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打倒、北海道コンサドーレ札幌!!!青赤の魂と共にClubhouseの王へと挑め!!


ぼくには苦手ものがある。それはサッカーの戦術である。戦術を知らないでどうやってサッカーを見ているんだと思う人もいるのかもしれないが、見て楽しむ分には問題ない。

むしろ、あまり分析的に見ないほうが楽しむという意味では有利なのだ。例えば、仕事で映画を作っている人は、作品そのものを楽しむというよりも「ああ、こういう手法もあったか。」とか「この俳優さん、こういう演技もできるのか、次回作でブッキングできないかな?」などという思考になってしまう。

それは娯楽というよりも仕事なのである。

サッカーの場合も、分析的に見てしまうと娯楽として楽しむというよりも、「あの選手は戦術わかってないからダメだ」「この監督はだめだ」「森安」などという思考サイクルになってしまうらしい。

今となっては懐かしい2002年の日韓ワールドカップの時は、フィリップ・トルシエがいかにサッカーについて何も知らないのかなどについて、ネット上において、血で血を洗うような凄惨な論戦が繰り広げられていたという。

ぼくは、当時はサッカーにあまり関心がなかったので、「イタリア代表かっこいいなー」とか「ベッカムって声高いなー」などと言いつつ楽しんでみていた。

「イタリアはカテナチオなので守りが固い」というレベルの知識でも楽しむ分には問題ないのだ。

ただ、観戦の解像度を上げたらもっと楽しいよね。だって、詳しくなればなるほどいろんなことがわかるようになるじゃないか。

もちろんその通り。サッカーを知っているほうが楽しくなるのは間違いない。ただ、ぼくは、戦術というものを定規にあてるようにピタッと見ていない。かなり感覚的にとらえている。

戦術屋さんはサッカーを定量的なものかのように語る。

え?なんのことだって?

要するに、確たるデータが取れて、だれがどう見ても同じ結果になるというようなものだ。つまり、ペットボトルの中の液体は500 mlであるというのは揺らがない事実なわけで、だれが観測してもそうなる。もちろん観測誤差はあるが。

しかし、サッカーというのは定性的なものだ。得点数とかシュート数などは計測できるのだが、サッカーのほとんどは計測できないもので構成されている。

だから、見る人によって違う結果になる。もちろん、戦術どうこう以前に、サイドバックの守備があまりにもザルすぎてそこから決壊して失点したという結果についてはある程度共通するかもしれない。

しかし、サイドバックの守備がザルであった理由までさかのぼると人によって結果が変わってくる。

というか言おうと思えば何でも言える。

「コンディション不足だ。」

「そもそも、選手としてのクオリティが足りていない。そのような選手しか雇えないクラブの問題だ。」

「サイドバックは、縦へと突破するというタスクは愚直にこなしていたが、相手のFWがそのタスクを逆手にとって中央へと侵入してきた。その際に、センターバックとの受け渡しがうまくいっていなかった」

「そもそもサイドバックが1対1に追い込まれるのは、サイドハーフがボールに強く行き過ぎて一気に抜かれてしまったせいで、数的劣位になる瞬間があった。サイドバックは2人をカバーするポジショニングを強いられたため、後手に回ることがあった」

「そもそもサイドハーフが無理やりなディフェンスになってしまったのは、FWが縦方向のプレッシングをしなかったからだ」

「どうして縦方向のプレッシングをしなかったのかというと、ボランチにボールを触らせて組み立てられると勝ち目がないため、中央へのパスルートだけを削っていたからだ」

「ボランチに触らせないなどということは不可能に近いので、結果論ではあるがやはり縦へのパスコースは消すべきだった」

「FWの選手はプレッシングに行き過ぎると試合の終盤にエネルギーを失うことが多い。ジョーカーになるFWがベンチに座っていないので、そこまでのタスクを求めるべきではない」

「っていうか、サイドバックのやつ。好きな子をサイドハーフに取られたらしくてさ。いま、すっごい仲悪いのよ。だから連携なんかまったく取れてないわけ。」

などなど……。

サッカーでは様々な要因を総合的に考える必要がある。サッカー協会の会長が言っているのだから間違いない。

しかし、様々な要因を考えて結論を出すのは非常に難しい。従って、現場の指揮官を、テレビごしに、あるいは観客席から見ている我々よりも、より強度の高い判断を強いられている。

自分が監督になったかのようにサッカーを観るという楽しみ方を否定はしないのだが、監督が持っているのと同じだけの情報を得ることが絶対に出来ない以上、監督がどう決断したのかを体験することは出来ない。

だから、ぼくは、戦術よりも、「サッカーという競技を観客目線でどう楽しむのか」について考えている。

結果としてこんなことになった。




ぼくはこういうのでいいと思う。戦術分析はサッカーで勝つためには重要で、現場では必要不可欠だ。我々も娯楽として、教養として、少し知っておくのはいいのだが、真面目に勉強するものではない。


……。


……。


そんなふうに考えていた時期がぼくにもありました……。



話は変わるが、最近FIFA20なるソフトを買った。子供とサッカーゲームをプレーする中で、段々とFC東京サポーターへと洗脳していこうという魂胆である。海外クラブは使用禁止で、子供は強制的にFC東京である。

サッカーゲームを最後にやったのはエキサイトステージ95なので、25年ぶりである。当時は鹿島アントラーズしか使っていなかった。黒崎で点を取りまくったのだ!!

