hato_969

低頻度で映画やら本やら漫画やらアニメやらについて書いていく予定です。

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最近の記事

おすすめ作品:『みっちゃんの皮膚』

▼概要 公開:2024年 作者:胃下舌ミィ SHUROにて掲載(読み切り) あらすじ みっちゃんがなぜ着ぐるみを気続けるのか。早々に言ってしまうと、他人の定規で測られるのにうんざりしているからだ。 私たちは年齢、性別、職業といったもので多かれ少なかれ他人に判断される世界で生きている。 だがみっちゃんはそんな世界にうんざりし、そういった属性を持たないキャラクターとして生きる。しかしそれでも、世間の興味はキャラクターそのものではなく「着ぐるみの中にいるであろう誰か」に向けられ

    • おすすめ作品:『堕天作戦』

      ▼概要 連載開始:2015年 作者:山本章一 単行本第1〜7巻(2024年2月現在) 連載中 ※詳細後述 あらすじはwikipediaから引用 簡単に言うと「人間と魔人が戦争を続けている世界で、不死の主人公を軸に巻き起こるストーリー」で、設定だけみると特別斬新なわけではない。 絵柄もかなりシンプルで、書店に並んでいてパッと目を引くかと聞かれればNOと答えてしまうかもしれない。 しかしこの漫画が他の漫画と一線を画しているのが登場人物たちの内面描写だ。初出のキャラクターも、

      • 【ネタバレ有】映画『ライトハウス』雑感

        2人の灯台守が求めたものは何か 結論から言ってしまえば、異性(女性)への欲求だと推察できる。 一見すると2人の灯台守は「灯台の上に登る」という行為、あるいはその権利を手にすることによって、相手を物理的にも精神的にも見下してやりたいという「男性的な」権力への渇望が描かれているように見える。 言わずもがな、空に向かう建築は権力や神性の象徴とされる。あるいは形状から男性のシンボルと重ねられることもある。ではこれが異性への欲求の発露であるとはどういうことか。以下の2点を中心に推

        • 【ネタバレ有】映画『哀れなるものたち』雑感

          ※原作は読んでいないので映画から感じられたことだけで書いています。 この映画から感じたテーマを端的に表すなら「成長」という言葉が適当だと思う。つまり「大人になる」ということだ。これをもう少し砕いていくと、成長するということは 1. 痛み、悲しみ、苦しみといった「残酷さ」をどう受け入れるか 2. 憎しみ、嫌悪、排他性といった「悪意」をどう扱うか という話になってくると解釈した。 主人公ベラの言動を、幼少期(映画冒頭のロンドン〜リスボン)、成長期(船旅〜フランス)、成熟期(映

        おすすめ作品:『みっちゃんの皮膚』