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人生会議と沖縄

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いままでに10回ぐらい沖縄を訪れているけど、すべてを仕事で訪れていてプライベートで旅行したことがない。仕事で沖縄いけるっていいなぁなんていわれるけど、仕事で沖縄にいけるっていいことだ。それが好きな仕事なら尚更である。しかもお金まで貰えるのだ、なにかのバグじゃないだろうか。

撮影業界に身を置いてこれを10回ぐらい繰り返しているけど、いまだに沖縄行きはテンションが上がる。テンションが上がっているからなのか、飛行機に乗ってから写真をたくさん撮ってしまう。

これが沖縄から羽田に戻る飛行機だとあまり写真を撮らなくなる。写真ってのは気分で撮ってるから、気分が上がればたくさん撮るものだ。

SONYのα7でシャッター音を消して撮ったけど、そうすると一定の確率で写真が歪むので、歪み写真を防ぐためにまたシャッターをたくさん押す。1枚でいいところを5枚ぐらい撮るので、なんとかしてほしい。

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沖縄に到着した。機内から海に浮かぶ軽石が見えた。港や浜に滞留しているイメージだったけど、海上では筋状になって移動していた。

沖縄県の中部にある北中城村に向かった、翌日は村にあるイオンモールで講演をする。ここは村だけど、東京都の檜原村と比べるとずいぶん違う。なんというか全ての水準が高い。

ステーキ屋さんで食事をした。ステーキに紙が爪楊枝でさしてある。油飛び防止なんだけど、両手が塞がらなくてかなりいい。

お店にはタレントさんがサインした1ドル札がたくさんあった。ベトナム戦争時に沖縄からベトナムに向かう軍人が生きて帰ってくるために、バーやレストランに自分の名前を書いた1ドル札を貼り付けた風習が、現代的には色紙の代わりになっているようだ。

いまでも古い1ドル札が壁中に貼られたバーがある。1ドル札だけじゃなくて、軍人が噛んだガムをテーブルや椅子の裏につけて、爪でニコちゃんマークを描いたものがカチカチになって残っていたりしておもしろい。

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翌日、村のまわりをぐるぐるとまわって、ランチにヤギ汁定食を食べた。羊じゃない、山羊だ。沖縄の人でも苦手な人がいるほどクセのある料理なんだけど、ヤギ汁を完食した。狩猟でいろんな動物を食べてきたので、なんとか大丈夫だった…。

ヤギに囲まれて食事をしているような、ヤギに抱擁されながら食べているような香りがする。美味しいか美味しくないかでいったら、美味しくない。タヌキとアライグマよりは食べられるけど…という感じだ。

ヤギ刺しはすごく美味しい。ヤギは加熱すると味がなんでこうなってしまうのだろうか。記念にヤギ汁に入っていたヤギの骨を持って帰った。

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イオンモール沖縄ライカムに向かった、すんごい広い。日本で8番目に大きなイオンモールらしい。アメリカ人客がおおいからなのか、テナントに入ってるお店もちょっと違う。イオンでおなじみの無重力マッサージ機もずらりと並んでいた。村のイオンモールのクオリティが高い。

ここの映画館を借りて講演をする。写真をスライドショーでスクリーンに流してもらうという贅沢なことをした。この日に話したのは人生会議のことだ。

人生会議は自分が大切にしていることや、やりたいことを考えて信頼する人たちと話し合うことだ。誰でも命に関わる大きな病気やケガをする可能性はあって、命の危険が迫った状態になると約70%の人が、これからの治療やケアについて自分で決めたり、人に伝えたりすることができなくなるそうだ。

命に関わる病気や怪我をしてからだと大変だから、健康なうちからちゃんと考えましょうね。というものだ。11月30日は人生会議の日なので、それに合わせて命に関わる病気をしてるけど、好きなことしてるぼくに依頼がきたということだ。

ぼくからすれば病気で命が関わってるんだから、自分の好きなことをするのは当然のことだ。きっとほとんどの人がそりゃそうだろうって考えるはずだ。でもわざわざ国や自治体が人生会議を推し進めているのには理由がある。

好きなことができない人はたくさんいる。本人が望んでいたって家族がNOといえば、叶えるのは難しい。

運転免許証の裏にある臓器提供のサインだって、本人がサインしてても家族がNOといえば、臓器提供はされない。旅行に行くとか、好きなものを食べる、好きなものを飲む、好きな人に会うということも叶えることが難しい人はたくさんいる。それが治療にも反映される。

ちょっとネガティブな人生会議だけど、好きなことを伝えるのも大切だけど、NGを伝えるのも同じぐらいかそれ以上に大切だ。例えばぼくは妻にぼくの心臓が止まりそうなときに、絶対にやらないでほしいことを伝えている。それは親族を呼ばないでほしいということだ。

自然と命が終わろうとしているときに、よくわからん遠くの親族がお見舞いにきて「延命しなくていいのか?」と妻にプレッシャーをかけたり、ギャーギャー騒ぐことを防ぐためだ。アメリカではシカゴのおじさんやロサンゼルスの姪という、鶴の一声で医療現場をひっくり返そうとする遠くの親族を差す言葉がある。

とはいえ人生会議はそんなに仰々しいものでも難しいものでもない、会議室も借りる必要はない。クリスマスプレゼントやお土産に何がほしいか聞くようなものだ。

そんなことを喋ったけど、自分の息がヤギ汁くさくて本当に後悔をした。口からヤギの臭いがしたらそれはもうヤギだ、ヤギが講演していたようなものだ。餃子とか焼肉とかの比じゃない、すごいぞヤギ汁。

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翌日の朝、お土産でもらったジャーマンケーキを食べた。ココナッツの味がする。ジャーマンだけどドイツのケーキじゃない。アメリカ人のサミュエル・ジャーマンさんが考案したそうだ。口からはもうヤギの臭いはしない。

この日は東京に帰る日を一日遅らせてレンタカーで沖縄をまわった。仕事で沖縄にくると誰かが運転をしてくれて、道を全く覚えられない。自分で運転すると、ようやく位置関係を把握できたりする。辺野古の近くを車で通ると、あぁここが辺野古なんだとなる。

北部にいって、軽石を見にきた。水中で撮ってみると宇宙空間みたいになっていた。休憩のために立ち寄った公園がきれいだった。すごいなぁ沖縄って。

那覇で泊まったホテルは向かいのビルの蛍光灯が輝きすぎていて、ちょっとキツかった。

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東京に戻ってきた。沖縄では日中はTシャツでも大丈夫だったので、寒さがつらい。とはいえ東京の冬も好きだ。羽田空港のトイレはいつきても感動する。きっと世界で一番いいトイレだ。東京にきた人はぜひ立ち寄ってほしい。

沖縄にいく前に、息子にお土産に何がほしいか聞くと「パルム!!」と答えたので、近所のコンビニでパルムを買った。それから石や鉱物が好きな息子に、沖縄の海でひろったシャケみたいな石と、かりゆしウェアをきたピカチュウのぬいぐるみを買った。

おとうさんが留守の間にクリスマスツリーを出したようだ。息子はサンタさんに去年のお礼と今年のプレゼントにほしいものを手紙に書いていた。今年もサンタさんやらなくちゃ。


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