さておき、久々のサッカーゲームはかなり進化していて、操作も複雑だし、選手の挙動が実際の物理法則を考慮して作られているので、なかなか難しい。まだ購入して1週間ほどだが、子供と一緒にのんびり楽しむのが恒例になっている。

そんな中、Clubhouseの覇者、つじーが我が家に遊びに来た。OWL magazineの初期メンバーであり、北海道コンサドーレ札幌のサポーターである。拙著『サポーターをめぐる冒険』(ころから)にも登場しているので、もう知り合って8年になる。

彼は、家を訪れると3分でClubhouseをはじめ、ソファーに寝そべって大声で女性陣と挨拶をしはじめた。


あいつは何をしに来たんだ……。


そんなふうに余裕をかましていた時期がぼくにもありました……。


子供も巻き込んで、FIFA20で対戦することになったのだが、ぼくとつじーの戦いはまさしく死闘であった。

初戦は、ぼくがレアルマドリードを使い、つじーはナポリを使っていた(と思う)。

火の出るような熱戦を繰り広げた後、「うちのマルセロ」が大きくサイドチェンジ。右サイドに走り込んでいた……、誰だか忘れたのだが、その選手が中にグランダーで折り返す。

ボールを持ったのはルカ・モドリッチ!!

ダイヤゴナルのドリブルがディフェンスラインの隙間を縫っていき、強烈なシュートがサイドネットへと突き刺さった!!!

これが決勝点になり、2-1で勝利したのであった。

ははは、雑魚が!!!

そんなふうに喜んでいた時期がぼくにもありました……。


邪知暴虐の王つじーは、その後息子と対戦した。8歳児である。一切の手加減をなく、息子をコテンパンに叩きのめすと、彼は勝利の雄叫びをあげた。息子は萎えてどこかにいってしまった。


貴様ーーーー!!!!!


許すまじつじー。最近Clubhouseで可愛らしい女子サポの友達が増えたからといって……!!会話が楽しそうなのでたまに覗きに行くんだけど、盛り上がりすぎて入れないじゃないか!!!くそおーーーー!!!


愛する家族のためにも、俺は負けるわけにはいかない。

FC東京vs北海道コンサドーレ札幌

キックオフ!!


試合は拮抗していたのだが、要所要所でつじーの好プレーが光る。特に、サイドから切り込んでくるルーカス・フェルナンデスが厄介であった。

つじーは選手の特徴をよく把握していて、ルーカス・フェルナンデスがボールを持つと直線的なスピードドリブルを使ってくる。もちろんこちらもあたりにいくのだが、タックルが避けられることが多い。ドリブルの能力値が高いのだろうか。

そして何よりも厄介だったのだがチャナティップである。小さき巨人にFC東京のディフェンスラインは混乱させられ続けた。そして……。失点に失点を重ね、俺たちの東京は敗北した……。


「ぐぬぬ……。つじーは、札幌を使うと流石に強いね……。チャナティップ厄介だわ……。」



負けた時こそ紳士に相手を褒め称える。



それがスポーツマンシップである。





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Clubhouseの覇者、つじーは吐き捨てるようにこう言った。







「もうちょっとFC東京の選手の特徴を把握したほうがいいですよ。」






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ショックで少し生え際が後退した。

俺は誓った。コンサドーレには絶対に負けたくない。


コツコツとコンサドーレについての研究を始めた。


深井一希選手は、サウナにはまっているらしい。宮沢裕樹選手は仲良しの選手がいなくなったようだ。ただ、ジェイについてはエルゴラの選手名鑑に何も回答していないので情報が乏しい。そこがネックになるかもしれない。

打倒、北海道コンサドーレ札幌!!!




中村家のパブリックエネミーと化したつじーではあるが、子供をよく見てくれるので妻の評価はとても高い。今度つじーに見てもらっている間に、二人で飲みに行こうと企んでいる。

そんなつじーは現在、Clubhouseで「洗濯が終わるまでサッカー雑談」とか「旅とサッカーの雑談」などのルームを立ち上げている。

特に旅とサッカーの雑談についてはほんとうに面白い。ACL体験談、ワールドカップ、国内旅行など様々な体験談が寄せられている。

そしてつじーは中村家に対しては鬼畜の所業を行ってくるわけだが、モデレーターとしては非常にうまい。なので、Speakerにはならずに聞いてるだけでもかなり楽しめるはずだ。

https://twitter.com/nega9_clecle

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作家・Youtuber。偏差値30からの大学受験を経て東京大学文科Ⅱ類(経済系)→文学部に進学(宮沢賢治の生命観)→大学院は理転して農学系(アワビ類の行動生態および繁殖生態の比較)→自主退学しスポーツ系の物書きに。著書『サポーターをめぐる冒険』がサッカー本大賞2015を受賞。