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トップダウンとボトムアップの融合【ヒラ社員の働き方改革その6】

おはようございます!はたらくオクノです。段々と秋めいてきましたね。寒暖の差が大きくなってきたので、風邪ひかないように日々気をつけた方が良さそうですね。

この記事は、組織も予算もないところから、仲間と現場の声をかき集めて、社員にとって納得感ある働き方改革を実現した軌跡を綴る連載の第6弾です。これまでの記事は、マガジンにまとめています。

本日は、会社の組織として発足した「健康経営統括室」と草の根で社員の声を集める「健康経営推進ワーキンググループ」が、どのように役割分担をして、トップダウンとボトムアップを融合させたのか、体制としてうまく機能した点をまとめてみたいと思います。

(1)組織の役割分担

図10

健康経営統括室は、社長直轄で健康経営を推進する組織として発足しました。いわゆるトップダウン型組織です。ただし、室員は全員兼務者で、専任はいませんでした。役割としては、主に三つです。健康経営推進ワーキンググループからの企画や意見を吸い上げて、
①人事部や情報システム部など、改善施策を打てる組織に企画を連携
②連携先組織がない課題解決に向けたプロジェクトの立ち上げ
③健康経営・働き方改革の普及・啓蒙に向けた全社発信

一方、健康経営推進ワーキンググループ(WG)は、社員の声を集めて改善策を練ることを主眼にした活動を推進する、いわゆるボトムアップ型グループでした。こちらは組織ではないので、就業時間中に活動を認められた部活動に近いグループで、全員が営業や技術など第一線でバリバリ働く社員で構成されていました。

WGは、1年かけて全国の支店を巡り、ワイガヤ(あるテーマについて、気楽に、意見を出し合うことそのものを尊重する場・機会)を通じて現場でリアルに感じている課題を集約していきました。

働き方改革は、トップダウンが重要と良く言われます。確かにトップによる意思決定に端を発して、投資や制度設計を伴う施策を実践することは欠かせません。

他方、会社は一人ひとりの社員から成り立っています。人任せ・会社任せの改革は、持続は難しいものです。

社員の力が働き方・会社をつくるんだ!という意識を持つこと、そのために一人ひとりと対話することは、時間はかかりますがより重要です。

(2)マッキンゼーの7S

図11

こちらは、経営における重要な七つの要素を示したフレームワークです。コンサルティングファームのマッキンゼーが提示したもので、各要素の頭文字を取って7Sと言われます。

上部にある戦略・システム・組織は、ハードのSと呼ばれ、トップダウン型で比較的変更が容易なものと言われます。経営による意思決定により、毎年変わることもありますね。

他方、下部にあるスキル・人材・行動様式は、ソフトのSと呼ばれ、変更・醸成に時間がかかるとされています。いわゆる風土として根付いているものですので、経営の意思決定だけでは変更できません。ハードのSを機能させるには、ソフトのSとマッチさせること、あるいはお互いに補い合うことが必要です。どれか一つを先行させるのではなく、全てが繋がっていることを理解して推進する。

【その6 まとめ】

健康経営統括室と健康経営推進WGは、マッキンゼーの7Sを意識して、ハードのSとソフトのSをうまく役割分担して体制構築したためうまく機能したと言えます。どれか片方だけでなく、新しいものを闇雲に入れるだけでなく、それぞれの要素を大切にする組織を分けて機能させる。

こちらのフレームワークは、よく使わせていただいています。共通している価値観は、日々刻々と変わるもの。どの方向に行きたいか?全ては繋がっていることを理解して進めることで、時代の流れを理解しながら、一人ひとりと対話しながら、今いる組織をより良い方向シフトできたら、最高だと思います。

今日も一日、より良い方へ精進していきましょう!

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