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姿勢とメンタルの驚くべき関係:科学が明かす、学校生活に潜む影響

新学期が始まりますね。それぞれの担任は、自分の学級をスムーズに運営するために、様々な「約束事」を子供たちに伝える期間です。「⚪︎⚪︎小学校スタンダード」といって、学校全体のルールにすることで子供たちが理解しやすくする場合もあります。

しかしですね、わたくし、4月の職員会議で校長が姿勢を良くさせることについて触れた際、恐れ多くも「すみません、そのことについて一ついいですか?」と話し始めてしまった過去があります。

それはこんなことです。

「校長先生からのお話はごもっともですが、
通級の担任として一つお願いがあります。

発達障害のある子たちは、姿勢保持が苦手な子が多いです。姿勢を気にするあまり(=担任がよく注意するから)、授業の内容が頭に入ってこない、ということもあるのです。授業の集中力を高めるために姿勢を良くする、という意図があるなら、それは必ずしも発達障害のある子たちには適していない場合があるということをご承知おきください。彼らは、筋緊張が低かったり、バランス感覚が良くなかったりして、真っ直ぐ座るとはどういうことか、体の感覚としてわからない場合があります。場合によって、その子の姿勢が気持ちの問題なのか、機能的なものなのか、一時的なものなのか、よく見極めて声をかけていただけると助かります。」

はああああ〜。やっちまいましたね。まあすでに38歳ということで、怒られるの覚悟で言いました。その後校長室に謝りに行くということもしましたっけ。

でも、海外では相手と対面する時に自分がリラックスしていることを示すために、膝を開いたり、あえて崩した姿勢をとることもあります。俳優さんたちのインタビューの様子はまさにそれ。

姿勢の話は文化が強いかも、ということを念頭に置きつつ、「姿勢にうるさい学校教育」について気になるなら、次の文章を参考にしていただけると嬉しいです。

本当に姿勢とメンタルは影響を及びしあう



1. 姿勢がメンタルに及ぼす影響:

姿勢の悪さは、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすことが科学的に示されています。研究によると、猫背の姿勢は身体のストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させると同時に、自信や気分の低下を引き起こすことが報告されているんです(Harvard Business School, 2018)。

例えば、長時間の座学によって猫背になりがちな子供は、肩こりや腰痛を経験し、学業への集中力や自己評価が低下することがあるとか。これにより、学校生活全体においてストレスや不安を感じやすくなり、メンタルヘルスに悪影響を及ぼします。

2. メンタルの状況が姿勢に及ぼす影響:

一方、メンタルの状況が姿勢に影響を与えることも明らか。ストレスや不安によって心理的な緊張が高まると、体が縮こまり猫背になる傾向があるということがわかっています(American Psychological Association, 2017)。

例えば、学校でのテストや発表のプレッシャーによってストレスを感じる学生は、緊張が高まり猫背になりやすくなるのはイメージできますよね。このような状況下では、不安や緊張によって姿勢が悪化し、更なるストレスを引き起こすことが。その結果、勉強やグループ参加に支障を来たし、メンタルが悪化する可能性が考えられます。

では子ども達の姿勢の悪さとその影響はどのようなものか

1. 姿勢の悪さの原因

子どもの姿勢の悪さの主な原因は以下のような要因が考えられるでしょう。

  • 運動不足: 近年の子供たちは、スマートフォンやテレビゲームなどのデジタル機器によって引き起こされる運動不足が指摘されています。十分な運動をしないことが、筋力の低下や姿勢の悪化につながることは容易に想像できるでしょう。

  • 適切でない椅子や机: 学校や自宅で使われる椅子や机が子供の体格に合わない場合、姿勢を維持することが困難になります。その結果として背中や腰への負担が増し、姿勢の悪化を招きます。

  • 発達障害: 発達障害のある子供たちは、姿勢を正しく保つことが難しい場合があります。例えば、筋肉の緊張が低かったり姿勢制御の困難さがあります。

2. 姿勢の悪さがもたらす影響

子供の姿勢の悪さがもたらす影響はさまざまです。

  • 身体的影響: 姿勢の悪さは、腰痛や肩こりなどの身体的な問題を引き起こすことがあります。また、背骨の歪みや関節の問題も生じる可能性も。

  • 発達への影響: 正しい姿勢を維持することは、集中力や学習能力にも影響を与えます。姿勢が悪いと、学校や日常生活でのパフォーマンスが低下する可能性も。

3. 対策と予防法

子供の姿勢を改善するためには、以下のような対策が効果的。

  • 適度な運動: 定期的な運動を取り入れることで、筋力を増強し姿勢を改善することができるため、屋外での遊びやスポーツ活動などがおすすめ。

  • 適切な椅子や机: 学校や自宅で使われる椅子や机を選ぶ際には、子供の体格に合ったものを選ぶようにすることが大切。適切な高さやサイズの家具を使用することで、姿勢の悪化を防ぐことができます。

  • 発達障害への対応: 発達障害がある子供たちには、専門家の指導のもとで適切なサポートを提供することが重要。理学療法士やスポーツ理学療法士によるプログラムを通じて、どのように体をつかったらいいかつかめるようになるでしょう。

発達障害がある子に学校ができること

授業参観などでお子さんの姿勢が気になったら、担任に相談してみてくださいね。

  1. 適切な椅子と机の提供: 学校は、子供たちが正しい姿勢を保つのに適した椅子と机を提供することが重要。高さやサイズが調整可能な椅子だとベストですが、ないと言われたらクッションなどを使って子供たちが快適な姿勢で学習できる環境を整えましょう。私はこれをクラスで使っていました。

  1. 定期的な体操やストレッチの導入: 学校の授業時間に定期的な体操やストレッチを取り入れることで、子供たちの筋力や柔軟性を促進し、姿勢の崩れを予防できます。姿勢を正すための運動を取り入れることで、リフレッシュもできますね。自分の席でできる簡単なものがいいですね。

  1. 運動の促進: 学校では、適切な運動を通じて子供たちの筋力や姿勢を向上させる取り組みを促進することが重要です。体育の授業や運動会などを通じて、子供たちが健康的な生活習慣を身につける支援を行います。

もし通級に通っているなら、この本を先生に読ませてくださいw
私はこれがかなり役に立ちました。

それでも難しい?

授業がつまらないのかもしれませんね。。。私も5、6年になった時、椅子は後ろに斜めに傾いていて、よく倒れていましたっけ汗(ごめんなさい先生)。

なので、あまり姿勢にとらわれないでOKというのが私の結論。楽しければ子供立ちは前のめりになるんです。

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