見出し画像

大阪のタクシーとスーパーモンブラン

前回のnoteが北海道、その前は沖縄と高知と徳島で旅をしている。なんだか一人で旅にいってばっかりな雰囲気だけど、実際に一人旅ばかりだ。家族に申し訳ないので、毎年息子と妻の誕生月と夏休みと年末は、お父さんっぽく息子と妻をどこかに連れていってあげている。

2021年の最後の旅は息子の希望でUSJになった。USJにはスーパー・ニンテンドー・ワールドというマリオが推されてるエリアがあって、マリオ推しの息子にとっては夢の国だ。大阪行きが決まったのが出発の4日前。USJのチケットは取れたけど、新幹線の指定席チケットがまったく取れない。帰省ラッシュにドンとピシャリ当たってしまった。

東京駅の自由席争奪戦に勝てる自信も参戦する気力もないので、唯一空いていた各駅停車こだまのグリーン席で名古屋までいって、名古屋で乗り換えて新大阪に向かうことにした。とても遠い大阪になるけどグリーン席ならまぁいいだろう。はじめてのグリーン席に息子も妻も満足そうだ。

新大阪駅に到着して息子と妻に新大阪駅名物のタクシーを紹介した。新大阪駅のタクシー乗り場は、小型タクシー乗り場、中型タクシー乗り場、ジャンボタクシー乗り場、近距離タクシー乗り場の4つに別れていた。(2021年2月で廃止)

ぼくは毎回これを「知らんがな」と心で呟きながら乗っていた。土地勘がないので目的地が近距離なのかもわからないし、タクシーの小型と中型の違いもわからない。3ナンバーと5ナンバーの違いなんだろうか。

新大阪駅発のタクシーは東京のタクシーが生ぬるく感じるほどめちゃくちゃ飛ばす。急発進と急ブレーキも多い、生ぬるくあってほしい。いろんな地域にいくけど、北国から南国までタクシーは地域柄がでておもしろい。妻は目的地のホテルに着く頃にはしっかり酔っていた。

日本中どこの地域にいってもだいたい美味しい食べ物がある。焼肉と焼鳥だ。焼鳥は単価が安くて一人でも入りやすいので、一人旅ではとても重宝している。前回の北海道では旭川と名寄で焼鳥を食べた。

今回は焼肉屋さんにいった。従業員さんが少ないのかお肉も料理も出てくるのが遅い。きっとコロナ禍でバイトの確保ができていないのに、客がドバッときている状態なんだろう。

提供が遅れていることをオーナーらしき方に謝られて、お詫びにお店オリジナルのUSB充電器をいただいた。キムチもチヂミも参鶏湯もお肉もすっごい美味しかったのでまたいきたい。

お店を出ると「ハタノさん!!」と男性に声をかけられた。ぼくのことを知っている方がおなじお店で食事をしていたようだ。街中で声をかけられると「どこで会った人だっけ?」とあせってしまう。

男性は自分に写真のセンスがないから、狩猟を始めるということを教えてくれた。どう控えめに考えても狩猟より写真の方がハードルが低いんだけど、写真を撮ることも、鉄砲を撃つことも英語だとshootなので写真と狩猟は似ている、知らんけど。

おこがましいけど、こうやって見知らぬ誰かに僅かながら影響を与えていたりする。ぼくだって誰かの影響を受けまくって生きている。そもそも何かに影響されたくて旅をして、映画をみたり本を読んでいる。いつもどこかで影響を探しているのだ。声をかけてくれた男性もまた、見知らぬところで誰かに影響を与えている。

こうやって旅先で見知らぬ誰かと会話をするのはすごくたのしい。そのたのしさを息子と妻に教えることができてよかった。東京だと見知らぬ誰かと会話するってあんまりないよね。

6時に起きてUSJに向かった。マリオエリアに入場できるエクスプレスパスは売り切れていたので、マリオエリアに入場するための整理券を入手したい。が、高速のUSJ渋滞がハンパない。ようやくUSJに車を止めても入場までがまたとんでもなく混んでる。

9時すぎに入場ができたけど整理券はすでになくなっていた。抽選券に応募するも、抽選に外れたのでマリオエリアには入れない。息子はマリオグッツを買えたことで満足そうだ。

アトラクションには長蛇の列、レストランも行列ができている。真っ直ぐ歩けないほど混んでいる。コロナ禍営業のディズニーランドを体験した体にはちとキツい。ターキーレッグを食べてお昼過ぎには退散した。USJはエクスプレスパスを入手して、平日にくるのがいいんだろうな。

ホテルに戻ってSATSUKIのスーパーモンブランを食べた。これ1つで4000円ぐらいする。スーパーモンブラン2つでUSJのチケットに相当する。家族3人のUSJチケットで5つのスーパーモンブランに相当する。

スーパーモンブランは小さいホールケーキぐらいのボリュームがあってぎっしり詰まって濃厚すぎるので、大人2人と子ども1人でシェアするぐらいがいい。息子は金箔をしっかり除外して食べていた。

部屋に戻って息子と一緒にハリーポッターのお城をマインクラフトでつくった。家族旅行はそれぞれの希望を、バランスよくそれぞれ叶えてあげるぐらいが平和的でちょうどいい。

東京に帰る日は大晦日だった。東京方面の新幹線はガラガラだけど、福岡方面はまだ混んでいる。大阪って中国地方や九州から移住してる人がおおいのかな。

指定席の3列シートで帰るか、こだまのグリーン席のどちらがいいか息子と妻に聞いたらグリーンを希望したので、ぷらっとこだまのグリーン車を利用した。東京まで4時間かかるけど料金はほとんど一緒だ。

息子は車窓からの景色をたのしんでいる。「おうちに帰ったら雪がっせんしようね」って息子にいわれたけど、きっと東京に雪は積もっていない。

自宅に戻ってお土産に買ったバトンドールを冷蔵庫で冷やしてちびちびと食べながら、ホームベーカリーでお雑煮に入れる餅をつくった。東京でバトンドールは貴重品だ。

USJで食べたターキーレッグの骨を持って帰って、煮込んで漂白剤に漬けて骨の標本をつくった。クリスマスに食べたターキーレッグの骨を含めると4本の骨になった。今度ケンタッキーの骨をそれぞれ接着剤でつなげて骨鶏にしてみようかな。

ぼくはわりと日本中いろんなことろにいってて、一人旅の日本地図が描かれている。だけど家族旅行の日本地図はまだあまり描かれていない。次の家族旅行はどこにいくんだろう。ぼくはどこでもよくて、家族のいきたいところに連れていってあげたい。


サポートされた資金で新しい経験をして、それをまたみなさまに共有したいと考えています。