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アンヴィルから始める

昨日は武田砂鉄さんの「プレ金ナイト」に出ました~。ありがたい~&楽しかった&緊張した&うまいこと答えられなかったりした&でもすぐ忘れる&みんなに告知しまくった。

番組では私の本「50代で一足遅れてフェミニズムを知った私が安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと」(略して、#遅フェミ )のことを中心にあれこれ聞いてもらった。

その冒頭に、少しだけ話したのが「季刊レポ」のことだ。

「季刊レポ」は作家の北尾トロさんが2010年に始めた定期購読のエンタメ・ノンフィクション誌で、最初の号は秋に出た。トロさんはそれを出す前にウオウオずっとノンフィクション、しかも硬派なやつじゃなくて、エンタメなノンフィクションを書く場、雑誌を作りたいと考えていて、その考えてる渦中にたまたま私はトロさんを「アンヴィルの映画の試写会行きませんか?」と誘った。

アンヴィルの映画ってこれ。

 売れないアンヴィル。カネのないアンヴィル。けっこう曲はショボいw

 でも、決して夢をあきらめないアンヴィル。続けるアンヴィル。音楽を愛し続けるアンヴィル。

 もう、もう、もう、私は大号泣。金ないのに夢あきらめずに続けるって私のサイコー好物であり。まさに私であり。泣いて泣いて泣いて。。。横見たら、トロさんもカンドーしまくってて。終わってから、ふたりで興奮して話して、その後少ししてトロさんは「レポ」を始めると決めていた。いや、もう、そのとき決めていたんだろうけど、そのトロさんの背中を押したのはアンヴィルだって私は勝手に思ってる。

 そして私も自分の夢を追うべく、「レポ」の創刊号に「チーム・マダム~最強コンビ二伝説~」というレポを書いた。まさにレポ。

 バイトを始めてしばらくしてからの時期だった。自分が仕事がなくなり、お金がなくて、主治医に「お金も仕事もないし、ウツウツだからバイトしようと思う」と言ってみたら、「やった方がいいよ。気分転換になるし」と言われて、あれこれ探しながら近所の小ぎれいで明るく、いつも「ここいいな」と思っていたコンビニが人を募集しているのを見て(当時はコンビニも意外と人手があったのよ)応募した話から書いた。こういうことを書くのに慣れていなかったから、書いて出して、当時レポの編集を担当していたヒラカツさんに厳しく「書き直し」を言われ、悩んで悩んで書き直して出した。今見ると下手だなぁ。いや、今も下手だから、これ以上うまいことは書けないのだが。

 そして、ここから私の、貧乏をネタにするライター人生が始まるww このレポを読んだ編集者さんから「コンビニの本を作らないか?」と持ちかけられ、単行本を作り、それは売れなかったけど、文庫化もされた。

 「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。」なんて本は、もう、まるっきり私の貧乏ネタ炸裂だ。

 考えると、アンヴィルから始まっている。売れない、金ない、曲はショボい。でもあきらめない。私もそうあろう。才能なんてなくたっていいじゃん。あきらめないでやることが人生だって泣いて泣いて思っていた。そこから私のアンヴィル人生が始まったんだ。そうだ、私の今の人生はアンヴィルから始まっているのだ。今日、気づいたw ああ、昨日気づいていたら、砂鉄さんに、ヘヴィメタル神の砂鉄さんに、それ言えたのにな。でも今日気づくのが、まぁ、私だ。いつも乗り遅れる。いいんだ、それが私だから。アンヴィルだもの。

 ちなみに砂鉄さんファンはみんな知ってるが、その「レポ」で北尾トロさんとえのきどいちろうさんが埼玉を拠点にするチェーン店「山田うどん」について盛り上がりまくり、その後、砂鉄さんが編集者として山田うどんの本をトロさんたちと作っていた。本はヒットし、山田うどん、熱くなってた。私もTシャツもらって寝間着にしてたw 昨日の番組で砂鉄さんが言っていたように、「レポ」は書いたライターたちが集まってワイワイと配送作業もしていて(定期購読誌だったから)、そう、そこで、砂鉄さんに私、もしかしたらお会いしていたかもしれませんね、とか、そういう話をしたんだ。

 なんか色々ぐるぐるつながっている。人生はそんな風に小さなことでつながっていくんだ。私はライターとして、そういう小さなことを拾い上げながらやっていけたらいいなぁ。

 「レポ」の創刊号には今や大売れっ子作家の川内有緒さんがデビューしている。その後「パリの国連で夢を食う」という本になる、その最初のレポをここに書いていたんだ。てことは、川内さんの人生もアンヴィルから始まってんのか? アハッ。違うよね。

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