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#都知事選を史上最大の投票率にしよう~がトレンドになった理由

 都知事選が終わった。結果は現職の小池さんの圧勝で、投票率は55%。前回の投票率は59%で、コロナ禍にあってものすごく悪かったか?と言われたら、もしかしたらそんなに悪くないのかもしれないけど、でも、この危機の中だからこそ、もっと大勢の人に行ってもらいたかったとも思う。

 ツイッターにも書いたけれど、私は宇都宮けんじさんを応援していて、小池圧勝と言われる中で、とにかく浮動派層と呼ばれる、前回の選挙にも行かなかった残り50%ぐらいの人に選挙に行ってもらいたい、行ってもらうにはどうしたらいいんだろう?と選挙戦が始まってから勝手に考えていた。自分の心の中に、「一人選挙対策本部」を打ち建てていた。

 それで、中野駅前であった宇都宮さんの街宣に遅れて自転車で駆けつけ、後ろの方で自転車に跨ったまま見ていたとき、そこを通る人たちは様々で、熱心に見る人、チラッと見る人、ぜんぜん見ない人、迷惑そうな人、色々いるのに気づいた。その、ぜんぜん見ない人にどうしたら選挙に、宇都宮さんに関心を持ってもらえるのか? 迷惑にも感じない、まるで空気のように、何も見ない、全く関心のない人たち、その人たちに、少しでもへえええと思ってもらって、ちょっと行ってみるか、と思ってもらうには? そこが重要だと思った。

 とてつもない課題だ。

 私は2013年から「選挙ステッカー」という活動をツイッターでやっていて、最近はほとんど仲間がツイートしてくれているんだけど、活動はイラストを使って選挙に行こうと訴えるもので、はじめた頃は色々な漫画家さんが描いて下さったりして、ちょうどネット選挙解禁の折だったので、テレビや新聞でも話題にもなった。それは言葉じゃなくて、とにかく、絵で、パッと見て、わかりやすく、選挙に行くことを促すものだ。最近はイラスト作品の新作が少なめだけど、細々と続けている。

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 そんな中で、投票日前日の早朝。朝4時から目が覚めてしまい、なんとなくツイッターで宇都宮さん関連のものを見ていた。そのときにこれかな?

 たまたま見つけたこのツイートに。ハッとなった。

#都知事選を史上最大の投票率にしよう

 なんていい言葉だ!と思った。これだ!と思って、そのままコピペして、自分でツイートした。これだ!って書いて。

 それからすぐに、これを広めませんか?なんて勝手にツイートした。ツイートするときは、検察庁法のタグを作った笛美さんの言葉を思い出して、丁寧に呼びかけることにした。そして、人の作った言葉だからか、恥ずかしがることも臆することなく堂々言ってみた。この絵は、松本春野さんが選挙ステッカーにずっと前に描いてくれたものだ。この絵もすごく良かったんだと思う。

 これとほぼ同じものを選挙ステッカーのアカウントからも告知して、でも、とにかく投票率を!なんて焦りウガウガしていて、失礼にもこのタグがすいすいさん作だとは書き忘れてしまった。ほんと、失礼しました。

 でも、思えば、この私のツイートも何万もリツイされたわけじゃない。たかだか2400程度。もう、私の手なんてすぐに離れて、いろんな人がタグを使ってツイートし始めていた。最初は徐々に。夜になる頃にはトレンド入りして、5日は1日中ずっとトレンド入りして、1位になっていたときもあった。

 ニュースのネタにもなった。

 なるほど、これは本当にパワーワードだった。みんなで最大に! みんなで一等賞に! みんなで盛り上げよう! というワイワイとしたお祭感。それが、みんなが抱えていた、鬱屈とした思いをバ~ンと弾けさせたんじゃないか?と感じている。

 選挙になっても、その公約さえはっきりしない現職が圧倒的に有利だという。TV討論もないし、第一、TVでほとんど話題にもされない。もおお、都知事選挙ってなんやん? 東京都ってなんやん? 私たちの生活ってなんやん? 誰も守ってくれんや? どうにもならんのか? ないがしろにされてんのか? もやもやもや。。。あああ、このままじゃいやだ。東京を変えたい。みんなが投票に行ってほしい! おねがいします! ううう!

 そういうもやもや、ううう、が、このタグで爆発したと思っている。

 残念ながら #検察庁法改正案に抗議します  のタグのように成功にはつながらなかったけれど、なるほど選挙の言葉って、こういう共有感、わいわいと盛り上げる感、突き抜け感、大事なんだと学んだ。

  そう、こんぐらいの突き抜け感も必要かと。これは宇都宮さん応援仲間が教えてくれた。フワちゃん、最高だね。

 今回、小池さんに入れたのは、東京を変えたくない人たちだと思う。今の生活のままでいたいと願う人たち。そして投票に行かない人たちも、今の生活に満足はしていなくても、変えられるとは思ってない人たち。東京を変えたい!と私は思っていたけど、東京を変えたくない!と思う人たちの方が大勢いる。変えられない!と思ってる人たちはもっといる。

 そんな人たちも巻き込んで。とにもかくにも、わああああああああああ!となったら?

 えっ、それは全体主義やろ? ああ、そうだ。そっちに行ってしまうと危ない。だめだだめだ。

 うん。もっと考えよう。今回は小さな一歩。学び。また、もっと考えよう。今回、ツイッター上で、色々な人と交流できた。そういう小さなつながりを大事に。これをまた、次につなげていこう。

 そうそう。今回のこういう一連のあれこれを支えたのは宇都宮さんの「私たちは微力だけど無力ではない」という言葉だ。それを胸にやった。一日中パソコンに貼り付いて次々自分のアカウントと選挙ステッカーのアカウントでリツイしまくったりツイートしてて指が引き攣れて痛くなってしまったけど、それを胸に頑張った。

 しかし、ふと。これぞパワーワードだよね? 「私たちは微力だけど無力ではない」って。世界の名言10とかに入れていいんじゃないか?

 選挙の言葉の選び方はすごく重要だ。まだまだ考え続けなきゃ。一人選挙対策本部はまだまだ続く。

 

 



 

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