ライターにとっての一番の出世は単著を出版することだ。だから、OWL magazineは出版社化する。そうすれば、ぼくが良いと思った著者は、本を出すことが出来るようになる。

そのためにはしょぼくれた出版社ではなく、規模こそ小さくとも迫力がある出版社を作らないといけない。

そして、本を出すだけじゃなくて、ちゃんと書きたいことを書いて稼げるようにしないといけない。そうじゃないと生きていけないし、書き続ける事が出来ないから。

「文章を書いて稼げるようにしてあげるよ」

何度か言われたことがある。でも、達成できた事は一度もない。だからぼくはタクシーに乗りながら書き続けている。

でも、もっといい仕組みがあるはずなのだ。魂を込めて書いた文章は誰かに届く。そこには多額ではなくともある程度のビジネスが発生するのだ。

それはわかっている。しかし、今の出版業界は、そういう世界ではない。だから変える。

まずはぼくの子供達が、労力の分くらいは稼げるようにする。次はその孫の世代が同じシステムで食っていけるようにする。

心を、文章にして、誰かに届ける。

人が生きていくために絶対に必要なものだ。こういった試みが滅びるわけがない。でも、やり方は考えないといけない。

そこはみんなの知恵を借りよう。とびっきりの曲者ばかりだが、頼れる仲間たちなのだ。

書いていて、育成しているライターは、「子供」なのか「仲間」なのかわからなくなっている。多分、文章表現については「子供」で、事業をしていくという意味では「仲間」なんだろうと思う。ご都合主義な設定だこと。

エヴァンゲリオンでもテーマにしていたけど、大人として生きていくのは大変なことなのだ。だけど、大人になってしまったのだから大人として生きていくしかない。

ぼくのことが好きで、ぼくを信じて、ぼくの夢に寄り添ってくれる人たちが、みんな幸せで笑顔になれるように、もっと頭を捻ろう。もっと努力をしよう。

そして、仲間達を含めて、誰にも負けないように、魂を込めて文章を書いていこう。

ぼくは、魂で勝負する書き手なのだ。そして、ぼくが育てたOWL magazineのライターもみんな魂を込めて書いてくれるはずだ。

OWLの力を信じて。前へ!!


P.S
色々と挑戦しなければいけない事柄が増えてきたので、願掛けも込めて禁酒することにします。飲み会には参加できますがしばらくノンアルです。色々落ち着いたら段階的に解除するかもしれません。


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中村慎太郎 旅とサッカーを紡ぐOWL magazine

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作家・Youtuber。偏差値30からの大学受験を経て東京大学文科Ⅱ類(経済系)→文学部に進学(宮沢賢治の生命観)→大学院は理転して農学系(アワビ類の行動生態および繁殖生態の比較)→自主退学しスポーツ系の物書きに。著書『サポーターをめぐる冒険』がサッカー本大賞2015を受賞。