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責任共有の考え方を知ると、上司と部下の関係がうまくいきやすい

みなさん、おはようございます。ハタノです。

この記事は、毎日60名の社員と一緒に働く私が、経営について気づいたことについて書いてます。リーダーを目指す方や、マネジメントに悩む方の参考になれば幸いです。

部下に仕事を任せる時に、まず引っかかる話

仕事を任せる時に、上司と部下で行き違いが起きて引っかかるケースで、最も早い段階で抑えておきたいのは「責任論」の話です。

責任は、ちゃんととりたい。
責任は、とりたくない。
責任は、ある。
責任は、ない。

などなど。好き勝手な話がよく聞こえてきます。

これは、全ての人に当てはまるわけではないが、そういった責任範囲をはっきりしたがる人が多いからでしょうか。

(この原因は、実は、「不安」という心理と関係があるんじゃないかと思っていますが、この件についはまた今度触れたいと思います。)

さておき、まず最初に、部下の責任ってなんだろう?ということを考えてみたいと思います。

部下の仕事の責任って何?

1、権限を渡して、任せた仕事をとにかく全うすること?
2、その仕事をするだけでなく、ちゃんと結果を出すこと?

この1か2のどちらかだと思うかもしれませんが、よく考えてみてください。

もし、これがやったことがない初めての仕事であったり、上司にとってもクリアするのが難しく、解決のためにメンバーの一員として協力を要請された仕事だったら、上記の責任範囲は、当てはまるでしょうか。

実は、上司が部下に頼みたい仕事のほとんどが、こちらのイレギュラータイプの仕事である場合が多いのではないでしょうか。

責任感の強い部下は、
 自分ができそうかつ、責任が果たせそうであれば、「わかりました」とすんなり引き受けてくれるでしょうが、未知数なことは引き受けようとはしません。
もちろん、それは、責任が伴う(と思う)から。

ではないでしょうか。

一方で、上司から言われたことは、あまり深く考えずに、(当然)引き受けるものだと思い込んで、上司とやりとりしている人が多いかもしれません。

しかし、これは、どちらも部下が勘違いを起こしている典型的なパターンです。

仕事の依頼を受けたら、まずやることは?

上司から何か頼まれたら、まずは落ち着いて、状況を確認をしてみましょう。

YES! or NO!を答える前に、上司は、何の目的で、どういう意図があって、その仕事を依頼してきているのか、背景にどんなことがあるのか、について聞けたら聞いてみましょう。

それと、上司からの期待値が含まれていれば、そこも確認しましょう。

なぜか。

もちろん、それは、責任範囲の話です。その仕事が、普段から任せてる(任されている)仕事であれば、何の問題ありません。

しかし、わざわざ上司から呼ばれて頼まれることは、決まって難しいことだったりします。

つまり、一般的に、仕事と責任が明確に別れていると思いがち(このようなイメージ↓)ですが、

考え方

実際は異なり、多くの場合、上司と部下は、責任を共有していることになります。こういイメージ↓

考え方1

そして、この責任の共有という概念ほど、大事なものはありません。

質問と説明を挟むことで両者の「責任共有」がはっきりする

上司の人も、仕事を頼んだら、部下が受け取れるだけの説明を加える必要があります。

よく「何かあったら、責任は俺がとる!」というのがドラマの上司役とかでもありますが、そんなのは実際はウソである場合が多いです(笑)ただ、説明をして安心させることは、めっちゃ大事です。

部下側の、有効な返し方は、「任されたことなので、とにかくできるだけやってみますが、万が一、手に負えない部分があった場合は、どのように考えますか?」

と、やる気ある感を出しつつも、質問を挟んでおくことです。

なぜかというと、このやりとりによって、「なんでもかんでも引き受けた側の部下の責任ではない」ということになるし、「それをフォローするのが上司の責任」ということが、お互いに明確になるわけです。

関係がうまくいかないやりとりとは、
 ・部下が、勝手に責任感を発動させて仕事を受け取ることを拒む。
 ・部下が、責任感なく、意図も踏まえず、適当に取り組む。
 ・上司が、きちんとした説明もなく、責任と作業だけ部下に押し付ける。
 ・上司が、理想だけを伝え、部下が飲まざるを得ない状況になる。

というケースではないでしょうか。

相互理解が足りてない状況で、仕事を任せようとすると、トラブルが起きやすいのは当たり前ですね。

これを避けるための鍵が、「責任ってものは、お互いに共有してるもんだよね。」という概念(前提の確認)になります。

これは、お客様と、仕事を請け負う業者の関係においても当てはまります。

考え方2


この責任共有の意識が明確であれば、お互いに、もう一歩踏み込んで、仕事の意味や価値を確認できたり、またやったことなくてもチャレンジしてみよう、という前向きな気持ちで取り組むことができるようになります。

この前向きさと協力関係が、成果を生むわけです。別に、責任感を出せば、成果が生まれるのではない、ところが重要なポイントです。

実際の責任範囲は?

昨今のチームプレーでは、プレイングマネージャも多く、チームで仕事をして結果を出すことも多いのではないでしょうか。そのため、最初のイメージと、実際はかけ離れており、責任は、ほぼ一体化しているケースが多いように思います。

にもかかわらず、上司でも部下でも一人で責任感を負いやすいし、これによって孤立したり、仕事の負担を感じやすくなってしまいます。

これってとっても辛いですよね。

うちの会社でも、責任論を展開するのではなく、ワンチームとして皆で遂行していくという意識づけをどれだけできるかが上司には問われているし、部下は、上司の足りないところをカバーするものという、「部下力」的な考え方の浸透の必要性も感じています。相互に補完することで初めてうまく仕事が進むというは、これからますます大事になりそうです。

考え方3

ということで、私の場合、まだ仕事を一緒にしたことがない部下や、やたらと責任をとることに不安を持つタイプの人と仕事するときは、この責任共有を説明したり、自分でも意識してコミュニケーションを取るようにしています。

それと、あまり人に期待をしすぎないように、「ま、言ってしまえばすべての責任はすべて社長ですから。」と自分の中で割り切るようにしています。

だって、実際に一人で、解決できることなんてほぼありませんから、責任論で躓かないように、みんなで共有して、みんなで解決していくことが一番ですよね。

みなさんも、この考え方で、うまくいくか試してみてください。

では。



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