”気にし過ぎ”な日本語

「え?そんなことを気にするの?」「気にし過ぎでしょ」という言葉たちに関するnote。「…

”気にし過ぎ”な日本語

「え?そんなことを気にするの?」「気にし過ぎでしょ」という言葉たちに関するnote。「気になる日本語」よりもマニアックになる予定。休日は楽器弾いてます。内容はすべて個人の見解です。 ブログはこちら→https://lionbass3.blog.ss-blog.jp

最近の記事

『ハングルニュース』って何!?

NHKのラジオ番組をパソコンで聴くことがあるんですが、R-2(ラジオ第2放送)の番組表の中に「ハングルニュース」というタイトルがありました。 この画像でお分かりのようにいろんな言語のニュース番組があって、「中国語ニュース」「スペイン語ニュース」などタイトルが付けられている中に「ハングルニュース」があります。 聴いてみましたが、もちろんラジオ受信機に文字(ハングル)が表示されるわけではなく、韓国・朝鮮語の音声でニュースを伝える番組でした。 言うまでもありませんが「ハングル」

    • 『開店中』はちょっと気になる…

      車を運転中はラジオを聴くことが多いんですが、最近はラジオ番組を聴くことのできるアプリ・サイトも利用しています。 ときどき聴く番組の一つに「◎◎◎◎食堂」というタイトルのものがあります。 この番組中で耳にしたのが「◎◎◎◎食堂開店中」というフレーズ。 この「開店中」という言葉、気になりませんか? 「開店する」という言葉は、どのようなことを表す動詞でしょうか? 多くの場合、「閉まっていたお店を開ける」「営業していなかったお店で、(スタッフが)営業を始める」という動作を意味するこ

      • 『タイパ』か『タムパ』か…

        最近「タイムパフォーマンス」という言葉を耳にすることが増えました。 「コストパフォーマンス」つまり「費用対効果」になぞらえて、「時間あたりの成果・得られるもの」といった意味合いで使われることばです。 この「コストパフォーマンス」は、出版社・三省堂が選ぶ「今年の新語2022」にも選ばれています。 (ちなみに和製英語だそうですので、英語母語の人に言っても通じないかもしれません。) 以前は「そんなことしても時間のムダ」などと言っていたのを「それはタイムパフォーマンスが悪い」などと

        • 『ハリソン』か『ハリスン』か

          突然ですが私は「最後のビートルズ世代」を自認しています。 子供の頃、イギリスのグループ、ザ・ビートルズ(The Beatles)の活動をぎりぎりリアルタイムで知っていたからです。 残念ながら1966年の伝説の武道館コンサートに行ったわけではありませんが…。 そのビートルズのメンバーは4人だったわけですが、中心になっていたのはギター&ボーカルのジョン・レノン(John Lennon)とポール・マッカートニー(Paul McCartney)だったのはよく知られています。 そして

        『ハングルニュース』って何!?

          『T字路』か『丁字路』か

          突然ですが「交差点」は交通事故が起こりやすい場所ですよね。 事故が起きやすいのは、上の画像のような十字路だけでなく、下のような交差点も同様です。 ところで、このような交差点をなんと呼びますか? 現在では「T字路」(ティーじろ)と言う人が多数派だと思います。 しかし、かつては「丁字路」(ていじろ)という呼び方が普通で、法律でもこの言葉が使われています。 【道路交通法】 第2条 五 交差点 十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の

          『T字路』か『丁字路』か

          『年中無休』はお正月も休まないのか?

          2023年もお世話になりました。 事情があって年の後半はあまり投稿できませんでしたが、24年もよろしくお願いします。 さて、年末になると見かける「気になる日本語」の1つが「年中無休」。 「お店など、お正月には休むのに『年中無休』というのはおかしい」というSNSなどの投稿を目にします。 「年中無休」=「365日、まったく休まない」という解釈をする人がいるということですね。 しかし、この「年中無休」という言葉。 狭い意味では「毎週日曜日を休んだり、定休日を設けて毎週または毎月

          『年中無休』はお正月も休まないのか?

          『オープンする』『オープンさせる』…自動詞・他動詞は難しい

          いろんな施設やお店がお客さんの受け入れや営業を始めることを「オープンする」と言いますよね。 この「オープンする」という「外来語+する」の形の動詞は、自動詞にも他動詞にもなります。 「お店がオープンする」と言えば「お店」が主体(主語)なので自動詞。 「お店をオープンする」だったら、「経営者が」を補って、その「経営者」が主体(主語)であり、「お店」は目的語なので、他動詞というわけです。 この自動詞と他動詞の使い分け、結構微妙で難しい部分があります。 テレビニュースの原稿などでも

          『オープンする』『オープンさせる』…自動詞・他動詞は難しい

          『部長』は大臣(閣僚)なんです

          中国の外相が就任半年で事実上更迭されたということでニュースになっていました。 日本のニュースでは「外相」(=外務大臣)と紹介していますが、中国語では「外交部长」と言います。 日本の漢字に直すと「外交部長」ですね。 なんか「部長」って言われるとちょっと軽い感じで、閣僚という重みがない気もしますね。 ちなみに、短縮して言う場合は「外长」(ワイチャン)となります。 そして、日本の外務省にあたる役所(中央省庁)は「外交部」です。 つまり、「外交部」や「外交部長」は日本語に翻訳する際

