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グッズ制作における監修とは

キャラクターグッズを購入する時に、コピーライトがあると私は仕事柄、裏で色んな努力があって、手元にあるのだと感じるようになってきました。

コピーライトの©️マークは、権利元に権利があり、きちんと許可を得ている証明になります。

グッズ制作では、必ず権利元へ都度、商品が作品の世界観やキャラクターの設定などに弊害をもたらさないかをチェックしていただいています。

全ての許可が出て、ようやくコピーライトが付いた商品が世に出せる訳です。

そして、権利元への商品の確認作業を、業界的に"監修"と呼びます。

ちなみにweblio辞典では以下のような意味でした。

監修とは
著述・編集などを監督すること。また、その人。

weblio

意味合い的には、本などの出版物に対して方向付けや、内容に問題がないかの確認をすることです。
要するにグッズに当てはめて、同じく権利元に商品の監督をいただくことをキャラクターグッズを制作する際に監修という言葉を用いている訳です。

グッズ制作における監修は、商品に問題がないかを一定の段階毎に確認を取るため、非常に進行に時間がかかります。

例えば、新規でイラストを描いて商品を出す場合は以下のような感じです。

①メーカー(グッズ制作会社)が描いたイラストのラフができた
②版元へラフ絵を監修提出。返答があるまで待つ。
③返答によって、okであれば、彩色。NGであれば再度、修正し、監修提出。
④彩色もできたら、版元へ再度監修提出。
⑤③と同様。商品のデザイン作成。
⑥デザインができたら、②④と同じく監修へ。
⑦③⑤と同様。色校正サンプル(商品のデザインを商品状態にしたもの)を作成。
⑧③⑥と同様。
⑨色校正サンプルがokならようやく工場へ発注

とまあ、こんな流れで一つの工程ができたら直ぐに監修作業に入ります。

権利元との二人三脚で成り立っているため、スピード感を持って進行しなければ、納品期日までに間に合わない訳です。

そして、NGが連発してしまうと修正だけで、余裕のあった納品締め切りもみるみるうちに近くなり、ギリギリに速攻で監修の返答をいただく必要がある訳です。

そのため複雑なデザインなグッズを見ると工程が増えるため、めっちゃ大変だったろうなと感じる訳です。

監修でよく見ていた項目は以下の通りです。

イラストの場合
・キャラクター設定に忠実であるか、
・バランスが悪くないか、
・色味は合っているのかなど

商品デザインの場合
・キャラクターのサイズ感
・キャラクターカラー
・コピーライトに問題がないか

色校正サンプル
・商品状態
・イラスト、デザインの色味
・製品化によってイラスト見えづらくないか

恐らく権利元で監修の確認事項はきめ細かく決まっているでしょう。

なかなか大変な作業ではありますが監修があることで商品のクオリティも保たれ、素敵なグッズをお客様のもとに届けることができる訳です。
それを考えるとこの過程をなくすことは一切考えられません。

さて、ここまで読んでいただいた方なら分かるかと思いますが、監修という作業、権利元もめちゃくちゃ大変な訳ですね。
私自身はこれからもグッズ制作時に丁寧に監修をしていただける権利元への感謝を感じながら仕事に励みたいと思います。

長い文章をここまで読んでいただき誠にありがとうございます。

また次回がございましたらその時はよろしくお願いします。

ハテナ

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