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『ハッサイ』って分かりますか?

先日「『発出』とは」というお話を投稿しました。「発出」はいわゆる”お役所言葉”だと思いますし、皆さんの反応を見ていると「積極的に使いたい」という方は少ないようです。

実は「発」の付く”気にし過ぎ”な言葉はほかにもあります。

本稿で取り上げるのは『ハッサイ』。耳で聞いて分かりますでしょうか?

漢字だと『発災』です。

意味は文字通り「災害が発生する」ということで、主に「発災(自然災害の発生)から◎年」とか、「発災時刻の◎時◎◎分に〜」などのように使われます。

と言っても、メディア(新聞や放送)は積極的には使っていないはずで、主に自治体の首長や公務員が使うことが多いようです。

この「発災」も、手元の辞書には載っていません。載っているのは「八災」(仏教で修行を妨げる8種類の障害)や「伐採」など…。(でも、パソコンだと「発災」は変換されますが、「八災」はダメでした。)

この「発災」は使ってみると便利なことは確かです。「災害発生」や「地震発生」が「発災」で済むので、聞き手が了解しているなら使いたくなるのも分からないではありません。

問題は「ハッサイ」と耳で聞いて分かるかどうかですが、災害に関わる公務員同士の会話や首長の挨拶などだと、「災害について言及している」という状況がはっきりしているので、問題ないのでしょうね。

当然ながら、「他人が使うのを許容するかどうか」と、「自分がその言葉を使うかどうか」は別問題ですが…。

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