          『部長』は大臣(閣僚)なんです

          『ガムテープ』は商品名というわけではないんです

          先日NHKテレビの番組が「ガムテープ」をテーマに放送していました。 放送開始後、ツイッターを見ていたら「『ガムテープ』は商標ではなくなったのか?」というツイートが何件も。 おそらく、「NHKは『ガムテープ』と言わずに『粘着テープ』を使うようにしている」ことを知っていて、その理由が「ガムテープは商品名(登録商標)だから」だと考える人が多かったのだと思います。 しかし、NHKが普段の放送で「ガムテープ」を避けている理由は、商品名だからではなかったんです。 それは、一般に「ガム

          『ガムテープ』は商品名というわけではないんです

          『ヒュンダイ』か『ヒョンデ』か

          韓国を代表する企業グループの一つに「現代グループ」があります。 現代グループの有力な会社である「現代自動車」は、日本のトヨタやフォルクスワーゲン(ドイツ)などと並んで世界で5本の指に入る大手メーカーです。 この「現代」を日本語でどう表すか、考えてみます。 「現代自動車」は日本進出に際し、以前は「ヒュンダイ」と言っていましたが、現在(2020年から)は「ヒョンデ」と称しています。 なぜ変わったのでしょうか? 「現代自動車」は韓国語では「현대자동차」となります。 「ヒュン

          『ヒュンダイ』か『ヒョンデ』か

          『首都高速』は『高速道路』ではないらしい

          世の中は「大型連休」ですね。 車で遠出する予定で、高速道路の混雑が気になる人もいらっしゃると思います。 車を運転していると重宝するのが、ラジオなどで流れる「道路交通情報」です。 その情報では、まず「高速道路の情報です」と言って(関東圏であれば)東名高速や中央道などの混雑状況を伝えた後、「首都高速の状況です」そのあとに「一般道の状況です」とそれぞれ伝えているのにお気づきの方も多いのではないでしょうか。 ということは、「高速道路」と「首都高速」を別々のグループとして扱っているわ

          『首都高速』は『高速道路』ではないらしい

          『プロ』は呼称にも使えるらしい

          人を呼ぶときの「呼称」「敬称」がいろいろと気になるんですが、先日とあるゴルフ番組を見ていたら、プロゴルファーのことを「◎◎プロ」と呼んでいました。 「〜プロ」というのが呼称・敬称として使われているわけです。渋野日向子選手だったら「渋野プロ」という具合。 この番組は、プロゴルファーと、上手なアマチュア選手が対決するんですが、アマチュアの方は「◎◎アマ」と字幕が出てました。 さすがに口に出して「◎◎アマ」とは呼んでなかったようですが…。 いろんなスポーツにプロ選手がいるわけ

          『プロ』は呼称にも使えるらしい

          『ガチャ』も最近耳にしますね

          先日『ガチ』は若者言葉か?というお話をアップしました。 「ガチ」と並んで(?)最近よく耳にするのは「ガチャ」という言葉。 これはいわゆるガチャガチャ、つまりカプセルトイから来ているようですね。 ガチャガチャの機械は、お金を入れてハンドルを回すとカプセルが1個出てきますが、どの中身が入っているかは開けてみるまで分かりません。 つまりくじを引くのと同じ。 ということで、「ガチャ」とは「くじ引き」「何が出るかわからない」「自分では選べない」という意味で使われています。 「親ガチャ

          『ガチャ』も最近耳にしますね

          『ガチ』は若者言葉か?

          最近「ガチ」という言葉を耳にする機会が、(さらに)増えたような気がしませんか? 「ガチ」は「本気で」「真剣に」「本当に」などの意味ですが、語源は相撲(など)の「ガチンコ(勝負)」から来ているという説が有力なようです。 「ガチンコ」とは、力士同士が「ガチン」と激しくぶつかる音から来ているとのこと。 大相撲では、最後まで全力を出さずある程度勝負が見えたところで力を抜くこともありますし、時に「八百長」もあるわけですが、これに対し「本気」の勝負が「ガチンコ」なわけですね。 「ガチン

          『ガチ』は若者言葉か?

          『冬道』『冬タイヤ』とは

          以前、仕事で冬の北海道に行った際、テレビCMだったと思うんですが、「冬道」や「冬タイヤ」というちょっと耳慣れない言葉を聞きました。 「冬道」はネット検索するとたくさんのサイトがヒットしますが、広辞苑には載っていませんし、ネット上で見つかる辞書にもほとんど出てこないようです。 単なる「冬の道」だと「冬という季節の道」(路面の状況に無関係)ということになります。 「冬道」を敷衍(ふえん)してみると、「雪が降ったり凍結して滑りやすい道」ということになるでしょう。 降雪・積雪や凍結・

          『冬道』『冬タイヤ』とは

          『ケンサンピン』とは!?

          先日、沖縄に旅行してきました。 ホテルでテレビを見ていたところ、ニュース番組で「ケンサン」「ケンサンピン」という言葉が何度も出てきました。 「あまり耳にしない言葉だなあ」と思って見ていたら、「県産」「県産品」であることが分かりました。 つまり「沖縄県で生産された品物」ということですね。 (使っているパソコンでは「県産」は変換されましたが、「ケンサンピン」はこのままでは変換されませんでした。) もちろん、ほかの県でも使われる言い方なのでしょうが、沖縄はほかの都道府県と離れてい

          『ケンサンピン』とは!?